菅直人首相が、短命政権に終わる元凶を二院制と選挙制度というシステムに求める朝日新聞は、幼稚極まりない

2011年08月22日 20時56分22秒 | 政治
◆菅直人首相退陣に関連して、朝日新聞が8月22日付け「社説」(オピニオン面=12面)「座標軸」(13面)で、またもや幼稚でおかしな論陣を張っている。小泉純一郎政権が終わってまだ5年なのに「短命政権」ばかりが続き、6人目の首相が誕生しようとしている元凶を、いずれも「政治制度」に帰しているのである。
 ただのアジテーター、煽動家にすぎない菅直人首相が、短命政権に終わろうとしている。この根本原因は、ただ1つ、それは2010年7月11日の参院選挙で民主党を大敗させて、「衆参ねじれ」現象を招いてしまったことに尽きる。このとき、マスメディアの大半は、「衆院で300議席を超える圧倒的な数を誇る民主党の横暴を許さないと判断した」と国民有権者の絶妙な投票行動を絶賛したものだ。
 本来ならば、菅直人首相は、大敗北の責任を取って辞任べきだった。だが、利害調整の根回し上手でもなく、国対・議院運営技術のプロでもないこの極めつけの野心家が、2010年6月8日に政権に就いてまだ日が浅いので続投させるべきだという論調が大勢だった。世論調査の結果も、ほぼ同様で菅直人政権を支持していた。
 しかるに朝日新聞の「社説」は、「なぜ続く短命政権 病根は「参院」「常在戦場」」という見出しをつけて、以下のように説いている。
 「■参院での倒閣避けよ  思えば、戦前の日本も、ドイツも、恐慌などを背景に政党が足を引っ張り合い、短命政権が続いた。迷走の末に、軍部の独走、ナチスの独裁が始まる。まさか、同じことは起こるまい。でも民主主義が立ちゆかなくなるのは危うい。下り坂の時こそ、政治が機能しなければならない。国民に負担や痛みを強いる政策でも、説得と対話で実行していかねばならないからだ。日本でそれができない理由の一つは、『首相のクビ』を飛ばしやすい仕組みにある。政治制度が違うので単純には比べられないが、ドイツとの比較は興味深い。ドイツは戦後、政治の安定を重視して制度を設計した。戦後の首相は8人だけ。32人目が去る日本とはずいぶん違う。たとえば、現職首相の不信任は次の首相の選任と同時にしなければならない『建設的不信任制度』を採用している。日本に当てはめれば、6月の菅内閣不信任案のような、次の政権をともにつくる展望のない与野党議員の連携は成り立たなくなる。「つくる」ことができないのに、『おろす』ことができるのは政治を不安定にする。首相を選ぶ力のない参院が政権の命運を左右することも同様だ。自民党の安倍、福田両政権の崩壊などで実証済みであり、速やかに改善すべきだ。参院で、首相や閣僚の問責決議をしてもいい。だが、その後の審議を拒むのは行き過ぎだ。そろそろ与野党とも、お互いのために『参院による倒閣』を避ける紳士協定を結ぼう。
 ■解散めぐる政争排せ 衆院に小選挙区制度が導入され、2大政党が政権を争う時代になった。有権者が政権を選択できる「光」とともに、対立が先鋭化する『影』も生まれた。
 野党は妥協を拒み、政権を立ち往生させて解散を迫る。『選挙の顔』の価値が下がれば、首相を取り換えようと与党議員も動き出す。それが、短命政権の量産に拍車をかけている。
こんな政争に明け暮れるのは、いつでも衆院を解散でき、常に選挙に備えなければならないからでもある。再びドイツの例を引けば、解散には、首相みずから提出した信任決議案の否決といった厳しい条件があるため、戦後3例しかない。英国はいつでもできるが、キャメロン首相は5年の任期中は解散しないと確約した。日本でも『常在戦場』の現状を改める工夫は可能なはずだ。政権が仕事するには一定の期間が要る。その是非を有権者が見極めるにも時間が必要だ。めまぐるしく首相が代わると、判断材料がそろわないまま、好き嫌いで投票することにもなりかねない。こうした病根を絶つための議論を、与野党で進めてほしい。民主党代表選は、その第一歩になるはずだ」

◆菅直人首相の失敗は、参院で民主党が過半数にわずか16議席不足しているだけの状況を軽視したことにある。参院議員3人を持っている国民新党と連立しているので、不足は13議席、この不足分を埋めるのに、自民党丸ごととの「大連立」を小手先で行おうとして、事態を大袈裟にしてしまった。
 そのうえ、政界の裏の裏に通じた小沢一郎元代表を徹底的に排除したのも大きく禍した。参考になるのは、自民党が、参院の不足を補うのに公明党を抱き込んだことであった。公明党は、小沢一郎元代表からの働きかけを想定したすでに引退していた市川雄一元書記長を呼び戻して、党常任顧問=党最高幹部に据えて待ち構えていた。また、公明党がダメでも、自民党の森喜朗元首相の別働隊と言われる「みんなの党」が参院議員11議席を、残りは2議席。これくらいなら自民党から引き抜くとか、たちあがれ日本(参院議員5人議席)と連立を組むとか、あるいは各派に属しない6議席に働きかけして、手を結ぶこともできたはずである。事実、小沢一郎元代表と関係が深い亀井静香特別首相補佐官の工作が成功して、2011年6月26日、自民党から浜田和幸参院議員を引き抜き、菅直人首相は、復興担当政務官に就任させている。
 だが、このときは、すでに時遅しであった。菅直人首相が、6月2日の菅内閣不信任決議案採決の直前に開かれた民主党代議士会で、「一定のメドがついたところで若い世代に引き継ぐ」と退陣を示唆していたからである。こうなると、たとえ少数政党といえども、連立は組めない。
 いずれにしても、衆参ねじれを解消できなかったのは、ひとえに菅直人首相に「甲斐性がなかった」ためであった。民主党の半分を「党内野党」にしてしまったのでは、党運営どころか、国政運営ができるわけがなかったのである。
 ところが、朝日新聞の若宮啓文主筆は、「座標軸」欄で、「二院制と選挙制度 劣化極まる政治 根本改革を」という見出しをつけて、以下のように、ひどい論陣を張っている。

 「最大のネックは小選挙区を中心にした衆院の選挙制度に違いない。各党が一つの議席をめぐって生死を争うのだが、大政党からは大半の選挙区に候補者が立つ。いわば、東西の横綱が白黒つけるように土俵が用意されているのだ。いまの制度は細川政権のもと1994年に与野党が合意した『政治改革』で導入された。目に余る自民党の派閥争いや腐敗をなくすために中選挙区制をやめたもので、政権交代ができる二大政党時代への期待も込められた。新設された政党交付金もあいまって確かにそうした効果はあったのだが、半面、多くのマイナスも目についてきた。『人より党』の選挙だから有権者は人物を選びにくく、時のムードで中身の乏しい議員が生まれては消える。冷戦時代と違って大政党の基本理念に大差がないのに、衆参ねじれとの相乗効果で国会の合意形成が難しくなり、国民の耳に痛い政策は先送りされる。派閥争いはといえば、最近の民主党を見る限り党の主導権をめぐる抗争が激しくなった。
 さまざまな選択肢 かつての政治改革から17年。いま深刻なのは政治腐敗よりも政治の劣化と機能まひだ。政治家や政党の自覚で克服できるなら別だが、それが厳しい以上、いよいよ『第2の政治改革』で二院制のあり方と選挙制度を見直す時ではないか。参院の性格を大きく変えるには憲法改正がいるが、その前に法改正や各党合意ができることも多い。衆院選は中選挙区制のほか、複数候補者に投票できる大選挙区制、小選挙区より比例代表を優先する併用制など、さまざまな道が考えられる。もとより大連立より中規模の連立や与野党の協調が望ましいのだが、それならなおのこと制度の見直しが欠かせまい。混沌の中の民主党がますます力の未知な首相を選ぼうといういま、そこにだけ関心を向けるわけにはいかないのだ」

 かつての政治改革で、衆院の中選挙区制を金権腐敗を生む「悪の土壌」と決め付けて、中選挙区制維持論者の中曽根康弘元首相が提唱していた英国流の腐敗防止法制定に反対して、小選挙区比例代表制の導入に賛成し、大きく貢献したのは、政府の選挙制度調査会の委員として加わっていた朝日新聞をはじめとする全国紙の論説委員たちであった。現場の政治部記者たちも、この路線で記事を書いていたはずである。若宮啓文主筆もこのなかの1人であったろう。にもかかわらず、「多くのマイナスも目についてきた。『人より党』の選挙だから有権者は人物を選びにくく、時のムードで中身の乏しい議員が生まれては消える」と嘆いている。
 だが、嘆きながら、今度は、「第2の政治改革」を唱えて、「衆院選は中選挙区制のほか、複数候補者に投票できる大選挙区制、小選挙区より比例代表を優先する併用制など、さまざまな道が考えられる」などと奇妙奇天烈な提案をしているのだ。「比例代表」として選ばれる政治家は、顔と名前が一致しにくく、国民有権者の選挙離れ、投票離れを生みやすいことは、衆院の比例代表と参院の比例代表とが、すでに実証済みにもかかわらず、これを拡大しようとしている。一体、何が言いたいのか、具体的にどんな制度を志向しているのか、さっぱり分からないのである。

本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
民主党の草競馬、ついに本命馬・前原誠司前外相が立候補を決意、小沢一郎元代表の馬券買いの腕が冴える

◆〔特別情報①〕
 この民主党の草競馬でどの馬に賭けるか。賭博を勝手にやると、刑法違反で逮捕されてしまうが、先日ある草競馬を覗いていると、なにせ猛暑の最中でのレース。何頭かが、レースを途中から放棄してタラタラと歩き始めた。旗手がいくらムチで尻を打っても本気性を出そうとしない。一応レースは、終わったものの、観客のブーイングがしばらく続いた。しかし、ほどなくして「この暑さじゃあしょうがないか」と笑って諦め、客は引けた。
 さて、民主党の草競馬は、競争馬の面構えを見ても、いずれも様になっていないのだ。訓練不足、経験不足は、目を覆うばかりである。

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3章 社会党が"野合連合"をした裏にあった台所事情
―官房機密費の蜜の味を求めた社会党―
羽田連合政権との決別の断を下した村山富市

「政治家の力量では自民党が勝るが、個人の人格では社会党に及ばない」
 中央政界では、むかしからこういう言い方がされてきた。村山富市は、そうした社会党の人材の典型のような人物である。
 長い眉毛で好々爺然とした村山富市は、大正十三年三月三日生まれ。十一人兄弟の七番目である。大分高等小学校、東京市立商業学校、明治大学専門部政治経済学科に入り、学徒出陣で陸軍に入隊した。昭和二十一年に明治大学を卒業した。昭和二十八年、二十九歳のときヨシエ夫人と結婚した。

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四王天延孝陸軍中将の名著「猶太(ユダヤ)思想及運動」 No.128

第三章 ロシヤ革命と猶太

前回からの続き

 諾代表の試みた報告演説に依つて、螢働者の反政府的運動の最も広く進展して居る所は濁逸であることが判つた。決議文の作成に当たり極端説を唱へたのはレーニン、ラデツク(ユダヤ)、ローザ・ルユクセンブルグ(ユダヤ女)及彼等一味の党友連で、彼等は總同盟罷工とか、怠業叉は武装的叛乱と云つた断然たる手段により、戦争中止のために戦ふべきことを提議した。

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菅直人首相は、国家の危機に無関心、岡田克也幹事長は、師匠裏切りの代償に次期総理大臣候補にもなれない

2011年08月22日 00時43分05秒 | 政治
◆菅直人首相が、政権の最後が近づいているというのに、最後の最後まで「失政」を続けている。その最たるものが、急激な「円高」への無策だ。8月19日のニューヨーク外国為替市場で円相場が一時1ドル=75円95銭へ急騰、3月17日に海外市場でつけた戦後最高値(76円25銭)を5か月ぶりに更新して、輸出産業を中心に経営者が苦境に立たされていても、この国家の危機に、まるで他人事であるかのように、知らぬ顔なのだ。
 しかも、菅直人首相は8月20日、与野党から、早急な対策を求める声が上がっていたのを気づかなかったのか、首相官邸に姿を見せることはなかったという。枝野幸男官房長官も同様だった。責任感の欠如を曝け出していたのである。また、この日の夜、東京・赤坂の衆院副議長公邸で横路孝弘議長、ホスト役の衛藤征士郎副議長と約3時間懇談したなかでも、この「円高」を話題にもしなかつたという。輸出産業には、大企業を頂点に中堅・中小企業、零細企業の経営者と従業員と家族が多数存在しているにもかかわらず、無関心だった。自らの延命には、懸命だったが、退陣を決意して、各閣僚には、次の政権の閣僚との引継ぎの準備を指示しているので、もう仕事は終わったかのような雰囲気なのだ。無責任も甚だしい。
 いまの世界経済の状況下で、経済界、産業界は、①円高=ドル安②株安③電力不足④高い法人税⑤韓国などの追い上げを受けるなかでの国際競争力維持⑥自由貿易協定の遅れ⑦米国債格下げの遅れなど、「7重苦」に責め立てられている。
 これらに対して、菅直人首相は、有効な手立てを講じることもなく、この結果、日本経済をガタガタにしてしまったのだ。
 私が、いつも力説しているのだが、日本経済の再生、景気浮揚には、以下のような「5つの基礎的条件」が揃わなければならない。改めて確認しておこう。
 ①強力なリーダーシップを発揮する総理大臣が登場すること。
 ②経済・景気をよくしようと熱意と意欲を持つ政治家・財界人・高級官僚・学者が、最低5人~10人が「仕掛け人」として集まり、「チーム編成」すること。
 ③総理大臣が、日本のあるべき国家ビジョンを示し、「戦略」を立て、その道筋、段取りを組立てること。 
 ④新しい国造りに必要な資金を調達すること。
 ⑤国家総動員態勢を組み、一般国民はもとより、マスメディアも全員参加し、一致団結して大事業に取りかかること。
 菅直人首相は、ついに②の「チーム編成」に力を入れることもなく、とりわけ、経団連の米倉弘昌会長とは、意気投合することはなかった。菅直人首相は、すっかり見限らていた。これでは、いくら経済を再生し、景気を浮揚しようとしても、無駄というものであった。
◆岡田克也幹事長も不作だった。というよりは、ずる賢い菅直人首相に骨までしゃぶられるほど利用尽くされて、ボロ雑巾のようにポイ捨てされる。この「笑わん殿下」と呼ばれる面白くも可笑しくもない政治家は、本来、政治家になるべきではなかった。岡田屋の分家の旦那か、もしくは、経済産業省の高級官僚が、最も似合っていた。それが、何を間違ったのか海千山千の巣窟である政界に紛れ込んで行ったのである。これがために人生を棒に振ったとも言える。
 岡田克也幹事長の致命傷は、人物鑑定眼が曇っていることだ。政界は、何事につけ、清濁併せ呑むことができなければ、務まらない。原理主義に凝り固まり、融通が利かないようでは、欠陥政治家となる。それは、政界というところが、「利害調整の場」であるからだ。
 そればかりではない。幹事長という要職は、選挙に強くなければ、これもまた務まらない。選挙に勝ってこそ、名幹事長と言われて、評価を高めて、次期総理大臣の資格をより強化することができる。だからこそ、政党のナンバー2の地位を確保する重要ポストなのである。
 ところが、どうだろう。頭は、ガチガチ、酒が飲めないので、人付き合いは悪い、若い政治家をイオングループの新人社員扱いする。民主主義は、「多数決原理」で動いているのに、多数派工作を嫌う。そのくせ、選挙では、当選したいし、させたい。けれども、幹事長としての責任は果たせない。選挙に負けても、他人事である。これでは、幹事長とは、とても言えない。
 朝日新聞は8月21日付け朝刊「13面」で、「岡田コール聞かぬ夏 民主党代表選 求心力のなさ露呈」「公約見直しで党内から反発」「いろいろ恨まれているから」という見出しをつけて、岡田克也幹事長の落日をレポートしている。小沢一郎元幹事長を政治の師匠と仰ぎながら、菅直人首相のずるさに気づかず、代表選の推薦人に名を連ねて、師匠を裏切ったその代償が、ポイ捨てである。師匠にしっかり付いていれば、いまごろは、次期総理大臣の最有力候補となっていたはずである。

本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
小沢一郎元代表と鳩山由紀夫前首相が、「菅首相の後継的な人間」とバックの策士・仙谷由人代表代行、枝野幸男官房長官らに、代表選で事実上「宣戦布告」した

◆〔特別情報①〕
 朝日新聞は8月21日付け朝刊「13面」で、「菅後継は推さぬ」小沢・鳩山氏一致」という見出しをつけて、こう報じた。
 「民主党の小沢一郎元代表と鳩山由紀夫前首相は20日、国会内で会談し、党代表選の対応について協議した。両氏は『菅首相の後継的な人間は推せない』との意見で一致し、今後も連携していくことを確認した」
 この記事は、素直に読めば、小沢一郎元代表と鳩山由紀夫前首相が、「菅首相の後継的な人間」に向けて発したいわば「宣戦布告」である。

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「政治家の力量では自民党が勝るが、個人の人格では社会党に及ばない」
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