◇2012 BOOKS 1◇
『神社とお寺の基本が分かる本』 武光 誠,グレイル
3年前から、せっせと仏教の本を読んできた。自分がいかに知らないかを知り、少しずつ興味も広く深くなってきた。仏陀の教え、般若心経の読み方、仏像の鑑賞の仕方、仏教の成り立ち等々。面白いと思う反面、実際にお寺へ行くときの、あの「わくわく感」は得られない。お寺で手を合わせたときの心の安らかさは得られない。
お寺や神社の一体何に惹かれているのか、考えてみて分かったことがある。
そうか、僕はお寺や神社で手順を踏んでお参りする作法が好きだったんだ、と。
山門をくぐり、手水舎で清め、蝋燭と線香に火を付け、鐘をつき、お賽銭を入れ、静かに手を合わせる。この一連の動作が好きなのだ。
そういえば、他にも心当たりがあった。
お坊さんが袈裟を脱ぎ、畳む軽やかな所作も好きだ。線香入れから線香や香炉を取り出す所作、鐘を付いたり、鈴をならす所作が好きだ。お経のハーモニーも美しいと思う。
神社でも、~正直何をしているか分からないけど~祈祷をする一連の所作が美しいと思う。
ちょっと変わった味わい方、関わり方かもしれないが、霧が晴れた感じがする。