横浜育ちの私にとっては、普段良く行く荒川よりも多摩川のほうが元々馴染みが深い川です。
しかし、最近釣りを始めた私にとって多摩川は昔から東京へ行くときに”渡る川”であって、
散策したり釣りをしたりする川ではありませんでした。
釣りを始めて荒川や埼玉周辺で釣れる魚はある程度分かるようになりましたが、多摩川では
まだ釣りをしたことがありませんので、シーズン前に下見に行くことにしました。
とはいえ、一番のターゲットはタナゴですので、本流だけでなく流れの緩やかな所があるよう
な場所で一番家から近いところを地図で探しました。
地図を見た限りでは稲城大橋近辺が良さそうでしたので、近くの稲城北緑地公園を目指しました。
公園自体は多摩川に隣接した3、6ヘクタールの公園でスポーツ施設やチョットした遊具も
ありますが、川べりの公園らしくシンプルな公園です。
公園の駐車場に車を止めて遊歩道から多摩川を見渡します。
左側の写真、川上にはチョットした芦の草原が広がっています。又、土手の北側斜面には
一昨日降った雪が残っています。
右側の写真、川下にはテトラポットがある緩やかな溜まりがあります。この溜まりに魚が
いないか斜面を下りて川を覗きます。※一見、釣れそうなポイントに見えますので…。
テトラポットから覗いても魚影は全くありませんでした。反対側へ回ると下は砂でした。
こちら側にも魚影はありませんでした。
水辺には鳥の足跡が残っていました。形、大きさからいくとサギ類のようですが‥、
‥‥。良く見ると指が四本? サギ類は確か3本。では一体‥‥。謎です。
足跡の謎を抱えながら、石の川原を水際へ向かいます。
石の川原は歩き辛いですが、色々な種類、大きさ、形の石があり結構飽きません。
この石は木星の縞模様に似ています。(個人的な見解です‥)
この石は二等辺三角形?
川原には石だけではなく残念ながらゴミも目立ちます。中にはこんな物が、
この自転車は一体いつからあるのでしょうか?
水際に着くと川は透明で、少なくともこの辺りの多摩川は綺麗な川といえます。
流れが早い場所もあります。
水際を離れ芦が生い茂る場所へ行ってみました。通路がある場所もあります。
果実を実らせたイノバラも良く見かけます。イノバラは野生のバラで刺もあります。
ヤナギの木には、越冬から目覚めたのかナナホシテントウが動き回っていました。
木の根元を見てみると他にもいました。上の虫の左下、下の虫の右上に同じ位の
大きさの楕円形の形のものは、おそらくテントウムシの蛹の抜け殻と思います。
テントウムシの近くで同じく動き回っていたヒメジュウナガカメムシです。
名前の通り、カメムシ目ナガカメムシ科、カメムシの仲間です。
この川原ではムクドリが目立ちましたが、木に群れている鳥を見つけて双眼鏡で
見たところ、アトリの仲間のシメでした。近づくと飛んで行ってしまいました。
※相変わらず3倍ズームでは寄れません‥。
芦の中で鳴く鳥のさえずりを聞きながら元のテトラポットの辺りに戻ると釣り人が‥。
ヘラブナ釣りのようです。良く見ると通路脇の草むらにもヘラ師の椅子が幾つか
置いてありましたので、もう少し暖かくなると賑わうのかもしれません。
砂の川底を見ると少なくともこの辺りではタナゴ釣りは難しそうですが、多摩川は
明らかに荒川とは違った風情の川です。しかも、ここから上流、下流では更に違う
顔を見せてくれると思いますし、思ったほど護岸されていないようですので、場所に
よってはタナゴも期待できそうです。
広い川原を持ち、植物や野鳥も豊富そうな多摩川。今年は散策の回数が増えそうです。