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和泉の日記。

気が向いたときに、ちょっとだけ。

「医龍 (25)」読了。

2011-03-31 13:40:10 | 読書感想文。
医龍最終巻、読了しました。

いやー、しっかり完結しましたねぇ。
個人的に、本作は医療系漫画No.1だと思ってます。
医療系って他にも結構ありますが、素人にも馴染みやすく、かつ医局という部分にまで
切り込んでいきながらも軸は決してブレないあたりは相当珍しいかと。
最初は割とありがちなスーパー外科医ものでしたが。

特にキャラクターは秀逸。
天才・朝田を序盤で描き、その後は天才をひとつの武器として扱う周囲を描く、という。
ここで、朝田は完全無欠な天才ではなく、技術面に特化した天才というとこがミソですね。
普通なら仲間という立ち位置のはずの加藤助教授も、朝田の扱いには終始苦労していた
ように見えます。
時には野口教授側についたりしてたからね、あの男。

そして真の主人公というべき伊集院。
凡庸な研修医から優秀な医者へと変わっていく様こそが、本作最大の見所だと思います。
そのために大きな影響を与えたのは、多分朝田と、それ以上に霧島軍司。
僕はこの霧島軍司が大好きです。
おそらく現実にいたら殴りたくなると思うんだけど。
何というか、物凄い同族の臭いを感じるんですねー。
僕の生きる方向性が、彼の理論に結構カブるんで。
だから、リアルに遭遇すると嫌うだろうけど、漫画の中では大好き、という。

これらのキャラクターは、医療の現場と政局で混ざり合い、実にいい味を出しています。
人間ドラマであり医療ドラマであり、政治ドラマでもあったわけです。
各人が目指す理想はどれも至極真っ当でありながら、だけど衝突せざるをえない。
このあたりのせめぎ合いこそが、実は医龍の本質なんじゃないかと思います。

ちなみに、ドラマ版はほとんど見てないです。
どうにも、坂口憲二が苦手でね?
いや別に嫌いじゃないんですけど。何だか、ねえ。
どうも殆どはドラマオリジナルな話になってるみたいなので、原作は原作、ドラマはドラマで
わけて考えた方が良さそうです。
つーか医局内の政治問題とかそのままドラマにしても面白くないだろう。
コメント
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