南三陸町の穏やかな海は心を和ませてくれる。漁師港に連なる海浜は素敵な公園や海水浴場が整備された。
海辺に建つ荒澤神社は不動尊の睨みが利いたのか、無事乗り切ったように見えた。昭和33年の台風で折れた巨杉、次郎杉の兄の太郎杉は頑丈で太い幹を今も天空に突き上げて健在である。主祭神は国常立尊(くにのとこたちのみこと)で、「いにしへに天地未だわかれず、陰陽分れざりし時」に始まる日本書紀の冒頭数行目に、「一つの物成れり。かたち葦牙(あしかび)の如し」として登場する日本神話の最初の神様である。その威光、霊験や畏ろし。
対岸の荒島に建つ荒嶋神社は元陸地側に在ったのが被災したため、同島に遷座奉ったと社史にある。とはいうものの、今の御座所が創建の地のように居住まいがふさわしく、美しいお姿となっている。綿津見神(わたつみのかみ)らをお祭りし、海の守り神として将来に睨みを利かせくださるだろう。
わたつみの
海の神ゆゑ
荒々し
なゐもつなみも
撥ね返すなり
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