留学生の授業では、口頭表現を担当しています。スピーチなどで学生が「障害者(しょうがいしゃ)」という言葉を使ったときは、「害(がい)」というのは誤解を与える表現だから、「体(目・耳・足など)の不自由な人」を使うほうがいいと言っています。たとえ母語話者でなくても、日本語を話すならば、無意識のうちに、誰かを傷つけてはいけないと思うので、授業では必ず触れるようにしています。
12月3日付の朝日新聞の夕刊の記事を見て、私もこのテーマについてブログに書こうと思いました。
「~の不自由な人」というのは長いし、また障がいを持っている人すべてに対して使えません。知的障がい・心的障がいを持っている者に対しては使えないでしょう。それで、いつもどのように指導すればいいか、悩んでいる言葉でした。
「障害」も「障碍」も「妨げ(さまたげ)」の意味ですが、前者は、「災い」の意味を含みます。後者の「碍(がい)」は、「行く手を阻む1ように見える石」を表わします。言葉としては同じ音でも「障碍」を用いるべきだと私も思います。
しかし、常用漢字表(1945字)に、「碍」は入っていません。国の漢字政策で、使用する漢字が制限されているからです。したがって、学校教育でも習わないし、公用文でも用いられません。
常用漢字表に入るのは、いばらの道2のようですが、社会、あるいは個人個人が、意識を持つことができれば、たとえ、常用漢字表になくても、使われる場面が増えていくような気がします。
「障がい」の「がい」が「碍」ならば、「障碍」という言葉は使えると思います。
国の政策で漢字を制限するのは別に構わないと思いますが、それにがんじがらめになる必要はないと考えます。新聞でも、雑誌でも、常用漢字表にない言葉には平仮名を使っているのを見ると、非常に違和感を覚えます。漢字は素晴らしい文化ですから、漢字を用いて、それにルビをふる、かっこ書きで読み方を書くのがいいと私は思うのですが・・・
妥協案のような内容の文章になってしまいましたが、私は「障碍」という表現を用いたいと思います。そしてそれが社会に浸透することを望んでいます。
1『上級で学ぶ』第8課
2『上級で学ぶ』第11課
12月3日付の朝日新聞の夕刊の記事を見て、私もこのテーマについてブログに書こうと思いました。
「~の不自由な人」というのは長いし、また障がいを持っている人すべてに対して使えません。知的障がい・心的障がいを持っている者に対しては使えないでしょう。それで、いつもどのように指導すればいいか、悩んでいる言葉でした。
「障害」も「障碍」も「妨げ(さまたげ)」の意味ですが、前者は、「災い」の意味を含みます。後者の「碍(がい)」は、「行く手を阻む1ように見える石」を表わします。言葉としては同じ音でも「障碍」を用いるべきだと私も思います。
しかし、常用漢字表(1945字)に、「碍」は入っていません。国の漢字政策で、使用する漢字が制限されているからです。したがって、学校教育でも習わないし、公用文でも用いられません。
常用漢字表に入るのは、いばらの道2のようですが、社会、あるいは個人個人が、意識を持つことができれば、たとえ、常用漢字表になくても、使われる場面が増えていくような気がします。
「障がい」の「がい」が「碍」ならば、「障碍」という言葉は使えると思います。
国の政策で漢字を制限するのは別に構わないと思いますが、それにがんじがらめになる必要はないと考えます。新聞でも、雑誌でも、常用漢字表にない言葉には平仮名を使っているのを見ると、非常に違和感を覚えます。漢字は素晴らしい文化ですから、漢字を用いて、それにルビをふる、かっこ書きで読み方を書くのがいいと私は思うのですが・・・
妥協案のような内容の文章になってしまいましたが、私は「障碍」という表現を用いたいと思います。そしてそれが社会に浸透することを望んでいます。
1『上級で学ぶ』第8課
2『上級で学ぶ』第11課