その二日後、
ボクシングトレーニングをした。
,
動く、動く、身体が信じられへんぐらい、動く。
この年齢で、どないなってんねやろ。
まあ、それはありがたく思わなあかん。
。
ボクシング練習の中でも、
ミット打ちはかなりキツイ練習なんや。
トレーナーのペースで進んでいくから、
息を抜くことなんてでけへんねや。
世界チャンピオンのホプキンスのミット打ち。
すばらしい。
こんなふうに打ちたい。
。
トレーナーから、
「ジャブ、ジャブ」
「ワンツー、ワンツー、ワンツーフック、ワンツーフックツー、下がってワンツー」
と声がかかる。
。
利き腕が右なら、
ワンが左ジャブで、
。
とにかく、トレーナーのその声に合わせてパンチを出す。
この3分間がメッチャ長く感じる。
3分てこんなに長いのん?
って、この時しか思わへん。
。
練習では、通常この3分を2回する。
終わったら、もうクタクタ。
うまいビールが待ってるからこそ、できるんや。
。
この日は、
帰りしな、
トレーナーから
。
「これから、うまいビール飲みに行くんですか。」
って言われてしもた。
昨日の3月3日、
エキデン大会に参加した。
。
5人でタスキをつなぐこの大会、ジャッキー今年もアンカーとなった。
リーダーに言わせると、
タイムとか全然関係なく、
アンカーという重圧に
一番耐えれるのがジャッキーということらしい?
(何でやねん。)
。
待ちに待って、やっと第4走者が帰ってきた。
赤いタスキを受け取り、さっそうとスタートした。
。
タスキをつなぐとこはスタジアム内で、ちょうどその上の観客席に観戦の人がいっぱいいてる。
せやからタスキを受け取ってから、マラソンゲートをくぐって出て行くまで、特にカッコよく走りたい。
観客席から、皆が注目してるから。
。
スタジアムから飛び出してから、苦しい時間が始まる。自分との戦いが始まる。
沿道に出てから、アカン!
この勢いのまんまでは、もてへん。
皆が見てへんから、ちょっとだけペース落とそ。先は長い。
そんな苦しい長い時間を経て、スタジアムに帰ってきた。
マラソンゲートをくぐってトラックへ入る時、これが快感なんや。
。
おお!前に何人か走ってるランナーがいてるやん。
抜き去るでえ!
。
ゼッケンの色はアンカーだけブルーで、
それ以外は黄色をつけてる。
。
前にいてるランナーは皆、黄色つけてるやんか。
周回遅れということや。
周回遅れランナーはあまり速くないので抜き去って、最後のコーナーを回った。
。
残り直線約100メートル。
さあ、観客席にどんなパーフォーマンスをしょうかな。
。
観客席のみんなに投げキッスを送ってると、後ろからブルーのゼッケンをつけて、猛スピードで迫ってくるランナーが目に入った。
アカン!ヤバイ!
。
そこから、全速力で走った。
(そんな力残ってるん?)
。
後ろから来たランナーと、ほとんど同時やった。
鼻の差やった。
。
リーダーの、
アンカーをジャッキーにした判断、
間違いなかったやろか。