瀝瀝(れきれき)散歩道

瀝瀝というのは「水が音をたてる様子/風が音をたてて吹く様子」つまり、「ありのままの風景」ということでしょうか。

ミャンマーのことを想う〜しんちゃんのお母さん

2021-02-02 22:07:15 | 日記


しんちゃんは次男の同級生です。
もうそろそろ30歳。子どももいます。

しんちゃんのお母さんは30年以上前に日本にやってきたミャンマー人です。
息子たちが通っていた保育園で知り合いました。
その頃、私は日本語教師として日本語を教えていたので、しんちゃんのお母さんの日本語にとても興味がありました。
「今日は父ちゃんが出かけてるから、ゆっくりご飯の用意、できる」
何だか、ちょっと男っぽい口調なんですよね。
彼女は日本人の職人さんと再婚、ご主人との会話から日本語を学んだのです。
しんちゃんのお母さんは、あまり仕事のない年配のご主人に代わって、パートを掛け持ちして働いていました。
とても頑張っていました!

ある時、保育園で子どもたちの発表会がありました。
お母さんたちもみんなで合唱をしました。
ピアノの伴奏はしんちゃんのお母さんでした。
それはそれは素敵なピアノ演奏で、しんちゃんのお母さんのピアノを弾く指は
軽やかに鍵盤の上で踊っていました。

しんちゃんのお母さんはミャンマーの「ヤンゴン大学」の数学の先生でした。
ヤンゴン大学は日本の東大に匹敵する大学です。
その頃、ミャンマーは軍事政権で、文化人であったしんちゃんのお母さんの家族はずいぶん酷い目にあったそうです。
しんちゃんのお母さんは、小さな長男を連れて、ミャンマーから日本に逃げてきました。

「あと30年経ったら、きっとミャンマーは平和になってるよ」
しんちゃんのお母さんの口癖でした。

それから25、6年経ちました。
ちょっっと前に、しんちゃんのお母さんはミャンマーに里帰りできました。
「よかったんだよー、やっぱりミャンマーは!帰れてよかったよー」
近くの橋の上でばったり会った時に、嬉しそうに語っていました。


2月1日にミャンマーでクーデターが起きました。
また軍事政権が国を収めることになったのです。
民主政権の時の閣僚たちは、拘束されてしまいました。

どうなるのかなあ、、、本当に心配です。

しんちゃんのお母さんの悲しそうな顔が頭に浮かびました。
ミャンマーはどうなるのだろう、、、大丈夫かなあ、、、

日本にいるミャンマーの留学生たちはどうなるんだろう、、、
ミャンマーから来た技能実習生たちは、、?

クーデターのニュースがとても気になります。








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1 コメント

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Unknown (三好)
2021-02-03 15:15:45
ミャンマー軍によるクーデターはとても心配です。
自身は平和な日本に生まれ育ち、国民には絶対に銃を向けない民主主義な自衛隊で勤務できたことは幸せでした。
国民に対して武力の行使は絶対にあってはなりません。
残念ですが今回も国連安保理は殆ど機能しないでしょうね。
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