Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その168

2010年03月19日 | 制作裏話


PART.4 造形のバランス(2)



■難しさと楽しさと後につながる経験
 昨日書いたように造形作業の一番気を使った所はパランスです。
 当然ながら立体物を作る場合は、イラストや絵のような紙や画像で見るものとは違い、360度どこから見てもそれとわかるものにしなくてはなりません。カッコ良いものはどこから見てもそう見えなくちゃならないし、見る方向によってそのキャラクターと判断できなくなる場合があったり……となっては意味がありません。
 顔はもちろん、スタイル、ボリューム、細部の形状……etc。
 この「ビオゴジ」「ギドゴジ」はバランスとしては、とてもカッコ良いゴジラなので、そのカッコよさを消さないように「カッコかわいく」アレンジする事は、悩みながら、何度もやり直しながらの作業の難しさと共に「あーゴジラを作ってるー!!」と言う楽しさも強く感じました。
 私事ですが、とても幸せに感じる瞬間です。

 新規造形としては、この前がシェーポーズの「大戦争ゴジラ」で、さらに前が「キングギドラ」でしたから、通常の立ちポーズのゴジラとしては久しぶりでした。しばらく「立ちポーズのゴジラを作りたい」というストレスもたまっていたので、作業自体はたくさん悩みややり直しがありながらも嬉しさや楽しさの方が遥かに勝っていました。
 いずれにしてもこの2つのゴジラの造形作業はとても勉強になったし、良い経験になったと思います。
 後々この経験は「ファイナルゴジラ」を作る時に大いに役立ちましたから。

 余談です。
 この「ビオゴジ」「ギドゴジ」は、商品になってから川北監督に見ていただきました。
 受け取っていただいて喜んでいただいたのですが、「ビオゴジ」「ギドゴジ」としての姿勢の甘さを指摘していただき、納得。まだまだ勉強不足を感じ、次はもっとがんばらねばと励みになりました。直接ゴジラ映画を作られた方からこう言った事をおっしゃっていただくのは本当に幸せな事です。
 さらにその姿勢の甘さを解消すべくアイディアもいただきました。感謝してもしきれません。
 ですから今後「ビオゴジ」「ギドゴジ」の新規カラーを発売する時は、ちょっと違った感じになる予定です。まだいつになるかは一切決まっていませんが、詳しい事はその時にまたお知らせ致します。

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