映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『ゼラチンシルバーLOVE』

2009年05月10日 | Weblog
ゼラチンシルバーLOVE - goo 映画

ふつう

操上和美 監督
永瀬正敏、宮沢りえ、役所広司、天海祐希、水野絵梨奈、SAYAKA 出演

運河を隔てた家に暮らす女をビデオカメラで盗撮する男。女はひとり本を読み時に涙を流し、ゆで卵を食べ、外出し再び戻ってくる。男は撮影済みのテープを依頼人に渡し、監視の目的と女の正体を尋ねてみるが、返ってきたのは「詮索は得になりませんよ」という警告ともとれる答えだった。得たいの知れない魅力に抗えず、男は思わず女の跡をつけてしまう。いつしか男の行動は依頼された仕事の領域を逸脱して行く。



ええと、操上和美(くりがみかずみ)とは、優秀なスチールカメラマンである。

ゼラチンシルバー=銀塩とは、
フィルムで撮影して現像するときに塗りこめる感光物質。それが塗られたフィルムを露光させる方式で撮影したものを銀塩写真という。感光物質の結合剤として機能するのがゼラチンである。

というような好意的な予備知識を得ていたとしても、評価はあまりかわらない。

おそらくこの監督は自分の理想とする映像の具現化だけにしか力がはいらなかったのではないか。そして映画というのは総合芸術であり、映像、音楽、シナリオ(ストーリー)、演技(もちろん表情だけではなく、歩き方などの動きも含めて)などのトータルで判断されるものだということを忘れたか無視したかに違いない。

20分近く頭からセリフがないのはいいが、宮沢りえがしゃべりだした途端彼女が魅力的に映るというのは、この監督の狙いとはズレているのではないか。

映像もふつうに美しい。特に美しいというものではない。

参考URL
High photo Japan 操上和美 特集
http://www.h-pj.com/modules/pages/index.php?content_id=32