今日は図書館ボランティアグループの「おはなしのへや もも」さんのお話し会があった。
毎年、この時期の恒例でサンタさんの出演要請があったので参加した。
出演のタイミングで登場すると、おびえて泣き出してしまう子や、お母さんにつかまって顔をそむける子もいた。
毎年のことながら、こんな異様な格好の人を日常見たことないので無理もない反応だ。
私の担当の本は「ゆきのひ」という本だった。
本の中は動物も食べ物も出てこないので、参加した赤ちゃんたちの反応は良くなかった。
でも、顔をそむけていた子がこちらを見てくれるようになったのが唯一の良い反応だった。
「ゆきのひ」を読み終わった後で、「お母さんへの小さなプレゼントです。」といって「今日」という詩の本を読んだ。
以下はその全文
『今日』 (伊藤比呂美訳)
今日、わたしはお皿を洗わなかった
ベッドはぐちゃぐちゃ
浸けといたおむつは
だんだんくさくなってきた
きのうこぼした食べかすが
床の上からわたしを見ている
窓ガラスはよごれすぎてアートみたい
雨が降るまでこのままだとおもう
人に見られたら
なんていわれるか
ひどいねえとか、だらしないとか
今日一日、何をしてたの? とか
わたしは、この子が眠るまで、おっぱいをやっていた
わたしは、この子が泣きやむまで、ずっとだっこしていた
わたしは、この子とかくれんぼした。
わたしは、この子のためにおもちゃを鳴らした、それはきゅうっと鳴った
わたしは、ぶらんこをゆすり、歌をうたった
わたしは、この子に、していいこととわるいことを、教えた
ほんとにいったい一日何をしていたのかな
たいしたことはしなかったね、たぶん、それはほんと
でもこう考えれば、いいんじゃない?
今日一日、わたしは
澄んだ目をした、髪のふわふわな、この子のために
すごく大切なことをしていたんだって。
そしてもし、そっちのほうがほんとなら、
わたしはちゃーんとやったわけだ。
この詩はニュージーランドの子育て支援施設に掲げてあったという作者不詳の詩だ。
参加お母さんたちが ちょうど当てはまる状況だと思い 小さな応援歌として紹介した。
参加したお母さんたちにも ちゃんと届いたようで しんみりとした感じで聞いてくれた。
2組の親子から一緒に写真をと声を掛けられたのが嬉しかった。