ミシュラン掲載店。県内イチと評判の「いち井」へ
最寄り駅となる信越本線・上越線「宮内駅」から徒歩12分ほど。長岡駅からもギリギリ徒歩圏内か。越後交通バスの曙一丁目停留所のすぐ目の前にある「いち井」へ。コチラはミシュランガイド新潟2020で「ビブグルマン」、つまりミシュランの基準をクリアし、特にコストパフォーマンスの良い店というお墨付きを得た実力店である。
創業は1998年で、営業は月~土曜の昼間のみ。今回は土曜のお昼時の訪問となったが、すでに軒先から店裏にかけて40人ほどの行列が。並び始めが正午丁度で入店は午後1時半。コロナで席数を減らして営業中とは言え90分待ちは中々だ。店内には木製のカウンターと椅子が並び、スタッフは女性中心。柔らかな雰囲気である。
食券は店内に案内されてから購入する。メニューは、元々は塩と醤油の2枚看板だったが、現在は「焼きあご塩」に1本化している。また、トッピングには海老わんたん、焼き海苔、味玉、岩海苔を用意。プラス100円で麺大盛りも可能だ。今回は「焼きあご塩」に人気の「海老わんたん(200円)」と「味玉(100円)」を追加しオーダーした。
メニューが1本でオペレーションがシンプルだからか、注文してから割と早めに着丼。ほんのり茶色がかった白濁スープは、佐渡産の焼きアゴを使った出汁に、長時間炊いた豚骨白湯を重ねたもの。旨味は濃く、甘味と円みもあるがサラッとした飲み口。豚骨が味を下支えしているので、アゴの香りは鮮烈だが前に出過ぎず。
麺は中細。帯広産の強力粉「ゆめちから」を100%使用しているそうでハリがあって香りも良い。トッピングの海老ワンタンは豚挽肉にプリっとした海老の剥き身が入っており旨い。具沢山なのでチャーシューは存在感が薄いが、豚肩ロースの焼豚でホロホロ。味玉は黄身が小ぶりだが白身にもしっかりタレの味が染みている。
ほか、やや甘めの自家製メンマ、鉄鍋で炒った香ばしい桜海老、歯ごたえある木耳、白髪ネギ、水菜が乗る。中盤で丼底に沈めてあった鷹の爪がスープ表面に浮上。最後はサッパリと完食した。正直「驚きの一杯」という感じはないが、丁寧さが滲んだ味と店内の雰囲気、柔らかな接客を含めた総合的な高評価だろう。お見事。
<店舗データ>
【店名】 いち井
【住所】 新潟県長岡市曙1-1-5
【最寄】 JR信越本線・上越線「宮内駅」徒歩12分