目まぐるしく変わる最終回。
少し詰め込み過ぎな感じもしますね
生霊と化した清盛が西行の許へ現れます
何故?西行なのか?まるで西行が恐山のイタコみたいですね
やり残した事があると言う清盛に対して、どんな人にも平等に
訪れるのが死だと諭す西行。
中々成仏出来ない清盛のようですが、西行の言葉であの世に
行く決心がついたのでしょうか
西行の体を借り、慈しむように一門に遺言を語りかける清盛。
『きっと守り抜いてくれ、父上と母上の血を…』
特に頼盛に語りかけた言葉が印象的でした。
頼盛は清盛の命に従って生き残った訳ではありませんが、ドラ
マの流れとしては自然だった気もします
何れにしても悪人・清盛もどうやら最後は善人で終わったようです
優と劣、正と邪、コントラストを際立たせて描くのが歴史ドラマの常
なのかも知れません。
清盛に対しての重盛、宗盛に対しての知盛が正に良い例です。
実際の人物とはかなりかけ離れた場合もあるかも知れません。
平家物語では平家の栄枯盛衰をえがいていますが、北条・足利・
徳川などと比べてそのスピードがあまりにも早すぎます。
その速さゆえ哀れも感じます
滅びの美学と言ってもよいのかも知れません
ところで
清盛最愛の息子と言われた知盛
重盛亡き後、清盛が一番期待していたのが知盛だったと言われて
います
実際には宗盛を棟梁とし平家の主にした清盛、結果的にはその選
択が平家滅亡を早めたのかも知れません
ドラマでは碇を体に巻き付け入水していましたが、平家の実質的な
総大将として最後まで奮戦します。
知盛の面白いエピソードがあります
敗色濃厚となった壇ノ浦の戦いで突然掃除を始めたと言うのです
余計な物を海に捨て何と!!雑巾がけまでも!!
嘘みたいな話ですね
平家の武将として見苦しい姿を見せまいとの考えからなのでしょうか??
敗色濃厚な中で一人奮戦している教経に対しても『これ以上罪作りな
事はするものでなと言ったとか?』
負けが決した中での殺し合いは殺生にしかならないと言う事なのでしょうか??
『見るべきものは見たし、やるべき事はやった』と言って海に飛び込む知盛。
死にきれずに捕虜となり命乞いをした宗盛と比べると清々しささえ感じます。
知盛には自分の運命を受け入れる潔さを感じますね
史上最低視聴率だった今回の大河ドラマですが、個人的には今までのドラマ
と比べて見劣った感じはしません。
戦国時代と比べて分かり辛い時代背景、人間関係の複雑さ、同じような名前
の多さも一因だったのかも知れません。
個人的には及第点だったと思っているの僕なのですが…