映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『いつか読書する日』

2009年05月18日 | Weblog
いつか読書する日 - goo 映画

よい

緒方明 監督
田中裕子、岸部一徳、仁科亜季子、渡辺美佐子、上田耕一、香川照之、杉本哲太、鈴木砂羽、左右田一平、神津はづき、田根楽子、馬渕英里何、山田辰夫、柳ユーレイ、堀部圭亮 出演

山肌に家々が貼り付いたような生まれ故郷で、牛乳配達をしている50歳の大場美奈子。独身で親兄弟もいない彼女の生活は、判で押したように単調だ。一方、美奈子の牛乳配達先の高梨家では、槐多が末期ガンの妻・容子を看病していた。実は美奈子と槐多は高校時代につきあっていたのだが、不幸な事故をきっかけに疎遠になったいきさつがある。その事を偶然知り、二人が今も想いあっていると確信した容子は、自分の死後、二人が一緒になればと願いはじめる。



話に余分なところもありわかりにくいかもしれないが、見ごたえのある作品であった。

少し乱暴な説を書く。
高校生の大場美奈子が本屋にいて槐多が声をかけるシーンがある。
現在の美奈子の部屋が写り、そこそこ多量といえる本が並んでいる。
そしてこの作品タイトル。
つまり、美奈子は本の数ほどに(長年)槐多を待ち続けたのだ。
では読書する日とは何か?
これは恋が終わる(成就することをも含めて)ことを意味するのだ。
だから美奈子は途中でゆっくりと読書をするシーンがある(ゆっくりと恋が終わる、終わらせようとしている)のだ。

ラジオに投書するのは余計ではないか。秘密にしようと思っている女の行動にしては安易すぎる。

老いや死の要素をからめるのは悪くないが、この恋の復活にこどもの万引きが一因であることと、おわりにもこどもがからんでしまうのがわたしには不自然に感じた。

香川照之と馬渕英里何がさりげなくよい。