天愛元年

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新元号『天愛』元年にスタート

美悠

2020-06-01 16:36:07 | 日記

 暇つぶしの散歩にも当たり外れがある。綺麗な花や美味そうな野菜に出遇うとマルだし、しなやかな四肢がはち切れんばかりの女子中学生を見ると二重丸である。上品な飼い猫を見掛けると星印を付けるけれど、やっぱり一番は逞しい野良猫に遭遇した時である。三つ星どころか五つ星である。そのあとは嬉しくてスキップして歩いたりする。万一、頭を撫でさせてくれたりしようものなら、カチャーシーを踊ってしまう。でも、そのあとが虚しくなる。沖縄で保護猫を貰い受けて、一緒に18年間過ごしたミャー太の思い出が蘇って、胸が締め付けられる。面白うてやがて悲しき野良遊び。
 沖縄といえばきのう、NHKの『ダーウィンが来た!』で、ヤンバルクイナ密着映像を流していた。保護したヤンバルクイナをしつけ、沖縄北部のやんばる地方の自然に戻して、跡を追った記録であった。1羽の雄鳥は上手く野生の雌鳥を見付け、つがいの生活を始めた。やがて産卵し、雛が2羽孵った。そのうちの1羽が無事独り立ちできるまで育てる姿を記録していた。
 沖縄に3年住んで、何回もやんばる探検に出掛けたけれど、一度もヤンバルクイナにお目に懸れなかった。悔しくて腹立ち紛れに、どうせ観光資源用の幻の鳥で、実際は絶滅しているのだろうと勝手に結論づけていた。しかし、現に生息している姿を見せてもらって、関係者の熱心で地道な保護活動の努力に頭が下がった。罰当たりな思いを抱いて自然の宝庫やんばるの森に何回も踏み入れ、ハブの毒牙に罹らなくて、今思い返せば幸いだった。その代わり、ジャングルの代名詞のヘゴの樹にはたっぷり出合え、南国亜熱帯気分を存分に味わせてもらった。
 最近のスポーツニュースと同じで、思い出にしか楽しみが残されておらず、もどかしい。そうか。ずうっと心が塞いでいるのは、何もコロナ自粛生活のせいばかりでなく、実戦試合観戦で卓球・木原美悠ちゃんの活躍から遠ざかっているからだと気付いた。大会に出れず、伸び盛りの年頃なのに残念なことである。また、国際的にトップランクの長﨑美柚選手とのダブルスは協会方針により練習を控えているらしく、まったく付いていない。でも、まあ、めげるタイプの性格に見えないので、より腕を磨いて登場してくるのが楽しみである。11月のTリーグ開幕が待ち遠しい。森田彩音、出澤杏佳らのトップおとめ勢も楽しみだし、スターシニー(日本ペイントマレッツ)、チェン・ズーユ(日本生命レッドウルフ)、ヤン・ハウン(トップおとめピンポンズ名古屋)、ソフィア・ポルカノバ(木下アビエル神奈川)らの外国人勢が華やかだし、コロナ収束を告げるラリー音を心地よく聞いてみたい。

いぶせくも
晴れぬこのごろ
美悠のほか
誰を見ば止まむ
塞ぐわが胸


本歌:万葉集巻十・2263番
九月(ながつき)の
時雨(しぐれ)の雨の
山霧の
いぶせき吾(あ)が胸
誰(た)を見ば息(や)まむ





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