この記事は(一社)日本経営士会発行の「環境CSRニュース」で配信した記事の一部です。日本経営士会 環境CSRのホームページはこちらへ。 http://www.compact-eco.com
経営のあらゆる活動の中でマネジメントが的確に働き、トップの方針に向かって活動できる体制を整えている中小企業は成功している。
(1)マネジメント経営の進め方
マネジメント経営を進める上で、その体制を構築するには、最も有効で効果的なのは、ISO9001及びISO14001を勉強する
ことで、認証取得が目的ではない。ISOはあくまでも経営の道具として経営システムを構築し活用することにある。
ISOのマネジメントシステムは組織を活性化させ成果を上げるために、企業の方針・目的・目標を明確にし、数値目標を実現
するために活動し、結果を出すことにある。
(筆者注)(一社)日本経営士会(AMCJ)にはISO14001よりシンプルにした環境マネジメントシステムであるコンパクト
エコシステム・CES、CSR関連ではコンパクトCSRシステム C.CSRがあり、マネジメントではISOと同じです。これら
CES、C.CSRはAMCJが構築していますから、より経営・管理にも重きをおき、中小企業にも取り組み易くしたシステムで す。
(2)マネジメントシステムの運用
ミッション(目標・使命)を全社員に浸透させミッションを実行、実現させることである。既に多くの中小企業を含めISOの マネジメントシステムを勉強し、認証取得している企業が多いのでその活用が求められている。
具体的な施策を計画し、実行に移し、結果を評価し、見直す、いわゆるPDCAサイクルを回し、継続する。重要なのは目標を 達成することであり、それには活動中の進捗管理が重要である。
例として具体的に下記のような取り組みを行っている企業もある。
①企業の方針、目標に基づく目標管理、個人の目標管理などを一本化させた目標管理制度の導入
②それぞれのプロセス管理・運用管理を一本化した手順書や業務フロー及び標準化の推進
③企業活動での業務に於けるリスク評価及び管理
④力量を持ち活用できる有用な人材の育成など
(3)マネジメントのポイント
・年度事業計画と中期事業計画の方針及び目標の明確化
・重点施策の確実な実行体制の確立
・顧客満足の追及
・全員参加による活動
・継続できる体制の構築
・組織の活性化
(4)マネジメントに対する経営者の役割
・方針・目標を具体的に示す
・トップの情熱・熱意を伝える
・組織的活動を戦略として構築する
・小集団活動を重要な経営施策として位置付ける
・コミュニケ―ションを重視し問題・課題を共有化する
・PDCAサイクルと継続的取り組みを主導
・改善成果を共有化して活用する
・競争意識、適切な評価をする
(5)マネジメントに対する管理者の役割
・社員との問題意識の共有化
・強みの向上と弱点の強化
・ノウハウ、技能習得の教育訓練
・必要知識、技術の明確化と教育
・目標の明確化と進捗管理
・実践活動のフォローアップ
・改善効果の適正な評価
・人間関係の確保
・イベント活動への指導・支援
(6)品質マネジメントの8原則 (ご参考)
・顧客重視
・リーダーシップ
・人々の参画
・プロセスアプローチ
・マネジメントへのシステムアプローチ
・継続的改善
・意思決定に基づくアプローチ
・供給者との互恵関係
次回は「キャッシュフローの重視」~キャッシュフロー経営~ です。シリーズ⑦