きさらぎけいすけ氏の 5/25のblog に, 「第8回全国化学物質過敏症患者の会」 と 「杉並病」 に関する記事があった.
私は,小学校3年の秋から修士を出るまで,中野区に住んでいた(区内で数回引っ越し)ので,杉並はお隣の区であり,杉並区民である友人や知人も沢山いる.しかし,「杉並病」については,ほとんどしらなかった.
「杉並病」あるいは「杉並シンドローム」とは,1996年頃から東京都杉並区の都清掃局杉並中継所井草森周辺の住民が,視神経異常,呼吸器の異常,皮膚の異常,発汗,その他の様々な化学物質過敏症に類似した健康被害を訴え続けている問題である.
杉並不燃ごみ中継所が原因物質の発生源ではないかという住民運動が起きている.
すでに,被害者支援グループなどによって,ある程度疫学的な研究も行われており,問題の原因と疑われている不燃ゴミ中継所健から半径750mの範囲での被害状況については,だいぶはっきりしているらしい.
しかし,「廃棄物系化学物質による健康被害者支援科学者グループ」によれば,以下のような状況にある.
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杉並病は廃棄物処理にかかわる行政が起こした大気汚染被害である。すでに第28回、29回の発表会で報告し、「人間と環境」(1)で被害の原因について紹介した。不燃ゴミの圧縮過程で起きたこの事件は国の公害等調整委員会が「化学物質を特定せずに杉並不燃ゴミ中継所との因果関係を認めた」にもかかわらず、なぜかその時期を稼働から5ヶ月しか認めなかったために現在も稼働中であり、新たな被害者が発生している。杉並区では平成15年度の環境白書で影響がないと公表しており、区議会議員のなかには「杉並病」すら否定している者がいる。このことを受けて一般区民の中にはすでに被害が収束したと考えている人がいる。また、杉並区の安全宣言を信じて全国で同様な施設が建設されている。しかし、重大な落とし穴がある。現在の環境を守る法律、特に大気に関しては抜け穴だらけなので、環境基準や条例が守られているといっても被害がないことにはならない。重要なのは被害の実態調査を行政が実施しないだけなのである。さらに問題なのは世界では当たり前の「化学物質過敏症」が環境省によって否定され、健康保険が適用されていないことである。シックハウスはさすがに厚生労働省や他の省庁も認めることとなり、指針値や基準も設けられ、一部の病院では被害者に健康保険も適用されているとのことである。
このような社会的環境で杉並病の被害者は移住派も含め、現在、精神的、身体的、経済的に限界状態にある。声をあげる力も残されていないように見える。なお、この事件で賠償を受けた人はいない。
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(http://www.suginamibyo.com/ より引用)
つまり,国,都,区ともに「被害の存在を公式に認めていない」ということのようだ.また,2000年に「硫化水素が原因物質」であるとの都の見解が出されたが,結局,問題の詳細は解明されていない.
東京都には,「東京都環境科学研究所」というりっぱな研究所があるので,本来,政府あるいは環境省の政治的意図とは異なるスタンスで,原因究明ができるはずなのだが,そうならないのは,都知事やその側近が「物理」「化学」「生物」や「大気」あるいは「化学物質過敏症」について,基本的な知識を持ち合わせていないことがネックになっているのかなと思う.
きさらぎ氏の blog の中で,
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春の芽吹きの時期の新芽や若葉に、ゴミ中継所から出るヒラヒラした小さなものがびっしりついてとても気持ちが悪いと言っていた。写真には写らないので信じてもらえず、困っているようだ。きっと透明な高分子化合物なのだろう。
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...という記述があったが,実際に何かの物質が葉っぱに付着して肉眼で見えるなら,まず,現物のサンプルを10セットぐらい,日時,場所のメモとともにガラス瓶などにいれて保存して,それを,しかるべきところで調べてもらいことができる.
また,最近のデジカメは,400-500万画素のCCDを搭載した高解像度で近接撮影できるものもあるので,普通に肉眼で見えるものは,撮影して画像の資料として捉えることができるはずだ.
すでに,半径750mの範囲の地域について疫学的調査がされているとすると,その倍の半径1500mぐらいの範囲の大気について,特定のすでに知られた有害物質の量をトラッキングするのではなくて,どの物質がポテンシャル面的に減衰しているかを調べると,結果的にどの物質が問題の原因の一つであるかが判るのではかいとと思う.
都内なので「そらまめ君」のシステムですでに計測24時間されている大気汚染データとの面的,時間的な相関について比較,考察する必要があるだろう.
私は,小学校3年の秋から修士を出るまで,中野区に住んでいた(区内で数回引っ越し)ので,杉並はお隣の区であり,杉並区民である友人や知人も沢山いる.しかし,「杉並病」については,ほとんどしらなかった.
「杉並病」あるいは「杉並シンドローム」とは,1996年頃から東京都杉並区の都清掃局杉並中継所井草森周辺の住民が,視神経異常,呼吸器の異常,皮膚の異常,発汗,その他の様々な化学物質過敏症に類似した健康被害を訴え続けている問題である.
杉並不燃ごみ中継所が原因物質の発生源ではないかという住民運動が起きている.
すでに,被害者支援グループなどによって,ある程度疫学的な研究も行われており,問題の原因と疑われている不燃ゴミ中継所健から半径750mの範囲での被害状況については,だいぶはっきりしているらしい.
しかし,「廃棄物系化学物質による健康被害者支援科学者グループ」によれば,以下のような状況にある.
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杉並病は廃棄物処理にかかわる行政が起こした大気汚染被害である。すでに第28回、29回の発表会で報告し、「人間と環境」(1)で被害の原因について紹介した。不燃ゴミの圧縮過程で起きたこの事件は国の公害等調整委員会が「化学物質を特定せずに杉並不燃ゴミ中継所との因果関係を認めた」にもかかわらず、なぜかその時期を稼働から5ヶ月しか認めなかったために現在も稼働中であり、新たな被害者が発生している。杉並区では平成15年度の環境白書で影響がないと公表しており、区議会議員のなかには「杉並病」すら否定している者がいる。このことを受けて一般区民の中にはすでに被害が収束したと考えている人がいる。また、杉並区の安全宣言を信じて全国で同様な施設が建設されている。しかし、重大な落とし穴がある。現在の環境を守る法律、特に大気に関しては抜け穴だらけなので、環境基準や条例が守られているといっても被害がないことにはならない。重要なのは被害の実態調査を行政が実施しないだけなのである。さらに問題なのは世界では当たり前の「化学物質過敏症」が環境省によって否定され、健康保険が適用されていないことである。シックハウスはさすがに厚生労働省や他の省庁も認めることとなり、指針値や基準も設けられ、一部の病院では被害者に健康保険も適用されているとのことである。
このような社会的環境で杉並病の被害者は移住派も含め、現在、精神的、身体的、経済的に限界状態にある。声をあげる力も残されていないように見える。なお、この事件で賠償を受けた人はいない。
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(http://www.suginamibyo.com/ より引用)
つまり,国,都,区ともに「被害の存在を公式に認めていない」ということのようだ.また,2000年に「硫化水素が原因物質」であるとの都の見解が出されたが,結局,問題の詳細は解明されていない.
東京都には,「東京都環境科学研究所」というりっぱな研究所があるので,本来,政府あるいは環境省の政治的意図とは異なるスタンスで,原因究明ができるはずなのだが,そうならないのは,都知事やその側近が「物理」「化学」「生物」や「大気」あるいは「化学物質過敏症」について,基本的な知識を持ち合わせていないことがネックになっているのかなと思う.
きさらぎ氏の blog の中で,
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春の芽吹きの時期の新芽や若葉に、ゴミ中継所から出るヒラヒラした小さなものがびっしりついてとても気持ちが悪いと言っていた。写真には写らないので信じてもらえず、困っているようだ。きっと透明な高分子化合物なのだろう。
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...という記述があったが,実際に何かの物質が葉っぱに付着して肉眼で見えるなら,まず,現物のサンプルを10セットぐらい,日時,場所のメモとともにガラス瓶などにいれて保存して,それを,しかるべきところで調べてもらいことができる.
また,最近のデジカメは,400-500万画素のCCDを搭載した高解像度で近接撮影できるものもあるので,普通に肉眼で見えるものは,撮影して画像の資料として捉えることができるはずだ.
すでに,半径750mの範囲の地域について疫学的調査がされているとすると,その倍の半径1500mぐらいの範囲の大気について,特定のすでに知られた有害物質の量をトラッキングするのではなくて,どの物質がポテンシャル面的に減衰しているかを調べると,結果的にどの物質が問題の原因の一つであるかが判るのではかいとと思う.
都内なので「そらまめ君」のシステムですでに計測24時間されている大気汚染データとの面的,時間的な相関について比較,考察する必要があるだろう.