大田実海軍中将の遺言「沖縄県民かく戦えり、県民に対し後世格別のご高配を賜らんことを」を思いだそう

2010年05月04日 17時04分24秒 | 政治
◆鳩山由紀夫首相が5月4日、首相就任以来初めて沖縄県入りし、米軍普天間基地移設問題について、政府の方針を仲井眞弘多知事に説明し、その後、普天間基地側にある小学校で地域住民との対話集会に出席し、基地の早期撤去を求める声などに耳を傾けた。鳩山首相が弁解したように、沖縄訪問は遅きに失した面はあるものの、米政府、米軍相手の交渉がいかに難しいか、とりわけ日米同盟堅持や極東アジアの戦争抑止の点を考えると、基地返還要求が並大抵のことではないことを首相、住民ともども改めて思い知らされた感がある。
◆しかし、歴代首相のだれ一人として、「国外、最低でも県外移設」を口に出さず、米軍基地ありきを前提に沖縄県民に苦痛と犠牲を強いてきたことを考えれば、鳩山首相が、固い殻を打ち破り、一歩を踏み出そうとしたことは、戦後史において特筆すべきである。自民党、公明党などは、アプリオリに日米同盟と基地問題を考え、アメリカへのご機嫌取りに終始し、沖縄県民に対する個別補償措置すら取ってこなかった。この罪は重い。その点、鳩山首相の蛮勇、無鉄砲とも思える優柔不断さを、高く評価しなくてはならない。前回このブログで「二重三重にバカな最高指導者」と鳩山首相をこきおろしたのを撤回する。ましてや、「5月末まで」に総選挙で公約した通りの結果を出せなかったとしても、鳩山首相に退陣を求めることなどは、もっての他である。勇気を振って米政府・米軍にタテを突いたのは、鳩山首相が先駆けだからである。今後とも、要求し続けていく必要がある。
◆さらに、本土にぬくぬくと住んでいる日本国民は、改めて、沖縄決戦で玉砕寸前に大本営宛てに発信した大田実海軍中将(海軍沖縄陣地司令官)の遺言に思いを致すべきである。「沖縄県民かく戦えり、県民に対し後世格別のご高配を賜らんことを」、日本政府は、戦後65年、「ご高配」どころか、「苦痛と犠牲」から解放していないのである。安全保障専門家である政治家や学者の多くは、沖縄県民に「苦痛と犠牲」を強いるのを当たり前のように考えている。同じ国民に「苦痛と犠牲」を強いておいて、何を守り、防衛しようと言うのであろうか。
◆今回の米軍普天間基地移設問題は、米政府・米軍が、これからどんな戦争を仕掛けて行こうとしているかについて、大きな疑問を日本国民に抱かせる絶好のキッカケを与えてくれた。一説には、中国とインドを戦わせて核戦争となる第三次世界大戦を引き起こし、人口を減らし、併せて、イスラエルにイランを核攻撃させて、イスラム世界を壊滅させようとしているとも噂されている。そのとき、日本は日米同盟を順守して、元々親日的なイスラムと運命になるのか。ここは、じっくりと考えなくてはならない。アメリカから与えられた永久平和主義を柱とする日本国憲法を盾に、日本は、第三次世界大戦に巻き込まれない道をあめりか探り、日本民族のる安全を図るべきである。
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