外国人労働者のキャリアパスと日本語教育
最近「多文化共生」という言葉に、ちょっと引っ掛かりを感じています。それは、仕事で外国人労働者が50%以上を占める工場で研修をしているからかもしれません。
大学で「多文化共生」を考え、政府やさまざまな研究者が出している資料を読み、ディスカッションするのは、多文化共生の基礎を知るのに、とても良いと思います。ただ、現場では「う〜ん、なかなか、ね」と思うことがいっぱい!
私たちは、働く人の働き方のサポートが専門ですから、広い広い「多文化共生」の範囲(くくり)の中の
一部、「多文化協働」について、考えてみたいと思います。
1. 私たちはなんだかんだ言いながら、一緒に働いている!
高校生の時に初めてカフェでウエイトレスのアルバイトをしてから、もう50年近く私は働いている。
なんだかんだと言いながら、人とぶつかったり、めちゃくちゃ気があったりして、どうにか働いてきた。
いろいろな人がいる。プライドのある人には、下手に出て、怖そうな人にもヘイコラする。働いていたら、目標達成のために、引いたり押したりしながら、協力しないと、仕事が進まない。同僚は、みんながみんな友だちではないからだ。
最近は外国人がいる現場でも働いている。文化や習慣、言葉も違い、育った環境や価値観も年代も異なる。
2. 多文化共生は、素晴らしい理想だ!
一口に多文化共生と言っても範囲が広すぎる。
先日大学で、私が「多文化共生って工場とかで仕事をしていると、何十年たっても達成できないんじゃないかと思う」と言ったら「多文化共生という理想がなくちゃ、どうやって変えていくんですか」、と強烈に若い人に突っ込まれた。
「じゃあ、あなたの多文化共生は具体的になんですか?」と聞いたら、それがまずかった。30倍の勢いで、10分ほど、熱弁を振るわれた。
「色々な人が共に生きていく、日本にはそれが必要だ。多文化共生に向かって、お互いに理解し合うこと、私たち一人ひとりが努力していかなくては!(→あなたはいったい何を考えているの?そんな古い考え方!)」
多分、素敵な現場でみんなと仲良くモチベーション高く働いているのだろう。それはそれでいいけれど、私との文化が、すでに異なっているなぁ、と心の中で思った。2人の間でも共生は、なかなか大変だ。
3. 現場を見てみる
外国人の多い工場で研修をしていると、多文化共生は本当に難しい、と思う。
外国人同士が母語で話せば、日本人のスタッフの中で、「俺たちの悪口を言っているに違いない」という人が出てくる。
さらに「この工場は、95%がA国の人なんだから、仕事がスムーズに進むようA国語で日本人も話してほしい」という要求もくる。数が逆転している現場。
逆に「日本にいるんだから、外国人もみんな日本語を学ぶべきだ」という外国人もいる。
「あの国とは戦争していたから、一緒には働けない」と、戦争相手の国の人とは働きたくない、と断固拒否する人もいる。当然と言えば当然である。
「目標を達成するという気持ちがなかったら、忙しい東京人とは働きたくないなぁ」とか、、いろいろいろいろある。
日本人だって、さまざまな人がいるから、一緒に共生するのは、みんな大変だってわかっている。
4. 多文化共生の中の多文化協働
そこで、私たちは多文化共生の中の、働き方に注目をした多文化協働を目指している。私たちの会社は、働く人たちのキャリアを支援し、一緒に生き生きと元気に働ける職場を作る、ということに焦点を当てている。生産性を落とさないで、みんなが気持ちよく爽やかに働くためのサポートをする。
それは、日本人でも外国人でも同じだ。特に日本の産業を底力で支える技能実習生、特定技能、そして一緒に働く日本人スタッフのために、何かできないかと考えている。
それが弊社のキャリア教育であり、コミュニケーションやハラスメント防止研修に繋がっていく多文化協働だ。
小さくて小さくて、吹けば飛んでしまう会社のチャレンジは、理想の中の課題の解決、その支援が目標。足元の現場から一歩一歩だ。私たちはキャリアコンサルタントとして、多文化協働、みんなが元気に働くことの推進。忙しいけれど、それもまた楽しいし、価値があると感じている。
最近「多文化共生」という言葉に、ちょっと引っ掛かりを感じています。それは、仕事で外国人労働者が50%以上を占める工場で研修をしているからかもしれません。
大学で「多文化共生」を考え、政府やさまざまな研究者が出している資料を読み、ディスカッションするのは、多文化共生の基礎を知るのに、とても良いと思います。ただ、現場では「う〜ん、なかなか、ね」と思うことがいっぱい!
私たちは、働く人の働き方のサポートが専門ですから、広い広い「多文化共生」の範囲(くくり)の中の
一部、「多文化協働」について、考えてみたいと思います。
1. 私たちはなんだかんだ言いながら、一緒に働いている!
高校生の時に初めてカフェでウエイトレスのアルバイトをしてから、もう50年近く私は働いている。
なんだかんだと言いながら、人とぶつかったり、めちゃくちゃ気があったりして、どうにか働いてきた。
いろいろな人がいる。プライドのある人には、下手に出て、怖そうな人にもヘイコラする。働いていたら、目標達成のために、引いたり押したりしながら、協力しないと、仕事が進まない。同僚は、みんながみんな友だちではないからだ。
最近は外国人がいる現場でも働いている。文化や習慣、言葉も違い、育った環境や価値観も年代も異なる。
2. 多文化共生は、素晴らしい理想だ!
一口に多文化共生と言っても範囲が広すぎる。
先日大学で、私が「多文化共生って工場とかで仕事をしていると、何十年たっても達成できないんじゃないかと思う」と言ったら「多文化共生という理想がなくちゃ、どうやって変えていくんですか」、と強烈に若い人に突っ込まれた。
「じゃあ、あなたの多文化共生は具体的になんですか?」と聞いたら、それがまずかった。30倍の勢いで、10分ほど、熱弁を振るわれた。
「色々な人が共に生きていく、日本にはそれが必要だ。多文化共生に向かって、お互いに理解し合うこと、私たち一人ひとりが努力していかなくては!(→あなたはいったい何を考えているの?そんな古い考え方!)」
多分、素敵な現場でみんなと仲良くモチベーション高く働いているのだろう。それはそれでいいけれど、私との文化が、すでに異なっているなぁ、と心の中で思った。2人の間でも共生は、なかなか大変だ。
3. 現場を見てみる
外国人の多い工場で研修をしていると、多文化共生は本当に難しい、と思う。
外国人同士が母語で話せば、日本人のスタッフの中で、「俺たちの悪口を言っているに違いない」という人が出てくる。
さらに「この工場は、95%がA国の人なんだから、仕事がスムーズに進むようA国語で日本人も話してほしい」という要求もくる。数が逆転している現場。
逆に「日本にいるんだから、外国人もみんな日本語を学ぶべきだ」という外国人もいる。
「あの国とは戦争していたから、一緒には働けない」と、戦争相手の国の人とは働きたくない、と断固拒否する人もいる。当然と言えば当然である。
「目標を達成するという気持ちがなかったら、忙しい東京人とは働きたくないなぁ」とか、、いろいろいろいろある。
日本人だって、さまざまな人がいるから、一緒に共生するのは、みんな大変だってわかっている。
4. 多文化共生の中の多文化協働
そこで、私たちは多文化共生の中の、働き方に注目をした多文化協働を目指している。私たちの会社は、働く人たちのキャリアを支援し、一緒に生き生きと元気に働ける職場を作る、ということに焦点を当てている。生産性を落とさないで、みんなが気持ちよく爽やかに働くためのサポートをする。
それは、日本人でも外国人でも同じだ。特に日本の産業を底力で支える技能実習生、特定技能、そして一緒に働く日本人スタッフのために、何かできないかと考えている。
それが弊社のキャリア教育であり、コミュニケーションやハラスメント防止研修に繋がっていく多文化協働だ。
小さくて小さくて、吹けば飛んでしまう会社のチャレンジは、理想の中の課題の解決、その支援が目標。足元の現場から一歩一歩だ。私たちはキャリアコンサルタントとして、多文化協働、みんなが元気に働くことの推進。忙しいけれど、それもまた楽しいし、価値があると感じている。
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