食の旅人

~ 食べることは生きること、生きることは旅すること、そうだ食べることは旅すること~
  野村洋文

地球温暖化

2010-10-21 05:51:54 | 日記
 News Week 誌に面白い記事が載っていた。


 ノーベル物理学賞受賞者のエッセイで、地球にとって温暖化は何でもない、というタイトルに始まる主張は、地球上に住む人間のことより、地球そのものを本気で憂えている。


 ハイブリッド車を買おうが、エアコンを切ろうが、彼によれば、温暖化現象がたどり着く最終的な結果は変わらないそうだ。


 いずれ地下にある化石燃料はすべて燃やし尽くされるが、その後、1000年もたてば大気中に放出されたCO2 の大半は、海水中に吸収されるので、結果的に大気中のCO2濃度は今よりもわずかに高い程度にとどまるだろうと述べている。


 世界各国が大々的な温暖化対策を取っているが、各政府が何をしようと、地質学的な時間尺度で考えれば、地球にとってはどうでもよいことだと言っている。


 
 地球は強い。地球を痛めつけることは、簡単そうで実は難しい、と結論づける。


 人間の生活活動は一切論じず、地球自身を温暖化という視点から俯瞰する文章に出会い、僕は今住むこの星に対して優しい気持ちになれた。

 
  彼はそこを狙って書いたのかもしれない。
 


 


 

ブーイング

2010-10-19 05:46:25 | 日記
 ブーイング時、親指を下げるジェスチャーは、「 お前を抹殺するぞ 」というニュアンスを持つ、非常に由々しき表現であることは周知の事柄である。


 、、、、、古代ローマ帝国において、、、、、


 真剣勝負の殺し合いをさせられる奴隷を、剣奴と呼んだ。


 コロッセオのような競技場で行われる彼らの決闘を観て、ローマ市民は熱狂する。


 ただ、試合では必ずどちらかが死ぬまで戦うわけではなかった。


 一方が怪我をしたり、剣を落としてしまったりし、戦闘不能になった場合、とどめを刺すかどうか、勝者である相方は主催者( 皇帝や貴族 )を見上げる。


 主催者は競技場につめかけた観衆を見渡し、彼らが親指を立てれば「 命は許してやれ」という意味で、主催者も親指を立てて、とどめは刺させなかった。


 観衆が親指を下げたときは、主催者も親指を下げ、「 殺してしまえ 」という合図になった。


 つまり剣奴の命は、脆弱な群集心理に委ねられていたのである。


 権力者はいつの時代でも、民衆の人気を取るため、帳面づら合わせに大変なようである。


 国民の隙間に蝕む内政不満を、抗日運動という形に荒変えして回避しようとした中国共産党は、各地で勃発する予想以上の不可抗力に、今、狼狽している。

島津斉彬

2010-10-12 05:39:32 | 日記
 グルメレポーターの彦麻呂が、以前、ジャニーズの「 幕末塾 」というグループにいたことを知ってらっしゃる方は、そう多くはないと思う。


 幕末、、、、、


 「 薩摩藩に馬鹿殿なし 」といわれるほど、薩摩藩の歴代藩主は名君ぞろいであったが、島津斉彬は、そのなかでも傑出している。


 風雲急を告げる幕末、幕府にだけ任せていては国が滅びるという危機感から、彼は、藩内に優秀な人材を求め、その情報収集に励んだ。


 この情報網にひっかかり、彼に育てあげられたのが、当時下級武士だった西郷隆盛である。


 彼は、また、産業育成の基礎として、物理や化学の教育水準を上げなければならない、とこんこんと説いていた。


 あの時代、このような進歩的な考えを持っていた藩主が何人いたであろうか?いや、藩主に限らず、日本人のなかでこうした近代的思考を身につけていた者は極々少数であっただろう。


 そして、、、、、


 混迷する現代において、国家、社会の再建には、自分が息をかけた人間、波長の合う人間だけを登用し勢力を増やすといった私心を捨て、広い範囲から優秀な人材を採掘すべきである、ことを島津斉彬から学ばなければならないと思う。

男体山

2010-10-08 06:39:29 | 日記
 先日、数年ぶりに池袋にある、焼きトン屋「 男体山 」を訪れた。


 20年ほど前、現在浜松に在する同級生と、初めに入ってから、何かの区切りごとに足を運ぶ店。


 レモンサワー、 こぶくろ刺し、  レバー、シロ、ナンコツ、ハツの塩焼き、が注文の定番メニュー。


 名物おばさんに顔みせしようと押し戸を開けると、、、、、


 笑顔に包まれた遺影写真が目に留まった。


 おばさんは、一年ほど前に、癌でお亡くなりになったそうだ。


 振り返るといろいろな事があったような、なかったような、、、、、


 頑張っていこうと思った。

好機

2010-10-06 05:24:28 | 日記
 News Week の記事から、、、、、


 尖閣諸島危機は、日本の好機だ。という見出しで、対中国外交について述べられていた( 書いてるのは、アメリカ人 = アメリカの目線 )。


 先般、開催されたASEAN( 東南アジア諸国連合 )地域フォーラム( ARF )で、南シナ海における中国の傍若無人な振る舞いを各国に批判された中国の外相が、「 だまれ。騒がしい。」と一喝し、ヒラリー国務長官を唖然とさせたそうである。


 東南アジア諸国は中国との貿易によって繁栄している「 小国 」であり、中国は「 大国 」という、いわゆる中華思想を根底に持つ外相の発言だったのだろう。


 つまり、これら弱小国が、中国と対等な関係を築く可能性などあり得ない、ということらしい。


 しかし、、、、、、


 この中国の強気の姿勢は、日本がアジアで再び指導力を発揮するチャンスである、と述べている。


 東南アジア諸国は、中国の野心の前に結束して、アジア均衡を維持しようと模索しているようだ。


 中国が、近隣諸国に対する横暴な態度を強めるなか、日本は東南アジア諸国と手を結び、中国に関与し、中国を取り込み、中国を抑え込む地域機構を構築することで、アジアのリーダー、世界第二のリーダーになれる、と言っている。


 ただ、、、、、、


 この記事を書いているのはアメリカ人である。


 アメリカ人も、アメリカ中心主義から物事を発する傾向にある。


 日本は、アメリカという大国と永続的な同盟関係をと持たなければいけない、と述べて終わっているが、、、、、、、、


 
 アメリカの中国封じの為の日本使用策、という論旨が裏にあるようにも感じ取れるのであるが。。。。。