映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『松ヶ根乱射事件』

2007年06月12日 | Weblog
松ヶ根乱射事件 - goo 映画
ふつう

山下敦弘 監督
新井浩文、山中崇、川越美和、木村祐一、三浦友和、キムラ緑子、烏丸せつこ、安藤玉恵、西尾まり、康すおん、光石研、でんでん、榎木兵衛、中村義洋、鈴木智香子、宇田鉄平、桜井小桃 出演

舞台は90年代初頭頃。とある田舎町・松ヶ根で警察官をしている光太郎は、事件という事件のない退屈なこの町にウンザリしていた。

地方の田舎町の特殊性を描いた点では、『ゆれる』よりもかなりよくできている。
秘密が秘密でない地域、知らないフリをしているだけで皆が知っている世界が濃密に描かれる。

春子(安藤玉恵が好演)を中心とした物語はとてもおもしろく描かれるが、それと木村祐一、川越美和を中心とした物語がうまくかみあっていない。なくてもよかったのではないか。

良識派の人には目を背けたくなるようなシーンがあるかもしれないが、それは映画か田舎か人間をよく知らないからだろう。

『しゃべれども しゃべれども』

2007年06月12日 | Weblog
しゃべれども しゃべれども - goo 映画
ふつう

平山秀幸 監督
国分太一、香里奈、森永悠希、松重豊、八千草薫、伊東四朗 出演

うだつの上がらない二つ目の落語家、今昔亭三つ葉は、ひょんなことから落語教室を開くことになる。

国分太一のアイドル映画としては品がありすぎるし、青春ドラマとしては雰囲気だけで人間が誰ひとり描かれていない(森永悠希くらいがまとも)し、下町を舞台にしたとはとてもいえない切り取り方で、東京の下手な観光案内くらいの背景にしかなっていない。
ただし、香里奈とのデートの部分やあえてブスに見せたとしか思えない東西対決の発表会の部分はおもしろかった。

この映画に落語の完成度は求めないが、これまでに『の・ようなもの』、『寝ずの番』と落語がからんだ映画を観たなかで、満足度はもっとも低い。かといって、演技がどうとかいう問題ではない。監督か脚本の問題だろう。

主人公が師匠から落語を褒められるシーンがあるが、それが主人公の人間的成長によるものか、前日に起こったことによるものかはっきりしない。

最後に主人公が水上バスに乗るのだが、なぜあそこに香里奈がいたのか? エンディングだからか?