細沼園のお茶飲み話

お茶の時間のひとときに、思いつくまま書きました。

誤審

2009-04-26 20:06:39 | 読書メモ あ行
誤審     著者 麻野 涼

《内容》
群馬県の田舎町で起きた夫婦殺害事件。警察は被害者の幼馴染で建設現場労働者の大船貢を逮捕した。全くの濡れ衣であったが、逮捕・裁判の過程で、貧しいながらも幸せだった家庭は一挙に崩壊した。三女・典子は看護師として働いていた。ある日、元教師の老人が入院してきた。毎夜うわごとを繰り返す老人の言葉は、偶然、冤罪事件に関係したものだった。意外なところから、真相をつきとめる手がかりを得た典子は、冷たい復讐の心を宿しながら謎を追い始める。書下ろし長篇社会派ミステリー力作。
              (紹介文より)


―――無理に眠るためにブランデーを少し飲む。デミタスカップに一杯ほどのブランデーを胃に流し込むと、日なたに放り出した氷が熔けていくように、昂ぶる神経が弛緩していくような感覚に包まれ、眠りにつくことが出来るのだ。