遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

酒はローカルな味

2014-08-19 23:37:46 | 
石川の地方紙に酒の話題が出てました。

最古の酒米、栽培法を伝承 小堀酒造店、新潟の会社と連携 (北國新聞)

酒造好適米のルーツって、岡山で栽培される「雄町」だと思ってたんですが、もっと古いのがあって、それで醸してる酒が石川にあるとは知りませんでした。萬歳楽の甚です。酒米の名前は「北陸12号」、愛称は「甚兵衛米」だそうです。だから、醸した酒の名前が「甚」なのね。

以下、小堀酒造のサイトからの引用↓
1960年頃までは北陸で多く栽培されていた酒造好適米(酒米)の優良品種で、土やワラの香りを感じさせる少しクセのある味の清酒が出来る傾向があります。
1960年代以来は、酒米は五百万石が主流となり、栽培の難しさから北陸12号は絶滅寸前でしたが、小堀家の13代当主(現在は14代)の小堀甚九郎が生産農家を説得し1979年より生産体制を復活させました。

だいたい居酒屋さんで置いてる萬歳楽は甚だと思うのですが、次に飲む時は心して飲んでみましょう。
ちなみに先日飲んでた萬歳楽の「ししく」は簡単に買えない純米酒でして、石川酒販協同組合が小堀酒造に依頼して造ったオリジナル商品です。超ローカルな商品なんです。地元だと、そういう酒も飲めちゃうからいいんですよぉ~。「ししく」は、白山麓産の酒造好適米「五百万石」を使用し、小堀酒造店オリジナルの酵母M2で醸し、一回火入れの瓶貯蔵で熟成した純米酒です。萬歳楽は軽さが特徴だと思うんですが、「ししく」にはそこはかとなく重みというか、深さというか・・・それでも他社のと比べると軽いんですが・・・まあ、そんな感じ。白山麓産の酒造好適米「五百万石」では小堀酒造さんのお隣菊姫の蔵でも「連峰白山」っていう、超ローカル銘柄を醸しております。これも菊姫のレギュラーな製品よりもずっと軽い。ま、菊姫さんは基本的に酒米は山田錦なんで、比較するのは無粋というもんでしょう。楽しく飲めば良いのです。そのためのウンチクなのですな。

能登の魅力 醸し出す 数馬酒造 学生と連携し日本酒(中日新聞プラス) - goo ニュース
数馬酒造は「竹葉」を醸している蔵です。大好きです。能登の酒は、加賀のとはずいぶん違ったコンセプトで醸されております。重いです。ズドーンと自己主張してきます。料理の味を・・・無視して襲いかかってきます。美味い♪ 
O大学生時代、同期が日本酒サークル(@HandaiSake)の部長でして、バイトして稼いだ金をつぎ込んで播州赤穂の蔵「富久錦」でタンクをひとつ買い取って杜氏さん達と寝食を共にしてオリジナルを醸しました。そういうことやるのかなぁ。けっこう肉体労働でたいへんだぞ・・・と思ったら、「体験」レベルで済ますみたいっすね。若いんだから、大学院生なんてしばいたったらええのに。(笑) 数馬酒造さん、遠慮はいらんよ♪
院生さんは「日本酒を切り口に、能登の文化や伝統などを伝えたい。そして全国の学生に、能登へ足を運んでもらうきっかけにしたい」と話したそうですが、東京や大阪のような都会でも酒を醸す蔵はあるのです。日本酒なめんな。全国の学生が能登に来る必要なんかありません。自分がどういう酒を醸したいかだけで良いと思う。伝統技術って、偏狭な好みやこだわりの結果出来ちゃうもんで、それだからこそ良いのです。一般化なんかせんでよろしい。

本日のお酒:SUNTORY THE PREMIUM MALT'S 香るプレミアム + 東京麦焼酎 島なさけ
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