広瀬神社を後にして、久万町に出て国道33号線を通り、高知県の旧吾川村にある中津渓谷のゆの森温泉に行き昼食と温泉を目的に走った。
高速道路が出来て愛媛と高知の基幹線であったこの道路も通行量はめっきり少なく、道沿いのドライブインは閉まっている所が多かった。しかし、連休ということもあり88ヶ所の札所があるので途中一休みした道の駅に並ぶ車は四国外の物が多かった。その道の駅で美味しそうにたこ焼きを食べているにおいにつられ、チエさんと売り場まで行ったが、お昼の事を思ってぐっと我慢した。既に私達は広瀬神社に行くまでにもおなかが空きおはぎを買って食べていた。面河川沿いの道は景色もよく、飽きる事は無かった。やがて高知県に入り大渡ダムを過ぎると中津渓谷の案内があった。
この道も下は川なので平地は少ないが、集落はあちらこちらの山の中腹にある。なぜ、四国は下に盆地や平野がっても上に集落が多いのだろうと思った。
「仁淀の里の、小さな隠れ家。」とパンフレットに書かれたゆの森に着いたのは丁度11時前。温泉を出てきた人がもういた。施設の方に聞くと、食事をすると温泉の割引券をもらうので食事後温を使うのが良いと言われた。
11時からレストランが開くので5分ぐらいテラスに出てゴォーゴォー大きな音をたててと流れる渓流を見てから入った。
レストランも明るく綺麗だ。お勧めのゆの森弁当をを頼んだ。戻りかつおの刺身、季節野菜の炊き合わせ、海老と野菜の天ぷら、インドウリの酢味噌合え、梨とぶどうの小鉢がが籠に入っており、そしてごはん、味噌汁、スモールコーヒー付きで¥1000とてもリーズナブル。どれも既製品は無い、海老と除いては新鮮な地元の産物だ。本当ならば写真と後で気付いたが、おなかがぺこぺこだった私はもう食べてしまった後だった。川音を聞きながら、緑に囲まれ、食事も美味しく大満足。
手作りのケーキがあり、私とチエさんのご主人は栗のタルト、チエさんはレモンケーキを食べた。栗のタルトはぎっしり栗が詰まって濃厚な味だった。私達は自分達の町には安くて美味しい人をひきつける施設が無い事を嘆いた。食事している間に次々と客は入って来て、この施設は温泉でなく食事目的の人も多いらしいと感じた。
レストランを出ると12時、すぐ温泉にと言うのもおなかがいっぱいでは苦しいので足の悪いチエさんのご主人を残して渓谷沿いにある遊歩道を散歩する事にした。 七福神の像があちらこちらにあり、雨竜の滝の近くにお不動さんがあると案内板にでていた。渓流の水は多く澄んでいて深かく冷たそう、魚の姿は無い。途中上からもポタポタと道沿いからあちこちと水が流れて川に流れ込んでいた。途中で降りて、水の中に手を入れるとひんやりして気持ち良かった。
この渓谷の主である龍神様を祀っている神社もあった。どうやって進むのだろうと思案していると、降りて来た人が岩陰から出てきたた。東屋もあり休みながら進んでいると、岩の色や崖の岩肌の色が明らかに違う。白、赤と青みがかったのがある。年代が違うのだろうとチエさんと話しながら歩いた。七福神は見守るようにあちらこちらに静に居られた。やがて雨竜の滝の表示板とゴォーゴォーと滝の音が大きくなった。進んで行くと岩陰にあり下からは見えない所にあった。上にしめ縄があったがこの滝が御神体なのだろう。
雨竜の滝は水量が多く、竜吐水とも言われるらしく、水しぶきがすごく濡れるので余り近寄る事はできなかった。カメラで撮ると水しぶきが沢山写っているとその時は思っていた。
夜、に取り込むと沢山のオーブだったので驚いた。オーブは知的自然霊だと何かで呼んだので滝で写るのは不思議では無いが...
その上にも又滝があった。右側の物である。
上の道を通って降りようとしたら、チエさんが「蛇!」と叫んだ。思わず足を止めて足元を見ると2匹の蛇が絡まって一瞬何かわからなかった。チエさんは「軍手か何かと思った」といったが、グレート黄色の塊になっていた。ボツボツ歩いて行くとバス停があり横に観光案内図があり、バスが通るのにも驚いたが、村営バスで1日朝、昼、夕方の3本だった。通学用だろうか。
案内板を見ていると「石柱に行った?石柱に行くといいよ。近いから」と二人のおじさんが後ろから声を掛けてきた。退職された教師の方達でこの四国山地の隆起と先程の地層の違いの説明をされた。この日は先程の神社と言いちゃんと説明してくれる人が現れる。
四国山地は南アルプスの次に若く、はるか太平洋の真ん中から隆起しできたと言う。
丁度むき出しになっている岩肌を指差し、あれは恐竜が出始める頃の地層、その下はまだ古い。
3つの白、赤、青の岩肌の年代と含まれている地質の違いを地層の調べ方と含まれている鉱物をかいつまんで説明された。まるで理科の授業をきいているみたいで面白かった。
せっかく勧めてくださったので石柱に行った。この写真はうまく撮れなっかたが、6万年まえからの川の水の浸食で石の柱ができたと言う。石柱の入り口に小さなお社があり、水、酒と卵が2,3個備えてあった。大浪池の龍神様に卵を持っていった事を思い出した。此処は紅葉の頃に来ると尚いっそう良いだろうと思う。
チエさんのご主人を残している事を思い出し、急ぎ足でゆの森まで降りると、川の袂で上流を見て待っておられた。時計を見ると1時、丁度1時間だ。そそくさとゆっくりするまもなく温泉に入り汗を流しさっぱりして、頼まれた父に買い物と下着のバーゲンがあるので松山に向かった。(それでも露天風呂にも入った)
私の町はもうその下着を売っている店は無い、昔は下着屋だけでも5件以上あったのに...買い物をしようと思っても揃わなくなってしまった。
4時ごろ松山のデパートに着き、駐車場に一歩踏み出すと、チエさんが「あ!空気が違う」と言った。確かにそれまでとは一変して荒く感じた。私達はその日一日ずっと良いエネルギーの所にいた事改めて思った。チエさんのご主人は今回が2度目だが大変気に入ったらしく、「それまでは新装開店の商業施設や繁華街ばかり行っていたがこんな所もいいな」と言われた。
外に出ると綺麗な三日月が出ていた。
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