森喜朗元首相が小沢一郎前幹事長に和解を持ちかけ、小沢政権樹立に向けての動きが活発化

2010年07月12日 14時29分17秒 | 政治
◆以前にも引用したが、西郷隆盛の言葉を収録した「南洲翁遺訓」(財団法人荘内南洲会刊)を再度引用しよう。「十三 租税を薄くして民を裕にするは、即ち国力を養成する也。故に国家多端にして財用の足らざるを苦しむとも、租税の定制を確守し、上を損して下を虐(しい)たげぬもの也。能く古今の事せきを見よ」
 為政者たる者は、経済景気政策により国民生活を裕にしなくてはならない。国家財政が苦しいからと言って、安易に国民に重税をかけてはならない。それよりも、国会議員をはじめ国家公務員が、俸給などを減らして、財政の健全化を図る必要があるという戒めである。明治4年ごろ、荘内藩士が西郷隆盛に直接会って教示された言葉である。民主党が今回の参院選挙で大敗したのは、最高権力者がである菅直人首相が、西郷隆盛の説くような基本的な戒めに反した行為をしたのが、最大の元凶となったということである。菅首相、仙谷由人官房長官、枝野幸男幹事長、玄葉光一郎政策調査会長(公務員制度改革担当相)らは、実に迂闊であり、幼稚だった。
◆さて、「衆参ねじれ現象」という菅首相にとって由々しき事態に陥っているなかで、菅首相から「しばらく静かにしておいて欲しい」と言われている小沢一郎前幹事長は、何をしているのであろうか。最新の取材結果を紹介しておこう。
 まず、自民党の森喜朗元首相が、小沢前幹事長に「昔からの仲間だから仲良くやろうや」と和解を持ちかけてきたという。小沢前幹事長は、参院選挙最終盤、北陸地方にいた。ところが、投票日に雲隠れしていたが、夜遅く東京に帰ってきた。石川県は、森元首相のお膝元である。
◆小沢前幹事長は、選挙結果を見て、菅首相、仙谷由人官房長官、前原誠司国土交通相、枝野幸男幹事長、玄葉光一郎政策調査会長(公務員制度改革担当相)ら「反小沢グループ」を見限り上機嫌、いよいよ水面下で次の一手を打ち始めている。民主党内で小沢前幹事長と行動を共にすることが確実な国会議員は、衆参合わせて180人といい、この180人が民主党を離党したら、菅政権はその瞬間に瓦解する。小沢前幹事長が180人を引き連れて、自民党に合流する。小沢前幹事長にとっては、もはや「大連立」という政党同士の利害を超えて、元の鞘に納まることになり、単純明快な復党である。自民党側は、何が何でも権力の座に返り咲きたいので、大歓迎し、小沢前幹事長を新総裁に選び、国会で新首相に指名する、という筋書きという。「政権を安定させて、国民生活を裕にする」という大義名分により大同団結するのである。
◆渡辺喜美代表の「みんなの党」は、森元首相の別働隊と言われており、自民党に復党する。もちろん、「国民新党」「たちあがれ日本」も揃って自民党に帰る。「たちあがれ日本」の与謝野馨元財務相は、再び財務相に就任する。「新党改革」の舛添要一代表も、この企てに参加させて欲しいと小沢前幹事長に申し込んできているという情報もある。
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