突然、ジャイアント・コーンが食べたくなった。固くて大きめの豆菓子だ。コーンというのだからとうもろこしの一種なのだろう。
生まれて一度も買ったことはないというのに、なぜ食べたくなったのか分からない。
近所のスーパーへ行くとあるにはあったが、ちょっと高い。他のミックス・ナッツは100円。ジャイアント・コーンは218円。もともとそんなに好きな物でもない。まぁ、いいやとミックス・ナッツで手を打った。
うちへ帰ってきて、ああ、やっぱりジャイアント・コーンの方を買えば良かったかな、と思っていると、カミさんが買い物から帰って来た。
そう、ジャイアント・コーンを買って。
!
何でこれを買ってきた?
いや、何となく食べたくなって・・・
聞いてみると、同じくジャイアント・コーンは生まれて初めて買ったとのこと。
短くない結婚生活の中で、時々こんな奇跡のようなことがある。
あるいは、僕らが寝ている間に小さなおじさんがやって来て、耳元で「ジャイアント・コーン、おししいよ」と囁いたのかもしれない。
ジャイアント・コーンの奇跡。