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自分に合うウイスキーを求めて(特別編 白州蒸溜所ツアー第三話)



「二条大麦」
なんですね。この大麦が、琥珀色の美味しいウイスキーに変化する過程を、この工場で見ることができます。



さあ、スタートです


0.原料
・大麦には二条大麦と六条大麦があるんですが、ここでは二条大麦を使います。二条大麦はデンプン質が多いからです。
・水(仕込水)ですが、ここでは「サントリー天然水南アルプス」を使うんですって。
1.製麦
・浸麦槽(スティープ)で、大麦を水に浸して、発芽させます。その時に発生する酵素でもってデンプンを糖に変えます。
・発芽した大麦をコンクリートの床に広げ、発芽が均一になるように木製シャベルで攪拌を繰り返します。
・さらに発芽の進行を止めるために麦芽乾燥塔(キルン)で火を焚き、乾燥させます。このときにウイスキーの香りに影響を与えるピートを一緒に焚きます。
*ここ白州蒸留所では、専門の麦芽製造業者(モルトスター)より仕入れているのでこの工程はありませんでした。白州はあまりピートを焚かないようです。
2.糖化
・乾燥させた麦芽を粉砕し、それを糖化槽に入れ、65度のお湯を加えて攪拌し、発酵に必要な糖液(ウォート)を抽出します。

3.発酵
・ウイスキー作りの醍醐味の一つ、発酵


・イースト菌が糖をアルコールと炭酸ガスに分解します。発酵槽の中で、ぶくぶくと泡を発てて、呼吸をしています

・ここで、アルコール度は6~8%のもろみが出来上がります。

4.蒸留
・出来上がったもろみを銅製単式蒸留釜(ポットスチル)へ移して、加熱、沸騰させるんですが、沸点の低いアルコールが先に気化します。
・ポットスチルには、初留釜と再留釜があり、加熱→気化→液化、そしてもう一度、加熱→気化→液化を行い、アルコール度の高い(70度)、不純物の少ない蒸留酒(ニューポットと呼びます)を取り出します。


・ちょうど、手前の初留のポットスチル(ストレートヘッド型)で加熱していました。

・ポットスチルにもいろいろな形(首の微妙なラインや長さ)や大きさがあります。サントリーの蒸留所には、ストレートヘッド型、バジル(ボール)型(胴体の上の部分にボールのような膨らみがある)、ランタンヘッド型(胴体とヘッドの間にくびれがある)の3つのタイプがあるようです。
・ポットスチルの形でも出来上がりの味わいが異なるんですって。
5.熟成
・樽(カスク)が積み重なって保存されている貯蔵庫を周ったんですが、入った途端、ウイスキーの香りが鼻を包み、幸せな気分になりました

ここは普段の見学の場合は、撮影禁止なんですが、このツアーではOKでした。


・生まれたてのニューポットに加水してアルコール度数を63度に落として樽詰めします。3年、5年、10年、15年、30年と年を重ねていくと、樽の成分が溶け出して、ウイスキーに色合いや風味、味わいを加えていきます。
・樽材はミズナラ、スパニッシュオーク(シェリー酒熟成に適する)、アメリカンホワイトオーク(バーボン熟成に適する)、形もいろいろあります。



・最高額は、なんと
2600万円

・一度熟成させた樽は再度、再生して熟成にまわします。再生をリチャーと呼びます。職人が樽内に焦げ目をつけるために燃やすんですね。見学コースに入っており、結構、迫力がありましたよ

「ほーら、どーや!」(関西弁ではないと思いますが)
という感じで仕事を終えられる姿が格好いい!





煙の漂う樽の香りを嗅ぐことができました。焦げ臭さはなく、甘い香りがして、うっとりでした。
6.瓶詰め
・熟成が完了した樽入りウイスキーをミックスして加水して40度にして瓶詰めして出荷します。加水しないものをカスクストレングスといいます。
*見学はありませんでした。
ということで、ウイスキーの製造工程をご紹介しました。
続く(第四話)。
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