【ステーキ漂流記season2】
31軒目(新御徒町)「ラホール 新御徒町店」国産牛カルビステーキ
今日はわりと狙いすまして行った。
いつもいつも足で店を見つけているわけじゃない。
たまにはネットも使う。
ちょっと前にタイ料理屋でステーキがあったから、
インド料理屋でもステーキがあるんじゃないか、と思って、
「インド料理屋 ステーキ 東京」で検索すると、
「ラホール 新御徒町店」が出てきた。
「食べログ」のメニュー表の写真を見ると、確かにステーキメニューがある。基本的にはカレーの店だが、なぜかステーキもある。どういうこと?
ということで、つくばエクスプレスの新御徒町に行ってみた。地上に出て2、3分程で店を発見。
おっ、ヤバい。行列が出来てる……と、これはテイクアウトの行列だったのね。
店に入ると、インド料理屋というよりは小綺麗な大衆食堂といった感じ。
早速、ステーキとビールを頼む。
店内はそこそこ客が来る。みんなリーマン。
小綺麗な大衆食堂とは書いたが、隣がカレー屋とあって「かぶってない?」と思いながらも、ステーキとハンバーグといったパワーがあるグリルメニューにカニクリームコロッケ定食屋など洋食屋メニューで違いを見せている。
しばらくしてステーキ配膳。
ジュージュー、熱々の「ステーキ漂流記」的にはよろしくない鉄板プレート。しかもモヤシが多い。
まずは一口。
お。
塩・胡椒が効いていて、脂もある。
美味い。
この手の鉄板プレートのステーキは肉がカチカチになりがちだがそれがない。
そう、それを阻止するためのモヤシである。
二口。
どこ産だかわからない国産牛だが、しっかりとした美味さ。
120gだが、これで1000円はリーズナブル。
ずばり、グリルの腕が良い。
これはまた行きたい。
調理場のオヤジたちの「美味い物を食べさせたい」という気持ちが伝わるクリーンヒットなステーキ。
次回は200gにしてガッツリ食べたい。
総合:★★★★
素材:★★★
グリル:★★★★
下味:★★★★
タレ:★★★
付け合わせ:★★
工夫:★★★★
リーズナブル:★★★★★
考察:ステーキを出すお皿
【ステーキ漂流記】の中で、ステーキを出すお皿(プレート)が鉄板プレートだとダメなケースと書くが、それは本当だろうか?
答えは、ダメなケースが多い、である。
逆に言えば、5つ星クラスのステーキが出る店の奥に店のステーキのお皿は鉄板プレートじゃない所が多い。
まず、ステーキを出すお皿については、始めはあまり気にしなかったが、「ミスター・デンジャー」の女性店員にあることを教わってから、ステーキに対する見方が変わった。
その「あること」というのはステーキを出すお皿、というか鉄板プレートについてのことだった。
女性店員「鉄板は熱そうに見えますが、実は演出なので熱くありません」
えっ?
演出?
曰く、鉄板プレートで出すと美味そうに見えるから、という演出だそうだ。
ん?
考えてみると、鉄板プレートでジュージューと音をたてる熱々ステーキがたまにあるけど、それって肉をグリルで焼いて、また熱々の鉄板プレートで焼いてしまうようなものではないか?
つまり、二重に焼いてしまってるようなものではないか?
ちゃんと統計はとってないが、たしかにダメな店、いまいちな店のステーキはほぼほぼ鉄板プレートだ。ステーキを鉄板プレートで出すのが常識だ、と思っている。
しかしながら、では、鉄板プレートがステーキにとって悪であるか? 鉄板プレートで出すステーキは全部が全部ダメダメなのか? というと、必ずしもそうではない。武蔵浦和の「eee(スリーイー)」の山形牛サーロインステーキは鉄板プレートで出しても充分美味かった。あと、渋谷の「まーさんの家」の石垣牛ステーキも鉄板プレートだった。
しかし、これは素材そのものが特上だから、鉄板プレートでも耐えられたのではないだろうか? 旨味が全体に染み渡った超高級素材なら鉄板プレートでも大丈夫。
けど、輸入牛で、肉の下にモヤシを敷く等の工夫もせずにバチバチと油を飛ばして来るようなステーキは最悪である。
ハンバーグだったら熱々の鉄板プレートでもありである。そう、鉄板プレートというのは元々ハンバーグのためにあるものではないだろうか?
逆に普通の白い皿で出るハンバーグって……大衆食堂か家庭で出すハンバーグって感じじゃないかな?
その考えから鉄板プレートで出した方がカッコ良く見える、という論理ではなかろうか?
じゃあ、いい皿で出せばいいのかというとそうとは言い切れない。以前、ロイホで美濃焼の皿でアンガスサーロインステーキを食べたが、特別に美味くはなかった。強いて言えば可もなく不可もなくという感じだった。
要は、作る側の気持ちが入っているか、いないか。それはお皿だけではなく、至るところにある。
写真1と2はその前者と後者の代表例である。
【ステーキ漂流記season2】
30軒目(渋谷)「トラットリア bel mare」牛ハラミステーキ エシャロットとヴィネガーのソース
夕方、渋谷のショウゲートで試写を1本見た後のステーキ。ショウゲートに行く度にいつも通り過ぎるイタリアンが気になり、事前に表の看板を見ると、やっぱりステーキメニューがあるんだな、これが。
ということで、早速お店にピットイン。店内、ちょっぴり高級感を漂わせ、客もみんな少しドレスアップした感じ。そこに股間にノコギリがというワイルドなW.A.S.P.のロックTシャツを着たステーキアウトサイダーのボクがやって来た。それでも怯まずステーキを頼む。
店員「お時間20分ばかりかかりますが」
ボク「あ、いいよ。ところで、ステーキはどこ産の肉?」
店員「オーストラリア産です」
ボク「ありがとう」
なるほど、オージービーフとはいえすぐさま答えが返って来た。ちょっと期待が持てる。
待っている間は2chの実況板の「とらせん」を見ていたが、ふと、右斜め前のカップルの会話が気になった。どうも、話から初デートのカップルのようだ。女性はチラッと見でも綺麗なアラフォーで、人生の半分をイタリアのミラノで過ごした様子。対する男性は、始めはルックスを見ずに話だけ聞くと、
JリーグかFIFAといったサッカー業界のアラフィフでイタリアやオーストラリアなど世界を飛び回っていて、イタリアのサンマリノ大学でスポーツ学系の講義をやったことがある文武両道な男。絵画や映画にも造詣があり、かなりハイスペックな男だな~、と思ってチラッと見てある意味びっくり。武藤敬司や元プロ野球選手の森本稀哲風のちょいごっついスキンヘッド男だった。
中身がハイスペックだけど、最初からハンデがあるルックスである。
とまあ、どうでもいい訳ありげなカップルの会話はさておき、ようやくステーキが配膳。
お、このエシャロットとヴィネガーのソースが勝負かな。
ソースがかかってない部分を一口。
ん。
オージーだが、脂を上手く使い、ほんのりインパクトがある。
同じく二口。
うん、オージーにしては悪くない。つまり、グリルが良い。
ソースをつけて三口目。
うん、肉も殺されず、寧ろソースとの相性はバッチリ。ヴィネガーが効いてる。
以降はソースをつけたり、つけなかったりし、わりと楽しんで食べられた。
ステーキはそれほど売りのメニューじゃないみたいだが、しっかりしてるじゃないか。
考えてみれば、この近辺の店はみんな4つ星以上なんだよね。この区域だけでなく、基本的に渋谷はクオリティーが高いね。
総合:★★★★
素材:★★★
グリル:★★★★
タレ:★★★★
付け合わせ:★★★
工夫:★★★★
リーズナブル:★★★
【ステーキ漂流記season2】
29軒目(渋谷)「THE DUBLINERS’ CAFE&PUB」ランチサーロインステーキ
今日は当初川崎に行こうとしたが、渋谷で試写があるので、当然ステーキは渋谷にすることに。
Bunkamura方面に行くのに109。あー、そーいやロイホやフーターズがあるなー、と思ってビルを何気なく見ていると、パブというかダイニングバーっぽい店がある。ん、昼間でもやってる?
表にあるメニュー表を見ると、ランチメニューにしっかりとサーロインステーキがある。やったー!
しかも1600円。安い。
ということで中に入った。
入って直ぐにカウンターにて注文。前払い制か。珍しい。中程の席に着く。
なるほど、アイリッシュパブってやつか。他のメニューを見るとフィッシュ&チップスがあった。酒のメニューは物凄く豊富。つまり、飲み中心の店か。
店内はBGMとしてマッドネスやオアシスがかかり、「お、やるな」と思ったが直後にシャンプーの「トラブル」がかかりあんまり関係なかったことがわかった。
ちょっとして、ステーキ配膳。
サラダにライスにマカロニグラタンとちょっと良さげ
な付け合わせ。
まずはステーキを一口。
うん、ごく普通のオージービーフ。
和風タレをつけてまあまあ。
なんだろ、ステーキとグラタンが一緒に食べられて、
凄く美味いわけじゃないが妙にハッピーな気分にはなった。
当たりじゃないがハズレでもない、
そこそこステーキランチプレートでした。
総合:★★★
素材:★★★
グリル:★★
タレ:★★★
付け合わせ:★★★
リーズナブル:★★★★
【ステーキ漂流記season2】
28軒目(錦糸町)「バル ポルテーニョ」牛肉のアサード
昨夜の話。
昨日アップしようと思ったら書き終わろうとした時にあえなくスマホが電池切れ。
なので、これ、実質書き直しなんだよね。
この日は錦糸町にいたので、夜、今回行くスペイン・アルゼンチン料理屋に行ってみよう、と朝から考えていた。
タイ料理屋にステーキ(ヌイ・ヤーン・イサーン)があったから、もはやどんな各国料理にもステーキが存在するんじゃないか、と思えてきた。
それで試しによく近くを通るスペイン・アルゼンチン料理屋「バル ポルテーニョ」をネットで調べてみると……あった、あった、アサードというメニューでステーキがあった!
アサードをネットで調べると、どうやらアサード=ステーキでOKなので、夜、「バル ポルテーニョ」に行ってみた。
1階が韓国料理屋、3階がタイ・マッサージというインターナショナルなビルの2階に店がある。
入ってみると、マックス20人ぐらいのダイニングバーという趣。
やや大きめのテレビが2台あり、この日はヤクルト対DeNAがやっていて、DeNAがボロ勝ちしている中で、ヤクルトの山田が健気にソロホームランを打っていたが、文字どおりの焼け石に水だった。
ともかく、アサードを頼む。
ついでに、普段、南米の料理を出す店に入らないので、タパスも少々頼む。
頼んだのはピンチョ モルノという串焼きでラムバージョンを頼む。
パッと見、少ないがチミチュリというアルゼンチン特有のソースをかけると、いかにも南米の肉料理という感じがした。
さらにちょっとしてアサードが配膳。
見た感じイタリア料理で言う所のタリアータっぽい。
肉はオーストラリア産。まあ、1200円だから仕方ない。
まずは、何もつけずに一口。
……。まあ、ごく普通の牛肉のたたき。
岩塩をつけて二口。
うん、岩塩の味。完全に岩塩に負けちゃう。
ぽん酢をつけて三口目。
うん、ぽん酢の味。岩塩と同様。
チミチュリをつけて四口目。
これだ! 肉もわずかに生きるし、アルゼンチン特有のソース「チミチュリ」によりアサードになっている。
以降、全部チミチュリをつけて食べる。
おまけとして、もうひとつタパスを頼む。
サルチパパスという南米のソウルフード。
ポテトとソーセージの焼きをまとめた感じ。
イギリスやアイルランドのフィッシュ&チップスみたいな位置のタパスかな。
これをつまみにワインかビールでサッカー、野球観戦は最適。
ステーキは普通だったが、このタパスが350円や400円なので気軽に楽しめるし、また行きたくなる。
総合:★★★
素材:★★★
グリル:★★★
付け合わせ:★★★
タレ(チミチュリ):★★★★
ピンチョ モルノ:★★★★
サルチパパス:★★★
リーズナブル:★★★★