思い出探偵 著者 鏑木 蓮
《内容》
もう一度会いたい人が、あなたにはいますか?小さなガラス瓶、古いお守り袋、折り鶴……、そんな小さな手がかりから、依頼主の思い出に寄り添うようにして、捜しものを見つけ出していく“思い出探偵”。京都御所を臨む地で「思い出探偵社」を開いた実相浩二郎は、息子を亡くし、妻がアルコールに溺れていくのを見かねて刑事を辞めたという過去を持つ。思い出探偵社には、その誠実で温かい人柄にひかれるようにして、元看護師の一ノ瀬由美、役者志望のアルバイト本郷雄高、10年前に両親を惨殺された27歳の橘佳奈子が集まった。粗末なペンダントをわざわざ届けてくれた男性を探す「温かな文字を書く男」、ジャズ喫茶でのわずかな時間の出会いが人生を変えた「折り鶴の女」、車椅子の青年が思い出探偵社を混乱に陥れる「嘘をつく男」、戦後の混乱期に命を救ってくれた男性を探す「少女椿のゆめ」の4編を収録。乱歩賞作家によるミステリータッチのハートフルストーリー。
(紹介文より)

―――生き方に影響を与える人と人の出会いは、まさに「縁」だと浩二郎は思っていた。そしてそれは会っている時間の長さや、回数などではないことも感じている。互いが共鳴し合うのには、一刹那で充分な出会いが人生にはあるのだ。
―――人生の先達にも苦悩があって、みんな涙を呑んできたことを知り、忍耐というものの大事を教えられた。
《内容》
もう一度会いたい人が、あなたにはいますか?小さなガラス瓶、古いお守り袋、折り鶴……、そんな小さな手がかりから、依頼主の思い出に寄り添うようにして、捜しものを見つけ出していく“思い出探偵”。京都御所を臨む地で「思い出探偵社」を開いた実相浩二郎は、息子を亡くし、妻がアルコールに溺れていくのを見かねて刑事を辞めたという過去を持つ。思い出探偵社には、その誠実で温かい人柄にひかれるようにして、元看護師の一ノ瀬由美、役者志望のアルバイト本郷雄高、10年前に両親を惨殺された27歳の橘佳奈子が集まった。粗末なペンダントをわざわざ届けてくれた男性を探す「温かな文字を書く男」、ジャズ喫茶でのわずかな時間の出会いが人生を変えた「折り鶴の女」、車椅子の青年が思い出探偵社を混乱に陥れる「嘘をつく男」、戦後の混乱期に命を救ってくれた男性を探す「少女椿のゆめ」の4編を収録。乱歩賞作家によるミステリータッチのハートフルストーリー。
(紹介文より)

―――生き方に影響を与える人と人の出会いは、まさに「縁」だと浩二郎は思っていた。そしてそれは会っている時間の長さや、回数などではないことも感じている。互いが共鳴し合うのには、一刹那で充分な出会いが人生にはあるのだ。
―――人生の先達にも苦悩があって、みんな涙を呑んできたことを知り、忍耐というものの大事を教えられた。