OUR HOME ISLAND - いおうとう(硫黄島)

戦前に在住していた島民が、戦後の小笠原返還後も故郷に帰ることが許されていない硫黄島についての情報発信をいたします。

伊豆下田は田牛にある民宿「硫黄島」に行ってきました。(2) きんめ づくし お料理

2009年08月21日 | 飲食店情報
伊豆下田田牛(とうじ)の 民宿「硫黄島」は、ここ
http://www.i-younet.ne.jp/~minren/yado6touji/ioutou/ioutou.htm
に紹介されています。

初代女将は、「ここで生まれた。海女をしていた。あわび専門で、深い場所で6メートルぐらいもぐっていた。」と、言ってました。
活きの良い、コリコリ、あわびのお刺身も、夕食に出してもらいました。


食事は、「きんめ づくし」料理。びっくりするほど豪華でした。


19日に到着して、すぐに海水浴に徒歩2分の海に行って、夕方戻ると、
漁師の長男(私のはとこ)が、きんめ(金目鯛)漁の準備をしていました。
「硫黄島には、まだ、都合がつかずに行ったことがない。」という話から、
漁 と きんめ料理の話をしてくれました。

船は下田漁港から1時間ほどのところまで、きんめ 漁に行くそうです。
きんめ は、1年中 釣れる魚だそうです。
その日の朝に下田漁港に上がった中で最大の物は、2kgだったそうで、
その きんめ に、浜値(漁師さんが買ってもらえた値段)がいくら
ついたかを教えてくれました。小売でスーパーや魚屋にそれが一匹まるごと
出るとした場合には、浜値の3倍になるそうです。

「お刺身で食べたことがあるか?」と訊かれたので、
どこかではこれまでに、「刺し盛りセット」や「鮮魚回転すし」などで、
数切れ食べたことはあったでしょうが、味を覚えていなかったので、
「煮付けや、干物ではありますが、刺身はおぼえていない。」と
答えました。

「冬が美味いが、夏のも美味い。年間を通して、脂がたっぷり乗っている
ので刺身で食べて欲しい。獲れてからうまく保存できて3日が刺身で
食べれる限度。それも保存うまくしないと味が落ちるし、冷凍はダメ。
うちは、数少ない自分のところで獲っている民宿で原価なので出せるが、
下田のホテル、旅館、民宿、でも買って出すとなると高くて大変。
煮付けでも、味噌汁でも、干物でも、美味しく食べられる魚。
まずは刺身を楽しんで。」と、言ってもらいました。


お風呂を上がる頃には、煮付けを作ってくれている良いにおいが
ただよってきました。
お料理は、二代目女将が作ってくれました。
民宿「硫黄島」置いてあった名刺には、
「磯料理 民宿 硫黄島 」とあって、氏名は、二代目女将さんに
なっていました。
私の祖父の兄の長男の長男のところに嫁入りしたのが二代目女将ですから、
私の祖父母、伯父たちと同じ母の旧姓が苗字です。


まずは、運ばれてお膳に並んだ皿数、種類にびっくりしましたが、
主役は、きんめ の刺身。

魚の煮付け好きの私は、先に きんめ煮付けをいただきました。
とろけるような身の食感と脂の乗り方で、味付けは、
たっぷり甘めだったのですが、脂の乗った白身の味と翌マッチしていて
皮と身の間の脂とゼラチン質、、もう、たまらない! 美味さに
びっくりでした。

新鮮なお刺身は、身の色が、これまで見たことのない表面にまで脂がにじみでてきているようなきれいな赤と白の身でした。
活き作りの大きさにびっくり!
「これ、さっき、話して聞かせてもらった、「一番大きい2キロのは
これぐらいの大きさ。」と、両手で示してもらったのに近い
大きさがあるな。」と思いながらいただきました。
お味は、食感は「硬くてぷりぷり過ぎる」ことのない、程よい
弾力のあるやわらかさ、脂はしつこくなくて、甘みのある身でした。
これまでに食べたことのある魚の刺身の、どれとの違う味だと思いました。

翌朝の朝食には、きんめのあらのお味噌汁が出ました。
たっぷり魚の旨味が出た汁をすすりながら、
この骨のまわりに残った身をこそげ落として食らうのも
たまらない美味さでした。

きんめ は、これまでは、「煮付けも、干物も、ぼそぼそする。高級魚とありがたがられているが、あまり美味しいと思わない。」という印象をもってしまってましたが、これまでに美味しいのを食べたことがなかったせいだと分かり、初めて活きの良い極上のものを、たくさん、いただいて、大好きになりました。


他にも夕食、朝食では、自家栽培のマイクロトマト、キュウリの漬物や、
梅干なども出してもらいました。
梅干が塩分、すっぱさとも強烈でした。大粒のは、1個は食べましたが、
二つ目はほぐしてお茶漬けにして食べました。


同じ硫黄島にルーツがある親戚がやっている民宿で、美味しい磯料理を堪能して、あらためて「硫黄島」関係者であることのありがたみと、これからも、親類一族や島出身の皆さんとの関係を大切にしたいと思いました。

そして、初めて硫黄島に行った15年前には、まだ硫黄島に宿泊できる祈念館ができる前で小笠原丸に宿泊したのですが、小笠原丸の低いデッキの船尾を開けて、船に集まる魚たちを釣ってくれたのを、下田のおじさんたちが、さばいてお刺身にしてくれたのを、食べたことを思い出しました。
中には極彩色の魚なども釣れてしまったりしていましたが、魚に詳しい人たちが大勢いて、大皿にお刺身を盛り付けてくれました。

硫黄島は漁師が多くて漁業が盛んな島で、今でも、硫黄島に宿泊する晩には、
活きの良い大きい魚が差し入れしてもらえたのを、大皿に盛り付けて食べさせてもらえます。今年の6月の訪問の時には、下田のおじさん の、同級生だった、「島民の集い会長」が、魚をさばいて刺身にしてくれました。
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1 コメント

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金目鯛? (ピカッとサリー)
2009-08-22 13:59:35
こんにちは
お暑うございます。
金目鯛・・・
鯛と行っても鯛じゃない!!
だから刺身なんて考えもしなっかったし
もちろん刺身見たのこの写真だけです。
焼きと煮ですが煮の方がおいしいかな?
よっぽど新鮮なんでしょうね。
金目鯛の刺身一度でいいから遭遇したい。
よかったですね親戚と美味しいもの味わえて♪
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