本書は,私が博士課程の研究の準備を始めた,2000年に出版された.
5年前のデータや予測が含まれているが,基本的な自動車のエネルギー問題のトレンドに対する考察は,現時点でみても全く色褪せるものではない.
筆者の舘内 端氏は元自動車設計エンジニアの自動車評論家であり, 日本EVクラブ を主宰しており,低公害車の普及啓発に貢献などにより,1999年に,環境庁長官より表彰を受けている.
日本で自動車評論をしている人には,実は「工学」がちゃんと判っている人が少ないなかで,ちゃんとした「科学」「工学」を前提とした,評論,執筆ができる数少ない人材である.
私自身は,水素+燃料電池には懐疑的だ.(国内向け分だけでも,どうやって,毎日 FCV 4000-5000万台分の水素を作るのかだれも研究していない!カナダは水力による電力が余っているのでFCのバラード社に国も投資しているのだ.)
我が国は,自前のエネルギー資源を殆ど持たず,大きな自動車産業を抱えており,国内の自動車登録台数も増え続けているので,次世代自動車のエネルギー源の選択は非常に大きな問題である.
いずれにしても,エネルギーとして化石を燃やすのは,そろそろやめなければダメだという話しである.
また,本書の「あとがき」は,非常に示唆に富んでおり,私のその後の研究にも参考になった.
自動車だけでなく,広くエネルギー問題に,関心のあるすべての方にオススメの一冊.
5年前のデータや予測が含まれているが,基本的な自動車のエネルギー問題のトレンドに対する考察は,現時点でみても全く色褪せるものではない.
筆者の舘内 端氏は元自動車設計エンジニアの自動車評論家であり, 日本EVクラブ を主宰しており,低公害車の普及啓発に貢献などにより,1999年に,環境庁長官より表彰を受けている.
日本で自動車評論をしている人には,実は「工学」がちゃんと判っている人が少ないなかで,ちゃんとした「科学」「工学」を前提とした,評論,執筆ができる数少ない人材である.
私自身は,水素+燃料電池には懐疑的だ.(国内向け分だけでも,どうやって,毎日 FCV 4000-5000万台分の水素を作るのかだれも研究していない!カナダは水力による電力が余っているのでFCのバラード社に国も投資しているのだ.)
我が国は,自前のエネルギー資源を殆ど持たず,大きな自動車産業を抱えており,国内の自動車登録台数も増え続けているので,次世代自動車のエネルギー源の選択は非常に大きな問題である.
いずれにしても,エネルギーとして化石を燃やすのは,そろそろやめなければダメだという話しである.
また,本書の「あとがき」は,非常に示唆に富んでおり,私のその後の研究にも参考になった.
自動車だけでなく,広くエネルギー問題に,関心のあるすべての方にオススメの一冊.
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