ある日どこかで 1980年アメリカ 日本公開1981年1月3日
横浜第8週の上映。この映画を初めて見たのは、飛行機の中でした。いつの旅行であったかは憶えていなかったのですが、改めて公開年を見ると、新婚旅行のときだったようです。ジャンルはタイムトラベル=ラヴストーリーということになるでしょうか。もともとSF好きなこともあって、この映画は印象に残りました。しかし、その後見る機会はなく、およそ30年ぶりの再見ということになります。
原作、脚本はリチャード・マシスン。他に、”地球最後の男オメガマン”(1971:キャリアの後半はSFが多いチャールトン・ヘストン主演)、”激突”(1971:スピルバーグの出世作、今回の50本にも入っています)、”ヘルハウス”(1973:当時全盛だったオカルト映画の佳作)などの原作、脚本を担当しています。ウィル・スミスの”アイ・アム・レジェンド”(2007)は、マシスンの原作”地球最後の男”の3度目の映画化ということになります。
主演はスーパーマンシリーズのクリストファー・リーヴ。早すぎる晩年には、脊髄損傷による障害との勇敢な闘いぶりが、日本にも伝えられました。代表作は”スーパーマン”(1978)なのでしょうが、この映画で彼を記憶する映画ファンも多いようです。映画の中の1912年におけるヒロインのジェーン・シーモアは、”007 死ぬのは奴らだ”のボンドガールなどをやっていても、あまり印象がなかったのですが、この映画の彼女の美しさは記憶に残ります。
公開当時はさしてヒットしませんでした。私も、機内上映で偶然やっていなかったら見ていなかったでしょう。しかしアメリカでは、公開が終わった後になって、ケーブルテレビやビデオによって次第に支持者が増えたそうです。今回の50本に選ばれたということは、日本にも熱心なファンがいるのでしょう。監督ヤノット・シュワルツはフランス人、テレビドラマの仕事が多かったようで、映画も数本ありますが特筆すべきものはありません。出演者たちも、スーパーマンやボンド・ガールとして有名ではありましたが、一流スターとは言えません。しかし、何かこの映画には切ない魅力を感じます。主人公たちの時間を超えた恋と苦しみに、不思議な共感を覚え、数あるタイムトラベル物の中では、かなりうまくできていると思います。さらに、公開当時見た人が少なかったことが、かえってカルト的な人気を呼んだという面もありそうです。
音楽は一流です。ジョン・バリー、"野生のエルザ"(1966)"、冬のライオン"(1968)、"愛と哀しみの果て"(1985)、および"ダンス・ウィズ・ウルブズ"(1990)でアカデミー賞を4回受賞し、他にも007シリーズなど、多くの名曲を残しています。私のブログでも、”フォロー・ミー”に続いて2回目の登場です。この映画では、ラフマニノフの『パガニーニ・ラプソディー』が主題曲のように使われて印象的です。
余談ですが、エンドクレジットにテレサ・ライトの名前があって、驚きました。1940年代に多くの名作に出演したスター女優です。ウィリアム・ワイラーの”ミニヴァー夫人”(1942:アカデミー助演女優賞受賞)、”我等の生涯の最良の年”(1946)、ヒッチコックの”疑惑の影”(1943)など。今回も映画を見ている間は全く気づかず、さては一場面だけ印象深い登場のしかたをする、映画の中の現代(1972年)のヒロインの役だったかと思いましたが、資料を調べたらそうではなくて、さほど重要ではない役での出演でした。
横浜第8週の上映。この映画を初めて見たのは、飛行機の中でした。いつの旅行であったかは憶えていなかったのですが、改めて公開年を見ると、新婚旅行のときだったようです。ジャンルはタイムトラベル=ラヴストーリーということになるでしょうか。もともとSF好きなこともあって、この映画は印象に残りました。しかし、その後見る機会はなく、およそ30年ぶりの再見ということになります。
原作、脚本はリチャード・マシスン。他に、”地球最後の男オメガマン”(1971:キャリアの後半はSFが多いチャールトン・ヘストン主演)、”激突”(1971:スピルバーグの出世作、今回の50本にも入っています)、”ヘルハウス”(1973:当時全盛だったオカルト映画の佳作)などの原作、脚本を担当しています。ウィル・スミスの”アイ・アム・レジェンド”(2007)は、マシスンの原作”地球最後の男”の3度目の映画化ということになります。
主演はスーパーマンシリーズのクリストファー・リーヴ。早すぎる晩年には、脊髄損傷による障害との勇敢な闘いぶりが、日本にも伝えられました。代表作は”スーパーマン”(1978)なのでしょうが、この映画で彼を記憶する映画ファンも多いようです。映画の中の1912年におけるヒロインのジェーン・シーモアは、”007 死ぬのは奴らだ”のボンドガールなどをやっていても、あまり印象がなかったのですが、この映画の彼女の美しさは記憶に残ります。
公開当時はさしてヒットしませんでした。私も、機内上映で偶然やっていなかったら見ていなかったでしょう。しかしアメリカでは、公開が終わった後になって、ケーブルテレビやビデオによって次第に支持者が増えたそうです。今回の50本に選ばれたということは、日本にも熱心なファンがいるのでしょう。監督ヤノット・シュワルツはフランス人、テレビドラマの仕事が多かったようで、映画も数本ありますが特筆すべきものはありません。出演者たちも、スーパーマンやボンド・ガールとして有名ではありましたが、一流スターとは言えません。しかし、何かこの映画には切ない魅力を感じます。主人公たちの時間を超えた恋と苦しみに、不思議な共感を覚え、数あるタイムトラベル物の中では、かなりうまくできていると思います。さらに、公開当時見た人が少なかったことが、かえってカルト的な人気を呼んだという面もありそうです。
音楽は一流です。ジョン・バリー、"野生のエルザ"(1966)"、冬のライオン"(1968)、"愛と哀しみの果て"(1985)、および"ダンス・ウィズ・ウルブズ"(1990)でアカデミー賞を4回受賞し、他にも007シリーズなど、多くの名曲を残しています。私のブログでも、”フォロー・ミー”に続いて2回目の登場です。この映画では、ラフマニノフの『パガニーニ・ラプソディー』が主題曲のように使われて印象的です。
余談ですが、エンドクレジットにテレサ・ライトの名前があって、驚きました。1940年代に多くの名作に出演したスター女優です。ウィリアム・ワイラーの”ミニヴァー夫人”(1942:アカデミー助演女優賞受賞)、”我等の生涯の最良の年”(1946)、ヒッチコックの”疑惑の影”(1943)など。今回も映画を見ている間は全く気づかず、さては一場面だけ印象深い登場のしかたをする、映画の中の現代(1972年)のヒロインの役だったかと思いましたが、資料を調べたらそうではなくて、さほど重要ではない役での出演でした。