滋賀県琵琶湖畔の石山寺に詣でたら紫式部展をやっていてラッキーだった。参道に源氏物語各帖の紙灯籠が置かれ、淡く紅葉が始まっていた。石の山の麓には狭いくぐり岩があり、試したら注意書き通り3回頭を打った。東大寺大仏制作のための黄金を得るため、良弁僧正が聖武天皇から授かった念持仏を置いて産金の在り処が見付かるよう祈ったと言われる巌もあった。
この春、東日本を旅行した際、たまたま宮城県涌谷町の黄金山神社にも参った。そこは奈良東大寺の盧舎那仏を金メッキするための砂金が発見された日本最古の産金地という説明だった。こんな遠隔地の辺鄙なところを探し当てたとは、ホンマかいなと思いつつ、奈良時代の日本国家の統治力に感心したものだった。
そこで、京都の紅葉を見に行ってまだ大したことがないなと行き先を考えながら地下鉄に乗っていると、車内路線図を見て石山寺に簡単に行けることが分かった。こちらは産金場所から石山寺行きを思い付いた逆コースである。
紅葉と言えば、この前NHKテレビで嵯峨野・大覚寺をライブ中継していた。この機会を逃してはならじと電車を乗り継いで嵐電嵯峨まで行ってタクシーに乗ることにした。全然それらしい場所が無かったので、JR嵯峨駅まで歩いて乗り場で待ったけれど全く来ない。他の人はスマホでUberか何かで配車を頼んでいるようだったが、やり方が分からないので、タクシー会社を調べて電話すると、車が少なくて20-30分は掛かるというので諦めてホテルに帰った。ライドシェアというのを有志議員が熱心に進めているのを、新たな利権の発掘かくらいに冷ややかに見ていたけれど、確かに必要性があるなと思い直した。
簡単に諦めたのは大相撲中継を見るのもいいかということだったのだけれど、急いでテレビをつけると宝塚の記者会見がライドシェアしていて、余りの不運続きを嘆いた。私にとっては相撲放送だけがNHKの存在意義なのに、すぐ気象庁に電波ジャックされたり、国会中継を見せられたり、経営陣の自覚の無さには呆れるばかりである。
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