ICT工夫

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「リニアの見える化」発想は2015年度のようです

2017-11-13 23:25:19 | 街づくり
開催中の2017年10月24日~11月21日、山梨県議会平成29年度(2017年度)決算特別委員会に提出された 主要施策成果説明書・総合計画実施状況報告書の2016年度版を確認して前記事に記録しました。
リニアが見える街にしたいと考える人々がおられることは騒音問題を調べている時に知っていましたが、「リニアの見える化」という言葉が公文書に使われていることを初めて知ったので、どのようなきっかけでこの言葉が生れたかを確認したくなりました。
結論として平成27_2015年度から使われていることを確認しました。
2015年の主要施策成果説明書・総合計画実施状況報告書
27-3-6-18 p.27

14 リニア中央新幹線開業に向けた沿線地域の活性化への支援 【リニア推進課】
 リニア中央新幹線開業に向けた沿線地域の活性化を図るため、沿線市町が実施する取り組みへの支援に向けた検討を行った。
・支援制度の検討

15 リニア中央新幹線の「見える化」などに向けた取り組みの推進、【リニア推進課】【大気水質保全課】
 住民の生活環境の保全に配慮した上で、景観との調和を図るとともに、観光資源として活用するため、リニア中央新幹線の「見える化」に向けた調整を行った。
・「見える化」に向けた関係団体(JR東海、沿線市町)との調整
・「新幹線鉄道騒音に係る環境基準」の設定に向けた検討
  既存新幹線の基準設定手法調査の実施 31 都道府県

「見える化」の為の調整と平行して、「新幹線鉄道騒音に係る環境基準」の設定に向けた検討として新幹線が開通している都道府県に基準設定手法を問合せたと思えます。総合行政ネットワーク(LGWAN)を使えば良いのでうらやましい、シコシコ検索に時間を費やす一般人の私です。

私には【大気水質保全課】が「見える化」を提唱するとは考えられません。むしろ避けようとするはずです。【リニア推進課】はマグレブ(リニア)技術を理解している人々であり、公表していなくても自分達で実験線の騒音測定などは続けていると思えますし、何より「防音・防災フード」の意義を一番理解している方々です。
あれこれ考えているうちに、「見える化」という言葉が提唱されたのは山梨県議会ではないかと考えますので、いつか時間が出来たら確認してみます。
私としては都市計画区域マスタープランの成行きの方が気になります。まさにリニアがあろうが無かろうが、「街づくり」「地域活性化」に直結するテーマですから。

すでに記事にしていますが鉄道新幹線の騒音基準は環境省通達によるもので、リニア新幹線はそれが援用されるだけです。私は400mという値が何を基準にしたのか知りたいだけです。県庁さんの調査もおそらくこの件だと思います。 「新幹線騒音の地域類型が指定される範囲 400mについて」 (2017年01月28日)私が読めたのは報告論文だけですが記事にしました。県庁さんから明確な情報が発信されるとありがたいです。山梨県発の情報はリニア沿線各地、名古屋~大阪も含めて、役に立つでしょう。山梨県はそれを期待されているとも思えます。
技術が異なるリニアの騒音基準が鉄道と同じでよいかどうかは別な話で、これはリニア訴訟で明らかになるかも知れません。


リニアの見える街づくりで山梨県都市計画の改訂進行中

2017-11-13 01:53:59 | 街づくり
リニアの見える化政策推進
担当・リニア推進課大気水質保全課
住民の生活環境の保全に配慮した上で、景観との調和を図るとともに、観光資源として活用するため、リニア中央新幹線の「見える化」に向けた」調整を行なった。

ソースは 主要施策成果説明書・総合計画実施状況報告書、2016年版の「地域産業元気創造プロジェクト」27ページです。

『「見える化」に向けた関係団体(JR東海、沿線市町)との調整』 とは如何なることか不明です。「調整」という「行政用語」の意味が定義されている行政文書を探してみます。県庁さんと行なった調整の内容を主権者県民に知らせる市町の記事が確認出来れば理解は進むかも知れません。
沿線市町議会12月定例会で「調整」の内容が明確にならなければ全ては闇の中、リニア事業も先が見えて来るでしょう。なんだかモリカケを思い浮かべる私ですが・・・

『リニア中央新幹線の騒音に係る環境基準の類型の当てはめ方針を作成 平成28年11月』 とは リニア中央新幹線の環境基準について(更新日:2017年8月14日 山梨県森林環境部大気水質保全課)の事です。このページにアップロードされているPDFファイルは2017年8月版ですが、この説明・報告書では2016年11月と記されています。

甲府市中道地域などから騒音対策について県政に要望が出されたのは2016年末のことでした。この要望がどうなったかはわかりませんが、その頃に県庁が新幹線基準に則ると決めた話はマスコミ報道されたのです。手元の記録では以下の通り・・・
2016年11月15日・山梨日日新聞・リニア騒音基準決める「県は、リニア中央新幹線沿線で適用する騒音基準を決めた。リニア軌道の両側400メートルを範囲とし、住居地域は70デシベル以下、商工業地域は75デシベル以下に規定。山林などは対象外とする。県は今後、沿線市町からの聞き取りなどを通じて、詳細な区域分けをする。」

さらに、漏れ聞く話ですが、騒音基準を適用するための沿線地域区分について山梨県庁が決めるのが今年、2017年11月頃だと伝えられていました。
「新幹線騒音の地域類型が指定される範囲 400mについて」(2017年01月28日)に書いていた 山梨県都市計画マスタープラン及び都市計画区域マスタープランの改定について などを再確認したのですが、山梨県都市計画審議会(更新日:2017年10月31日)は 『山梨県都市計画マスタープラン及び都市計画区域マスタープランの改定作業に着手する。なお、改定に要する期間は、平成28年度~30年度の約3年間とする。』 という状況だと判りました。

都市計画区域マスタープランが、パブコメも終了して確定するまでは、リニア中央新幹線沿線の地域指定だけを先行させることはないだろうと、私は思っています。
新しい都市計画マスタープランで「リニアの見える化」都市を具現化するかどうかは山梨県民の皆様の選択です。

私は山梨県内でリニア中央新幹線が走行する姿をどこから間近に、目の前に見えるのか知りません。沿線脇の高層ビルか丘の上からか、具体的な場所を全国、海外向けにアピールする事も大切です。そこに至る交通機関の整備も当然。
釜無川橋梁が目玉なら「防音・防災フード」の「防災」の意味も明確にしておかないとバードストライクの現場をみる事にもなりかねない・・・