「最もチケットの取りにくい落語家」と言われている立川談春。
チケットの発売開始と同時にネットから注文したが、なるほど繋がらない。10時5分に何とか買うことはできたが、2階席だった。
そのチケットを持ってはるばる2時間以上をかけて今日聴いてきた。1500名収容の会場はほぼ満席。演目は「子別れ(上中下の通し)」。最も好きな噺家である柳家小三治師匠の「子別れ(上中下通し)」はCDで聴いた。自分の中で小三治師匠を不動のものにした作品だった。人情話の大ネタで、何度聴いても涙が出る。その演目だけに少し不安はあった。子別れ大好き、小三治師匠大好き、談春さんも大好き。多分、比べてしまうから聴かない方が良いのかな・・・と。
果たして、それは見事に裏切られた。素晴らしかった。師匠の立川談志が立川流の「子別れ」を膨らませたと言われるが、ちょっと味付けが違うこの演目も本当に素晴らしかった。ぐっと世界に引き込まれ、ありありとその風景が目に浮かぶ。
枕も単純に面白かった。ちょっと書けないブラックなネタではあったが、とても談春さんらしい。
落語を十分堪能した2時間45分だった。
4月末にまた京都で独演会があるので、早速チケットを取った。楽しみである。