🍀この道を歩む🍀⑥
🔸吉田、今後当社で大きなテーマになってくるのは、先ほども話題に上がりましたが、
創業の理念をいかに継承するかということだと考えています。
社員をしっかり育てていくことがいっそう重要になってくるわけですが、
そのためにも、仕事を思い切って任せることが大事だと思います。
先ほど紹介した、当社の工場つくってくれた副社長は後に、自分をここまで信頼してくれたおかげで、命を懸けてやり抜くことができました、とメールをくれました。
「君に任せた」と言えるような部下がどれだけいるか。
信じて任せられるようにしていくことが、
社員を育てることではないかと私は思います。
🔹北尾、背中で教えることも大事だと思います。
正しいことをキチッとやって、その背中を部下に見せることです。
リーダーというのは自己犠牲を強いられる場面がどうしてもありますが、
それを厭(いと)わず、組織のリーダーシップをキチッと執っていく。
部下には常にそういう姿を見せることが大事だと思いますね。
🔸吉田、もう一つ、失敗をどう見つけ、どう許すかということも大事だと思うんです。
私は2週間に1回滋賀の研究所に行って技術者と半日打ち合わせをするんですが、
そこでは大体失敗した話をさせるんです。
「そしてよく失敗したな。じゃあ今度は、失敗しない方法考えよう」
というと、2週間後にはその答えが出ている。
これを繰り返して、私どもの電池はこの10年で10段階進化をして、
また次の新しい電池を出す予定もあります。
こういうものがどんどんできるのは、やっぱり部下の失敗を褒め、解決策を見つけさせ、
失敗を成功に変えているからではないかと思います。
そういうやり方をしていると、伸びる社員というのは、
上司の姿勢や、言葉を素直に受けて成長していくのがよく分かりますね。
素直、それから正直、創造力は、伸びる社員が共通して備えているのを感じます。
🔹北尾、同感です。特に素直というのは、松下幸之助さんも繰り返し説かれていますが、
非常に大事だと思います。
松下さんは「感謝は実力を倍加する打ち出の小槌なり」とも説かれていますか、
私も自分が創設した社会福祉法人で支援している家族に恵まれない子供たちに、
ありがとうという感謝の気持ちを持つことの大切さだけは、いつも言って聞かせているんです。
会社でも、伸びる社員というのは感謝の心を持っていますね。
(つづく)
(「致知」11月号 吉田博一さん北尾吉孝さん対談より)
🔸吉田、今後当社で大きなテーマになってくるのは、先ほども話題に上がりましたが、
創業の理念をいかに継承するかということだと考えています。
社員をしっかり育てていくことがいっそう重要になってくるわけですが、
そのためにも、仕事を思い切って任せることが大事だと思います。
先ほど紹介した、当社の工場つくってくれた副社長は後に、自分をここまで信頼してくれたおかげで、命を懸けてやり抜くことができました、とメールをくれました。
「君に任せた」と言えるような部下がどれだけいるか。
信じて任せられるようにしていくことが、
社員を育てることではないかと私は思います。
🔹北尾、背中で教えることも大事だと思います。
正しいことをキチッとやって、その背中を部下に見せることです。
リーダーというのは自己犠牲を強いられる場面がどうしてもありますが、
それを厭(いと)わず、組織のリーダーシップをキチッと執っていく。
部下には常にそういう姿を見せることが大事だと思いますね。
🔸吉田、もう一つ、失敗をどう見つけ、どう許すかということも大事だと思うんです。
私は2週間に1回滋賀の研究所に行って技術者と半日打ち合わせをするんですが、
そこでは大体失敗した話をさせるんです。
「そしてよく失敗したな。じゃあ今度は、失敗しない方法考えよう」
というと、2週間後にはその答えが出ている。
これを繰り返して、私どもの電池はこの10年で10段階進化をして、
また次の新しい電池を出す予定もあります。
こういうものがどんどんできるのは、やっぱり部下の失敗を褒め、解決策を見つけさせ、
失敗を成功に変えているからではないかと思います。
そういうやり方をしていると、伸びる社員というのは、
上司の姿勢や、言葉を素直に受けて成長していくのがよく分かりますね。
素直、それから正直、創造力は、伸びる社員が共通して備えているのを感じます。
🔹北尾、同感です。特に素直というのは、松下幸之助さんも繰り返し説かれていますが、
非常に大事だと思います。
松下さんは「感謝は実力を倍加する打ち出の小槌なり」とも説かれていますか、
私も自分が創設した社会福祉法人で支援している家族に恵まれない子供たちに、
ありがとうという感謝の気持ちを持つことの大切さだけは、いつも言って聞かせているんです。
会社でも、伸びる社員というのは感謝の心を持っていますね。
(つづく)
(「致知」11月号 吉田博一さん北尾吉孝さん対談より)