昨日、沢尻エリカさんが合成麻薬MDMAを所持していたとして麻薬取締法違反容疑で緊急逮捕されると、またもや世間では薬物依存の有名人バッシングにいっせいに火が着いていますが、問題のこのMDMA。別名「エクスタシー」とも言われるように、実はその効力は、あの“愛のホルモン”ことオキシトシンの視床下部での合成を猛烈な勢いで活性化する(そしてセロトニン受容体を活性化する)ところにあります。世にさんざん持て囃されてきた“愛のホルモン”も、ひとたび過剰に出すぎてしまうと、こんなにも世にそっぽを向かれる事態になるのですね。
ひょっとするとオキシトシンは、哺乳類ではじめて合成されるようになったペプチドですが、カテコールアミン等と同様に、そもそも生体にとって、取扱要注意の危険な物質なのかもしれません。血中で速やかに分解され、半減期が5分とか言われるのも、実はこの危険を日常的につねに未然に回避するためなのかもしれません。
オキシトシン過剰の危険は、オキシトシンが最も活躍するはずの出産時にも現に生じていることは、このブログでも前に書きましたね。
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