病気治しとは養生の事である
さて長い間、忙しくてブログが書けませんでしたが、
久しぶりに東洋医学会に行ったので、1点だけ書きたいと思います。
世界最古の薬学書は神農本草経ですが、医学書としては黄帝内経が有ります。
これは漢の時代に出来、唐の時代にまた編纂されました。
この中の素問とは、黄帝が医学者たちに問う問答ですが、
自分で治す養生の事が問われています。
医師も患者も病気を治そうと一生懸命です。しかし今養生をするという概念が欠けています。
結論から言うとタイトルに書いたように、
「病気を治して元気になるのではなく、元気になれば病気が治る」のです。
心療内科も東洋医学も「心身一如」ですから病気は精神とも深いつながりが有ります。
パソコンばかりを見て患者の顔を見ない医者は信頼されない
そのためには医師患者関係が「信頼」の基に築かれなければなりません。
そうすれば、医師は患者が治る患者の力を探すことが出来ます。
すなわち現代医学のように色々な検査だけをして病気を探す事だけでなく、
患者の治る力を探し出す(レジリエンス)ことが出来るのです。
病気を治して元気になるのではなく、元気になれば病気が治る!
病院に患者が多いのは患者が治らないから
しかしこれには相当な時間と医師の心身医学的知識かつ東洋の養生の方法に対する知識が必要です。
しかし知識があってもこれらに保険点数が無いため医療経済が成り立たなくなり、
現場では実行されてないのが現状でしょう。
また患者も「薬をくれればいい」という意識の患者も多く、
それでは治らないために、結局患者が病院にたまるという事になります。
患者を治せば医師は食べれなくなると言っても過言ではありません。
しかし、これら変な共生状態が今後も続くと思われます。
東洋医学は少しでもそれを実践しようという試みです。
疾病の国際分類ICD-11でも東洋医学の部門が設けられました。
2009名しかいない東洋医学会認定専門医
ところが学会の会員は7千人以上いるのですが、専門医はわずか全国で2009名しかいません。
私もその一人ですが、開業医がこれを取るのも更新するのも難しく、
今回も福岡でありかつ土曜日にあることで今回出席出来ました。
しかも更新必須の医療倫理講義はWEBではだめで現地参加です!
今回次期専門医更新の一準備としてこの目的を果たしたと言う分けです。
ある面情けない話ですが( ^ω^)・・・
「誰も書けない私の本」が売れなかった理由
新聞広告に本を載せようとしたら新聞社に却下されました。
何処が悪いか聞いたら「自分で治す」というところで却下されたとのことである。
自分が元気にならなければ、すなわち養生術を学ばなければガンは治りません。
ガンを探して切って焼いて抗がん剤入れて解決するものではありません。
西洋医学に固執する医者ならともかく一般の人までそう考えるなら、
もう医療的末世としか言いようが有りません。
高騰する生薬
いま中国では生薬の値段が高騰しています。
富裕層が漢方を飲みだしている事の他に、国策に食料の方が多く作られるようになってしまっているようです。
漢方が保険適応にならなくなるといううわさも有りますが、
ならなくても原価が保険点数を超えて漢方処方が出来なくなる可能性は将来大と言えます。
環境汚染もひどく私たちの健康を害しています。
人々を助ける手段もなくなり、
そしたらもう「悟り求めて幾星霜・悟れば光わが心なり(高橋信次)」という事になるわけです。
あの世か来世に期待という事ですね。