◆共同通信社が7月4~6日の3日間に行った参院選挙についての電話世論調査の結果を配信された地方各紙が7日付け朝刊で報道している。取材も加味した終盤情勢は、以下の通りである。「与党の過半数に必要な56議席を得るのは厳しい状況となった。これに対し、自民党は、46議席ほどを確保しそうだという。第3勢力のみんなの党は、ゼロから9議席ほどに伸びる」
◆選挙結果は、フタを開けてみないとわからない。だが、この報道は、菅直人首相、枝野幸男幹事長ら民主党主流派に大きな衝撃を与えているようである。とくに「イラ菅」が本当にイラついてきているといい、菅首相がカリカリしているらしい。それは、民主党敗北後の対応に、早くも苦慮しているからとも言える。
◆菅首相のカリカリを知った野田佳彦財務相が、先手を打って、小沢チルドレン引き抜き工作を密かに進めているという。すなわち、小沢一郎前幹事長の「大逆襲」を想定して、小沢派議員(衆院130人、参院37人)に対する「切り崩し工作」を進めていると言われている。小沢前幹事長の行くところ、どこへでもついて行く小沢親衛隊(一新会=衆院19人、参院23人)を切り崩すのは至難の業としても、昨年夏の総選挙で初当選してきた新人110人は、小沢前幹事長に対する忠誠心は堅くないとみて、引き抜き易いと判断しているのであろう。ただし、野田財務相が、新人たちをからめ捕らえることができても、次期総選挙に向けて、物心ともにどこまで面倒を見ることができるかとなると、はなはだ心もとないところは、最大の弱みである。小沢派の新人たちの大半が、当選するまでの間、小沢前幹事長から「餓死させない」として生活面で相当面倒を見てもらい、選挙運動の具体的仕方まで教育を受けてきているので、これらの「師弟関係」を突き崩すのは、これまた至難の業である。しかも、小沢派だけに限らず、羽田孜元首相の「羽田派」や横路孝弘衆院議長の「横路派」などの他派閥が、小沢前幹事長に従う可能性が大である。そればかりか、小沢前幹事長が、すでに主流派に手を突っ込み、多数派工作に着手していると見られており、民主党内は、参院選挙を待たずに、雪崩れを打って分裂に向かっている。
◆かたや自民党側では、民主党分裂を見越して、再結束の動きを強めている。自民党を離党した「たちあがれ日本」の与謝野馨元財務相や平沼赳夫元経済産業相らに加えて、「みんなの党」の渡辺喜美元行政改革担当相ら、いわゆる「家出組」が復党、つまりは「元の鞘」に納まり、民主党から分裂してくる小沢派、羽田派、横路派などと、公明党の市川雄一派が思い切って大合流し、心機一転、新しい自民党として再スタートすることになる。何のことはない、かつて「55年体制」の下で対立した「自民党VS社会党」が、一まとめになるという不可思議な大政党ができ上がるのである。これに対して、民主党主流派の中核である菅首相らは、これも一転して「左翼色」を濃厚にして、自民党と対立する政党として生きて行くことになる。こうしたなかで、小沢前幹事長が期待してきた前原誠司国土交通相の去就が注目されているという。
◆選挙結果は、フタを開けてみないとわからない。だが、この報道は、菅直人首相、枝野幸男幹事長ら民主党主流派に大きな衝撃を与えているようである。とくに「イラ菅」が本当にイラついてきているといい、菅首相がカリカリしているらしい。それは、民主党敗北後の対応に、早くも苦慮しているからとも言える。
◆菅首相のカリカリを知った野田佳彦財務相が、先手を打って、小沢チルドレン引き抜き工作を密かに進めているという。すなわち、小沢一郎前幹事長の「大逆襲」を想定して、小沢派議員(衆院130人、参院37人)に対する「切り崩し工作」を進めていると言われている。小沢前幹事長の行くところ、どこへでもついて行く小沢親衛隊(一新会=衆院19人、参院23人)を切り崩すのは至難の業としても、昨年夏の総選挙で初当選してきた新人110人は、小沢前幹事長に対する忠誠心は堅くないとみて、引き抜き易いと判断しているのであろう。ただし、野田財務相が、新人たちをからめ捕らえることができても、次期総選挙に向けて、物心ともにどこまで面倒を見ることができるかとなると、はなはだ心もとないところは、最大の弱みである。小沢派の新人たちの大半が、当選するまでの間、小沢前幹事長から「餓死させない」として生活面で相当面倒を見てもらい、選挙運動の具体的仕方まで教育を受けてきているので、これらの「師弟関係」を突き崩すのは、これまた至難の業である。しかも、小沢派だけに限らず、羽田孜元首相の「羽田派」や横路孝弘衆院議長の「横路派」などの他派閥が、小沢前幹事長に従う可能性が大である。そればかりか、小沢前幹事長が、すでに主流派に手を突っ込み、多数派工作に着手していると見られており、民主党内は、参院選挙を待たずに、雪崩れを打って分裂に向かっている。
◆かたや自民党側では、民主党分裂を見越して、再結束の動きを強めている。自民党を離党した「たちあがれ日本」の与謝野馨元財務相や平沼赳夫元経済産業相らに加えて、「みんなの党」の渡辺喜美元行政改革担当相ら、いわゆる「家出組」が復党、つまりは「元の鞘」に納まり、民主党から分裂してくる小沢派、羽田派、横路派などと、公明党の市川雄一派が思い切って大合流し、心機一転、新しい自民党として再スタートすることになる。何のことはない、かつて「55年体制」の下で対立した「自民党VS社会党」が、一まとめになるという不可思議な大政党ができ上がるのである。これに対して、民主党主流派の中核である菅首相らは、これも一転して「左翼色」を濃厚にして、自民党と対立する政党として生きて行くことになる。こうしたなかで、小沢前幹事長が期待してきた前原誠司国土交通相の去就が注目されているという。