死にたくない心のままで良いのです

浄土真宗の教えに出会っても、私の死にたくない心は変わりません。私は、今まで、「早く、お浄土をみてみたい」「浄土真宗の教えに出会い、死ぬのが怖くなくなりました」とおっしゃる方に、何度か出会いました。私は、そのたびに、自分は、僧侶なのに、死ぬのが怖くて仕方なく、こんな心では、ダメだと思い、必死で、いろいろな先生の法話を聞いたり、本を読みました。しかし、その時は、阿弥陀如来が、お浄土へお救いくださる、有難いという気持ちになるのですが、すぐに、また元に戻ってしまい、やっぱり、死ぬのは怖いという気持ちになりました。その問題から、逃げても、逃げても、追いかけてくるのです。いくら、阿弥陀如来が、お浄土に救うと言われても、早く、行きたいとはまったく思えません。だから、そう思えるまで、法話を聞き、勉強しないと自分は僧侶としてダメだと思ってました。しかし、死にたくないは、煩悩　欲です。欲は、死ぬまで無くならないと親鸞さまもおっしゃってます。だから、死にたくないという心のままで、死んでいっても大丈夫というのが浄土真宗です。皆さま、無理して、死ぬのは怖くないなどと思わなくて良いのです。死にたくないと、必死でもがいて生きていきましょう。阿弥陀如来は、全て、私の心は、お見通しです。阿弥陀如来は、私に、救う条件を出されておりません。そのままのあなたを救うと願い、今、既にはたらいてくださっている仏様です。