◆参議院平和安全法制特別委員会(鴻池祥肇委員長=自民党、元構造改革特区担当相・防災担当相、参院兵庫県選挙区、当選4回、自民党派閥「為公会」麻生派所属、早大教育学部卒)が、安全保障法制整備関連法案を審議の最中、公益財団法人笹川平和財団は8月5日午後2時~3時30分、日本財団ビル2階大会議室(東京都港区赤坂1-2-2)で、ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院エドウィン・O・ライシャワー東アジア研究所のケント・E・カルダー所長(博士)を講師に迎えて、「The United States, Japan and the Arabian Gulf~中東湾岸地域の重要性と日米協力の可能性~」の演題で、講演会を開催した。
笹川平和財団の茶野順子常務理事が挨拶。モデレーターは、共同通信社編集委員室の杉田弘毅室長が務め、講演後、質疑応答を行った。
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笹川平和財団の茶野順子常務理事
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ケント・E・カルダー博士
略歴:1979年から1980年までハーバード大学日米関係プログラムの初代事務局長。プリンストン大学ウッドロー・ウィルソン政治大学院で20年間教鞭を執った後、2003年より現職。その他、米国戦略国際問題研究所(CSIS)日本部長(1989~1993、1996年)、駐日米国大使特別補佐官(1997~2001年)、ソウル大学校客員教授などを歴任。日本に11年間、他の東アジア諸国に4年間滞在し、研究を行った。米国を代表する日本政治、東アジアの政治経済の専門家として、数多くの著作、論文を出版している。近著に、『ワシントンの中のアジア:グローバル政治都市における攻防』(中央公論新社、2014年)、『新大陸主義:21世紀のエネルギーパワーゲーム』(潮出版社、2013年)、『日米同盟の静かなる危機』(ウェッジ、2008年)や『自民党長期政権の研究-危機と補助金』(文藪春秋、1989年)などがある。エドウィン・ライシャワー教授の指導を受け、ハーバード大学にて博士号(Ph.D.)を取得。
モデレーター:杉田弘毅・共同通信社編集委員室長
略歴=一橋大学法学部卒業後、共同通信社入社(1980年)。テヘラン支局長(1991-92年)、ニューヨーク特派員(1993~1996年)、ワシントン特派員(1997~2001年)、外信部副部長(2004-05年)、ワシントン支局長(2005~2009年)、編集委員兼論説委員(2010~2013年)などを歴任後、2013年から現職。日本記者クラブ企画委員、早稲田大学アジア太平洋研究センター特別研究員、中央大学総合政策文化研究所客員研究員、法政大学沖縄文化研究所研究員。著書に『検証非核の選択』(岩波書店、2005年)、『さまよえる日本』(生産性出版、2008年)、『アメリカはなぜ変われるのか』(筑摩新書、2009年)、編著に『世界が日本のことを考えている』(太郎次郎社エディタス、2012年)、監訳『新大陸主義』(潮出版社、2013年)など。
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【講演の要点】
地政学的観点から忘れてはいけないことがあります。エネルギーが地理的にどう流れていくか。ユーラシア地域での流れが過去20年の間、変わってきました。1990年、石油は主に湾岸地域からアラビア海を通りマラッカ海峡を通り、南シナ海、東シナ海、日本、これまで圧倒的に一番大きな消費国である日本への流れがあったのです。それがこの5年間、劇的にさらに集中してきています。シーレーン、海上輸送だったのですが、今は中国でさえ85%必要な原油をシーレーンで輸入していますので、海の流れは大きいのですが、一番大きな需要家は中国です。ということで当然ながらその事実からして陸上ルート、パイプラインの問題に話が行きます。それ以外のエネルギーの輸送、電力を送電するとか、天然ガスをどう運ぶかとか、そのような話になっていきます。中国がフォーカスとなっています。ある意味でアジアの地政学が大きく変わりました。どこから輸入しているのか、過去25年で変わりました。
多くのペーパーで隠されている、取り上げてられていないことがあります。それは、インド洋です。インド洋航海でどこの国が主たる存在となるのか、小生の見通しはどうなるのか。そこでこそ、アメリカの独特の能力が顕著だと思います。最も戦略的に世界に重要な基地があります。ディエゴガルシア、世界の中でも顕著な基地です。ホルムズ海峡の250キロ南に位置しています。ここを支配しているのが、70年代後半から出来ました諸島ですが、多様な能力がありまして、アフガニスタン紛争でも重要な役割を果たしましたし、イラクでも重要な役割を果たしました。ここが海兵隊、あるいは米国海軍の発射基地でもあり著名な基地です。施設については、80年代にお金をかけて出来上がっていますので、これからのコストについてはあまりかかりません。ここが重要な存在であり、パワープロジェクション(力の投影)を、この戦略的な湾岸地域にすることが可能な基地があります。仮に米国が財政的余裕がなかったとしても、可能性としては米国は維持する可能性が高く、米国は財政的に困難ではないということがディエゴガルシアに関する私の予想です。
もうひとつインド洋にとって重要なことがあります。ブルウォーター海軍(外洋海軍)、プルウォーターネービー、11船隊を、米軍は持っています。今の時点で、中国は母艦が一機で、通常母艦はおよそ20機ほどサポートシップが防衛のために必要なのですが、中国は持っていません。中国ではまだ出来上がっていません。一世代まではまだこの状態が続くのではないか。中国がいくら台頭してもです。米国は引き続き、当面はインド洋では優位だというのが私の予想です。
アラビア海をみていきますと、インドそれ自体が軍備を増強してきています。中国よりインドに近い。恐らく、インドも相対的に強い位置付けになると思います。
しかし、決定的なセンターポイント、それ以外の場所でもそうですが、米国には強味がありましてこれが変わる可能性は、非常に小さいと思っています。
アラビア半島の周辺の地域で、衝突レベルが高い紛争が起きています。イラク、シリア、イエメンです。破綻国家、あるいはアルカイダなどが隠れることが出来るところとなっています。しかし、重要な近隣諸国もありまして、潜在的には安定的である。平和構築のマターが重要になってくる国があります。ヨルダンです。もう一国、オマーンです。このような国々は潜在的には安定ではあるものの、不可避的にやむを得ず移行時代での悩み、困難があるので、こういう場所でこそ日本の役割が、とりわけ広い意味で必要であると考えます。
オマーンの領域が、ここに突き出ています。ここがクウェート、サウジアラビアへのルート、バーレーンへのルート、UAEへのルートであります。あとはパイプラインも湾岸地域から通っています。ホルムズ海峡を通るアクセスが日本にとって極めて重要であり、アジアの他の国々にとっても重要であり、安全保障、世界のエネルギー市場にとっても重要です。なんらかの理由で、ここが封鎖された場合には、席裕価格はとんでもないレベルに急騰するでしょうし、経済全体が悪化し不況に陥るでしょう。従って世界経済の安定のためにも抜本的に重要であって、世界各国にとっての安全保障のためにも重要である。この地域こそ日本が潜在的に重要な役割を果たす可能性があると考えています。
ワシントンで意識的にはダメも述べていない印象がありますが、米国はいわゆる現場に地上部隊を出せと言っていることを聞いたことがありません。2000年代初めのブッシュ時代には、日本にはカネ以外のものを出せというような声がありましたが、そういうことを聞いていません。包括的な協力は期待していると思います。問題の性質も鑑みて、たぶん明らかに米国が懸念しているのは、日本の他の分野の能力だと思います。平和構築がひとつの期待分野です。伝統的に日本は、ODA、海外援助ということでも大きなブログラムがある国家ですし、政治的に米国のように最前線に立たされているわけではありません。アラブの世界でも日本は米国のような位置づけではなかったというメリットがあります。さらに機雷掃海の日本の能力、もしくはシーレーンに関する日本の能力、あるいはチョークポイントについて航行の自由が主たる確保が出来るということ、たとえばマラッカ海峡、ホルムズ海峡等しかりです。このような問題を戦略的に考えると、海洋問題への期待がある、特に機雷の掃海です。恐らくひとつだけ大事な問題を引き出すとすれば、米国の一番の懸念はそこにあります。
戦略的な重要性が高まっている国家だと思うのですが、それにも関わらず十分に強調されていない。しかし、この国こそ重要な場所で、日米の協力を拡大化できると思いますし、主に防衛ではない分野でも可能だと思っています。場所を考えてください。アラビア海の口、海口です。ホルムズ海の端っこに位置していて、イランおよびサウジの両方と良好な関係を持っています。これは稀な状況です。中東でこの両国と良好な関係であるということは、稀であり、GCCのメンバーでもあり、それに加えてイランの核の合意のときにも、非常に重要な役割を果たしてきました。2011年にはオマーンによって米国の人質が解放されました。ケリー国務長官が上院外交委員会の委員長だったときです。オマーンを仲介に人質を解放したことがありました。
本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
安倍晋三首相、中谷元防衛相、岸田文雄外相、菅義偉官房長官らが、「無気力相撲」で国民を欺く本当の理由
◆〔特別情報①〕
「無気力相撲」というのがある。「相撲で、戦意に欠ける取組」のことで、簡単に言えば「八百長相撲」だ。これは、参院平和安全法制特別委員会での与野党質疑のことではない。安倍晋三首相、中谷元防衛相、岸田文雄外相、菅義偉官房長官らの答弁を総合的に判断して見えてくる「安保法制の実像」のことだ。「安全保障法制整備関連法案」が想定している「北朝鮮の暴発」というシナリオは、相撲で言う「無気力相撲」=「相撲で、戦意に欠ける取組」=「八百長相撲」なのではないか。これは、ただ単に「懸賞金」を米国に取らせるための「ヤラセ」ということである。真剣に質疑を聞いているのが、バカバカしくなる。
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第45回 板垣英憲「情報局」勉強会のご案内
平成27年9月5日 (土)
西暦9月14日=ユダヤ暦5776年9月29日から新年が始まる
「メシア現れ、世界経済崩壊、世界大戦争から新秩序が生まれる」
~日本政界は、安倍晋三首相自滅し、政界大編成、新政権誕生へ
◆新刊のご案内◆
※参考:「別冊宝島」に板垣英憲の記事が掲載されております。
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板垣英憲・講演録DVD 全国マスコミ研究会
7月開催の勉強会がDVDになりました。
第43回 中国 「史上最古の天皇家と世界の王室」
~小沢一郎代表の日本国憲法改正試案と象徴天皇制
(平成27年7月4日開催)
その他過去の勉強会もご用意しております。遠方でなかなか参加できない方など、ぜひご利用下さい。
板垣英憲・講演録DVD 全国マスコミ研究会
【板垣英憲(いたがきえいけん)ワールド著作集】
『TPPの本当のネライ―あなたはどこまで知っていますか』(2013年9月25日刊)
目次
第1章 TPPとアメリカの食糧支配
*橋下徹市長は、「TPP参加」を提唱
「日本維新の会」の「維新八策」には米国食糧による日本植民地化政策が含まれていて危険だ。
つづきはこちら→「板垣英憲(いたがきえいけん)ワールド著作」*有料サイト(申し込み日から月額1000円)
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※ご購読期間中は、以下過去の掲載本全てがお読み頂けます。
『小泉・安倍 VS 菅・小沢 国盗り戦争』(2003年10月25日刊)
『スラスラ書ける作文・小論文』(1996年4月20日刊)
『目を覚ませ!財界人』(1995年9月25日刊)
『東京地検特捜部』鬼検事たちの秋霜烈日(1998年4月5日刊)
『誠』の経営学~『新撰組』の精神と行動の美学をビジネスに生かす
『忠臣蔵』が語る組織の勝つ成果Q&A
『風林火山』兵法に学ぶ経営学~人は石垣、人は城
『未来への挑戦「坂本龍馬」に学ぶ経営学』
『人生の達人~心に残る名言・遺訓・格言』(2000年6月11日刊)
『細川家の大陰謀~六百年かけた天下盗りの遺伝子』1994年1月5日刊(2000年6月11日刊)
『大富豪に学ぶ商売繁盛20の教訓―商機をつかむ知恵と決断』(2010年1月20日)
『内務省が復活する日』(1995年10月25日刊)
『情報流出のカラクリと管理術』(2003年3月10日刊)
『利権はこうしてつくられる』(1991年3月25日刊)
「『族』の研究~政・官・財を牛耳る政界実力者集団の群像」(1987年3月9日刊)
『愛する者へ遺した最期のことば』(1995年6月10日刊)
『自民党選挙の秘密』(1987年12月15日刊)
『小中学校の教科書が教えない 日の丸君が代の歴史』(1999年7月8日刊)
『大蔵・日銀と闇将軍~疑惑の全貌を暴く』(1995年5月26日刊)
『小泉純一郎 恐れず ひるまず とらわれず』(2001年6月15日刊 板垣英憲著)
『戦国自民党50年史-権力闘争史』(2005年12月刊 板垣英憲著)
『小沢一郎 七人の敵』(1996年2月6日)
『小沢一郎の時代』(1996年2月6日刊 同文書院刊)
『小沢一郎総理大臣』(2007年11月10日)
『小沢一郎総理大臣待望論』(1994年11月1日)
『ロックフェラーに翻弄される日本』(20074年11月20日)
『ブッシュの陰謀~対テロ戦争・知られざるシナリオ』2002年2月5日刊
『民主党派閥闘争史-民主党の行方』(2008年9月16日)
『民主党政変 政界大再編』(2010年5月6日)
『国際金融資本の罠に嵌った日本』(1999年6月25日刊)
『政治家の交渉術』2006年5月刊
『カルロス・ゴーンの言葉』(2006年11月刊)
「孫の二乗の法則~ソフトバンク孫正義の成功哲学」(2007年7月刊)
板垣英憲マスコミ事務所
笹川平和財団の茶野順子常務理事が挨拶。モデレーターは、共同通信社編集委員室の杉田弘毅室長が務め、講演後、質疑応答を行った。
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笹川平和財団の茶野順子常務理事
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ケント・E・カルダー博士
略歴:1979年から1980年までハーバード大学日米関係プログラムの初代事務局長。プリンストン大学ウッドロー・ウィルソン政治大学院で20年間教鞭を執った後、2003年より現職。その他、米国戦略国際問題研究所(CSIS)日本部長(1989~1993、1996年)、駐日米国大使特別補佐官(1997~2001年)、ソウル大学校客員教授などを歴任。日本に11年間、他の東アジア諸国に4年間滞在し、研究を行った。米国を代表する日本政治、東アジアの政治経済の専門家として、数多くの著作、論文を出版している。近著に、『ワシントンの中のアジア:グローバル政治都市における攻防』(中央公論新社、2014年)、『新大陸主義:21世紀のエネルギーパワーゲーム』(潮出版社、2013年)、『日米同盟の静かなる危機』(ウェッジ、2008年)や『自民党長期政権の研究-危機と補助金』(文藪春秋、1989年)などがある。エドウィン・ライシャワー教授の指導を受け、ハーバード大学にて博士号(Ph.D.)を取得。
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モデレーター:杉田弘毅・共同通信社編集委員室長
略歴=一橋大学法学部卒業後、共同通信社入社(1980年)。テヘラン支局長(1991-92年)、ニューヨーク特派員(1993~1996年)、ワシントン特派員(1997~2001年)、外信部副部長(2004-05年)、ワシントン支局長(2005~2009年)、編集委員兼論説委員(2010~2013年)などを歴任後、2013年から現職。日本記者クラブ企画委員、早稲田大学アジア太平洋研究センター特別研究員、中央大学総合政策文化研究所客員研究員、法政大学沖縄文化研究所研究員。著書に『検証非核の選択』(岩波書店、2005年)、『さまよえる日本』(生産性出版、2008年)、『アメリカはなぜ変われるのか』(筑摩新書、2009年)、編著に『世界が日本のことを考えている』(太郎次郎社エディタス、2012年)、監訳『新大陸主義』(潮出版社、2013年)など。
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【講演の要点】
地政学的観点から忘れてはいけないことがあります。エネルギーが地理的にどう流れていくか。ユーラシア地域での流れが過去20年の間、変わってきました。1990年、石油は主に湾岸地域からアラビア海を通りマラッカ海峡を通り、南シナ海、東シナ海、日本、これまで圧倒的に一番大きな消費国である日本への流れがあったのです。それがこの5年間、劇的にさらに集中してきています。シーレーン、海上輸送だったのですが、今は中国でさえ85%必要な原油をシーレーンで輸入していますので、海の流れは大きいのですが、一番大きな需要家は中国です。ということで当然ながらその事実からして陸上ルート、パイプラインの問題に話が行きます。それ以外のエネルギーの輸送、電力を送電するとか、天然ガスをどう運ぶかとか、そのような話になっていきます。中国がフォーカスとなっています。ある意味でアジアの地政学が大きく変わりました。どこから輸入しているのか、過去25年で変わりました。
多くのペーパーで隠されている、取り上げてられていないことがあります。それは、インド洋です。インド洋航海でどこの国が主たる存在となるのか、小生の見通しはどうなるのか。そこでこそ、アメリカの独特の能力が顕著だと思います。最も戦略的に世界に重要な基地があります。ディエゴガルシア、世界の中でも顕著な基地です。ホルムズ海峡の250キロ南に位置しています。ここを支配しているのが、70年代後半から出来ました諸島ですが、多様な能力がありまして、アフガニスタン紛争でも重要な役割を果たしましたし、イラクでも重要な役割を果たしました。ここが海兵隊、あるいは米国海軍の発射基地でもあり著名な基地です。施設については、80年代にお金をかけて出来上がっていますので、これからのコストについてはあまりかかりません。ここが重要な存在であり、パワープロジェクション(力の投影)を、この戦略的な湾岸地域にすることが可能な基地があります。仮に米国が財政的余裕がなかったとしても、可能性としては米国は維持する可能性が高く、米国は財政的に困難ではないということがディエゴガルシアに関する私の予想です。
もうひとつインド洋にとって重要なことがあります。ブルウォーター海軍(外洋海軍)、プルウォーターネービー、11船隊を、米軍は持っています。今の時点で、中国は母艦が一機で、通常母艦はおよそ20機ほどサポートシップが防衛のために必要なのですが、中国は持っていません。中国ではまだ出来上がっていません。一世代まではまだこの状態が続くのではないか。中国がいくら台頭してもです。米国は引き続き、当面はインド洋では優位だというのが私の予想です。
アラビア海をみていきますと、インドそれ自体が軍備を増強してきています。中国よりインドに近い。恐らく、インドも相対的に強い位置付けになると思います。
しかし、決定的なセンターポイント、それ以外の場所でもそうですが、米国には強味がありましてこれが変わる可能性は、非常に小さいと思っています。
アラビア半島の周辺の地域で、衝突レベルが高い紛争が起きています。イラク、シリア、イエメンです。破綻国家、あるいはアルカイダなどが隠れることが出来るところとなっています。しかし、重要な近隣諸国もありまして、潜在的には安定的である。平和構築のマターが重要になってくる国があります。ヨルダンです。もう一国、オマーンです。このような国々は潜在的には安定ではあるものの、不可避的にやむを得ず移行時代での悩み、困難があるので、こういう場所でこそ日本の役割が、とりわけ広い意味で必要であると考えます。
オマーンの領域が、ここに突き出ています。ここがクウェート、サウジアラビアへのルート、バーレーンへのルート、UAEへのルートであります。あとはパイプラインも湾岸地域から通っています。ホルムズ海峡を通るアクセスが日本にとって極めて重要であり、アジアの他の国々にとっても重要であり、安全保障、世界のエネルギー市場にとっても重要です。なんらかの理由で、ここが封鎖された場合には、席裕価格はとんでもないレベルに急騰するでしょうし、経済全体が悪化し不況に陥るでしょう。従って世界経済の安定のためにも抜本的に重要であって、世界各国にとっての安全保障のためにも重要である。この地域こそ日本が潜在的に重要な役割を果たす可能性があると考えています。
ワシントンで意識的にはダメも述べていない印象がありますが、米国はいわゆる現場に地上部隊を出せと言っていることを聞いたことがありません。2000年代初めのブッシュ時代には、日本にはカネ以外のものを出せというような声がありましたが、そういうことを聞いていません。包括的な協力は期待していると思います。問題の性質も鑑みて、たぶん明らかに米国が懸念しているのは、日本の他の分野の能力だと思います。平和構築がひとつの期待分野です。伝統的に日本は、ODA、海外援助ということでも大きなブログラムがある国家ですし、政治的に米国のように最前線に立たされているわけではありません。アラブの世界でも日本は米国のような位置づけではなかったというメリットがあります。さらに機雷掃海の日本の能力、もしくはシーレーンに関する日本の能力、あるいはチョークポイントについて航行の自由が主たる確保が出来るということ、たとえばマラッカ海峡、ホルムズ海峡等しかりです。このような問題を戦略的に考えると、海洋問題への期待がある、特に機雷の掃海です。恐らくひとつだけ大事な問題を引き出すとすれば、米国の一番の懸念はそこにあります。
戦略的な重要性が高まっている国家だと思うのですが、それにも関わらず十分に強調されていない。しかし、この国こそ重要な場所で、日米の協力を拡大化できると思いますし、主に防衛ではない分野でも可能だと思っています。場所を考えてください。アラビア海の口、海口です。ホルムズ海の端っこに位置していて、イランおよびサウジの両方と良好な関係を持っています。これは稀な状況です。中東でこの両国と良好な関係であるということは、稀であり、GCCのメンバーでもあり、それに加えてイランの核の合意のときにも、非常に重要な役割を果たしてきました。2011年にはオマーンによって米国の人質が解放されました。ケリー国務長官が上院外交委員会の委員長だったときです。オマーンを仲介に人質を解放したことがありました。
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安倍晋三首相、中谷元防衛相、岸田文雄外相、菅義偉官房長官らが、「無気力相撲」で国民を欺く本当の理由
◆〔特別情報①〕
「無気力相撲」というのがある。「相撲で、戦意に欠ける取組」のことで、簡単に言えば「八百長相撲」だ。これは、参院平和安全法制特別委員会での与野党質疑のことではない。安倍晋三首相、中谷元防衛相、岸田文雄外相、菅義偉官房長官らの答弁を総合的に判断して見えてくる「安保法制の実像」のことだ。「安全保障法制整備関連法案」が想定している「北朝鮮の暴発」というシナリオは、相撲で言う「無気力相撲」=「相撲で、戦意に欠ける取組」=「八百長相撲」なのではないか。これは、ただ単に「懸賞金」を米国に取らせるための「ヤラセ」ということである。真剣に質疑を聞いているのが、バカバカしくなる。
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※参考:「別冊宝島」に板垣英憲の記事が掲載されております。
![]() | 孫子の戦略 ~実例でわかる「戦い」に勝つための法則 (別冊宝島 2372) |
クリエーター情報なし | |
宝島社 |
![]() | 2度目の55年体制の衝撃! あのジャパンハンドラーズが「小沢一郎総理大臣誕生」を自民党に対日要求! 日本国の《新生となるか、終焉となるか》ついに来た《存亡大選択の時》 (超☆はらはら) |
クリエーター情報なし | |
ヒカルランド |
![]() | ゴールドマン?ファミリーズ?グループが認める唯一の承認者(フラッグシップ) 吉備太秦(きびのうずまさ)が語る「世界を動かす本当の金融のしくみ」 地球経済は36桁の天文学的数字《日本の金銀財宝》を担保に回っていた |
板垣 英憲 | |
ヒカルランド |
![]() | 地球連邦政府樹立へのカウントダウン! 縄文八咫烏(じょうもんやたがらす)直系! 吉備太秦(きびのうずまさ)と世界のロイヤルファミリーはこう動く 人類9割が死滅! 第三次世界大戦は阻止できるか?! (超☆はらはら) |
板垣 英憲 | |
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![]() | 中国4分割と韓国消滅 ロスチャイルドによる衝撃の地球大改造プラン 金塊大国日本が《NEW大東亜共栄圏》の核になる (超☆はらはら) |
板垣 英憲 | |
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板垣英憲・講演録DVD 全国マスコミ研究会
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第43回 中国 「史上最古の天皇家と世界の王室」
~小沢一郎代表の日本国憲法改正試案と象徴天皇制
(平成27年7月4日開催)
その他過去の勉強会もご用意しております。遠方でなかなか参加できない方など、ぜひご利用下さい。
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【板垣英憲(いたがきえいけん)ワールド著作集】
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板垣 英憲 | |
共栄書房 |
『TPPの本当のネライ―あなたはどこまで知っていますか』(2013年9月25日刊)
目次
第1章 TPPとアメリカの食糧支配
*橋下徹市長は、「TPP参加」を提唱
「日本維新の会」の「維新八策」には米国食糧による日本植民地化政策が含まれていて危険だ。
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※ご購読期間中は、以下過去の掲載本全てがお読み頂けます。
『小泉・安倍 VS 菅・小沢 国盗り戦争』(2003年10月25日刊)
『スラスラ書ける作文・小論文』(1996年4月20日刊)
『目を覚ませ!財界人』(1995年9月25日刊)
『東京地検特捜部』鬼検事たちの秋霜烈日(1998年4月5日刊)
『誠』の経営学~『新撰組』の精神と行動の美学をビジネスに生かす
『忠臣蔵』が語る組織の勝つ成果Q&A
『風林火山』兵法に学ぶ経営学~人は石垣、人は城
『未来への挑戦「坂本龍馬」に学ぶ経営学』
『人生の達人~心に残る名言・遺訓・格言』(2000年6月11日刊)
『細川家の大陰謀~六百年かけた天下盗りの遺伝子』1994年1月5日刊(2000年6月11日刊)
『大富豪に学ぶ商売繁盛20の教訓―商機をつかむ知恵と決断』(2010年1月20日)
『内務省が復活する日』(1995年10月25日刊)
『情報流出のカラクリと管理術』(2003年3月10日刊)
『利権はこうしてつくられる』(1991年3月25日刊)
「『族』の研究~政・官・財を牛耳る政界実力者集団の群像」(1987年3月9日刊)
『愛する者へ遺した最期のことば』(1995年6月10日刊)
『自民党選挙の秘密』(1987年12月15日刊)
『小中学校の教科書が教えない 日の丸君が代の歴史』(1999年7月8日刊)
『大蔵・日銀と闇将軍~疑惑の全貌を暴く』(1995年5月26日刊)
『小泉純一郎 恐れず ひるまず とらわれず』(2001年6月15日刊 板垣英憲著)
『戦国自民党50年史-権力闘争史』(2005年12月刊 板垣英憲著)
『小沢一郎 七人の敵』(1996年2月6日)
『小沢一郎の時代』(1996年2月6日刊 同文書院刊)
『小沢一郎総理大臣』(2007年11月10日)
『小沢一郎総理大臣待望論』(1994年11月1日)
『ロックフェラーに翻弄される日本』(20074年11月20日)
『ブッシュの陰謀~対テロ戦争・知られざるシナリオ』2002年2月5日刊
『民主党派閥闘争史-民主党の行方』(2008年9月16日)
『民主党政変 政界大再編』(2010年5月6日)
『国際金融資本の罠に嵌った日本』(1999年6月25日刊)
『政治家の交渉術』2006年5月刊
『カルロス・ゴーンの言葉』(2006年11月刊)
「孫の二乗の法則~ソフトバンク孫正義の成功哲学」(2007年7月刊)
板垣英憲マスコミ事務所
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