考える英語 (英作で英会話上達!)

身の回りの事から、社会情勢まで、幅広い事柄を、自分の知っている簡単な英語で表現していきます。英会話教室をやっております。

英作『松茸8(国産と外国産の価格差)』答と考え方

2015-11-08 12:13:59 | 英作 解答
『matsutake mushroom』



8. 国産の松茸と外国産のものでは、値段が全然違う。


⇒ 『~ と ~ では、値段が全然違う』。

英語にする場合、字面を追うことは、迷いの元である。

『見ないで見る』ことが大切である。見すぎると見えない。

『心で観る』。心眼である。


そんな大層な課題文ではないが、考える。


『値段が違う』ということは、要素分解すると『高い(expensive)』と『安い(cheap)』である。どこに重きを置くかで異なるが、どちらかが高い、安いを強調すれば、結果的に『値段が違う』ことになる。

・Japanese matsutake mushrooms are very, very expensive.

Japanese (日本の)松茸は、とても、とても高い。わざわざ"Japanese" とあるので、言わなくても一方は輸入物(外国産)のことである。『言わないで言う』。これも重要な英作技法である。論理とは、必ず反対(概念)を想定する。日本の物が高いなら、外国の物は相対的に安い。犬が西向きゃ尾は東。論理は便利である。もちろんコミュニケーションなので、相手にわかるように強調する必要がある。逆にいうと、適切にキーワードを強調できれば、少ない単語で、的確に意図は伝達され得る。

逆でもよい。

・Matsutake mushrooms from other countries are very, very cheap.

・Imported matsutake mushrooms are very, very cheap.

『値段が全然違う』とは、この場合明らかに驚きを示している。機械的に訳しても仕方がない。この発言は、心理的に見ると『本当は日本の松茸が食べたいけど、高すぎて買えないから、安くて手ごろな外国産で我慢する』あたりを示している。言葉の向こう側にある想い。それをこそ我々は英語学習者は見つめて英語にしたい。言葉を超えた『想い』や『気持ち』を見つめれば、簡単な英語で表現できる。


尚、cheap というのは、注意が必要。『安い』→『安っぽい』を意味する場合がある。安い(けど物はいい)のなら、inexpensive となる。

Inexpensive is often used to mean that something is good value for its price. It is sometimes used instead of cheap, because cheap can suggest that something is poor quality. (Oxford dictionary)

同じ『安い』でも、微妙な違いがあるのがよくわかる。inexpensive は、『値段の割にはいい』。cheapは『安かろう悪かろう』というニュアンス。興味深い。


今回の課題文は、考え方として既出の

英作問題『砂漠5』

英作問題『アメリカ4』

の、それぞれ『寒暖差が激しい』と、『格差社会』の考え方と同じである。

『価格差』『寒暖差』『格差』など、英語にしようとすると、頭を悩ますが、考えたら単純な発想で訳出できる。『差』自体を見るのではなく、その結果を見る。目の付け所である。窮すれば変ず。変ずれば通ず(易経)。


『国産と外国産では価格が値段が全然違う』を他の言い方をすると、gap (ギャップ)を使い、

・There is a wide price gap between domestic products and imported ones.


difference (違い)を使えば、

・There is a big difference in price between ~ .

などがある。
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英作『松茸7(食糧危機、危うい将来)』答と考え方

2015-11-06 16:12:34 | 英作 解答
『matsutake mushroom』


7.このままでは、食糧危機が来たとき、日本の将来は危うい。


⇒ 『このままで』は、ほぼ付け足しであり、この文脈では枕詞みたいなものなので、訳すこともないが、あえて英訳すると、

・If we go on like this. このまま続けば

『このまま』とは、何もしなければ、ということなので、

・If we don't do anything.


別に言わなくてもよい。なぜならこの後に続く表現で明白だから。


『食糧危機』を考える。

食糧危機とは、食べ物がないことである。よって、

・There is no food.

食べ物がない。一国だけではなく、『危機』であるから、どこにも食べ物がないので、in the worldをつけて

・There is no food in the world.

no food でもいいが、欠乏している感じならば、little(少ししかない) でもいい。

・There is little food in the world.

世界にない=どこにも無い、ことなので anywhere もいい。

・There is no food anywhere (in the world).


『世界』自体を主語にしてもいい。

・If the world has no food any more,


食糧危機とは、なぜ起きるのか?天候不順や戦争だろう。

there is(~がある)だけで言ってみよう。

・If there is a bad weather or a war, there is no food in the world.


『食糧危機が来たとき、日本の将来は危うい』を言い換えると、『将来食べ物が無くなれば、日本には将来が無い』となる。There is で言ってみよう。

・In the future, if there is no food in the world, there is no future for Japan.


『日本の将来は危うい』をもう少し考える。

『危うい』と聞くと、dangerous と言いたくなるかもしれないが、その英語はこの場合『危うい』。君子危うきに近寄らず。『危うい』を他で言い換えよう。

『危うい』とは、困ること。in troubleが使える。

・We will be all in trouble in the future.


have を使うとすると、何と組み合わせよう? 困るということは、問題に直面すること。problem を使う。

・Japan will have a big problem in the future.

・Japan will have a big food problem in the future.


この文脈で、『日本の将来は危うい』ということは、具体的には何を示唆しているのか?

飢餓に苦しむこと → ハングリー → hungry

・We will all be hungry in Japan. 日本では、全員がお腹が空いた状態になる。

困る → 飢餓に苦しむ → 餓死する 

・We will be hungry and dead.


本来ならば、食糧危機が来たとしたら、困るのは日本だけではなく、世界中が困った状態にある。だから危機である。『日本の将来は危うい』を厳密に考えると、日本は『準備ができていない』が意味としては正確である。

日本は食糧危機に対する準備ができていない。準備とは? ready で表せる。

・Japan is not ready for the future food problem.

・Japan is not ready if there is no food in the world because of a bad weather or a war.


何が『危うい』かというと、自給率の低いことで、世界の食糧危機が来たとき、外国が食料品を売ってくれないことである。

・If there is not enough food in the world, no other country will give us food. Is Japan ready? (enough= 充分)


ready に似た言葉で、prepare (準備する)がある。

・Japan is not prepared for the future. There may not be enough food in the world.

prepare というと次の格言が有名である。

・Hope for the best, prepare for the worst. 希望を持つとともに、最悪を想定する(危機管理)。

かつて、ミャンマーの民主化リーダーであるアウンサンスーチーさんが、自宅軟禁時代に何かのインタービューで言っていたことを思い出す。


『食糧危機』は、一般的には food crisis という。

・In case of food crisis, Japan will be in trouble.

・If world food crisis comes, Japan will have a serious problem.

・Japan will face a serious problem if food crisis comes someday.

など。




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英作『松茸6(日本の食料自給率は低い)』答と考え方

2015-11-05 13:47:07 | 英作 解答
『matsutake mushroom』


6. 日本の食料自給率は低い。

⇒ 英作とは、ある意味『日本語を日本語に』翻訳することである。

『食料自給率』とは何だろうか。

外国からの供給に頼らず、国内での生産のみによる食料産出の割合である。

輸入ではなく、日本国内における農作物等の生産。実際なぜ日本の食料自給率が低いのだろう。

生産者が少ない。農家が少ない。農家=ファーマー (farmer)。

・Japan has fewer farmers.

・Japan doesn't have many farmers.

・There are not many farmers in Japan.


自給率が低いということは、結果的に輸入に頼ることである。前問で、『食料の輸入大国』を buy a lot of food from other countries.とした。自給率が低いということは、輸入するから一歩進んで、輸入に頼らざるを得ないことである。外国からbuy 『する必要がある』ので、need や have to を用いて、

・Japan needs to buy a lot of food from other countries.

・Japan has to buy a lot of food from other countries.


汎用性の高い get を使って『収穫』という意味を表せる。

・We don't get much rice and vegetables in Japan.


他にも、

・We don't have much Japanese vegetables any more. 日本の野菜は、もう多くない。⇒輸入物ばかり ⇒自給率が低い、ということになる。

・Where can we find Japanese vegetables? どこに行けば、日本の野菜があるのか?

・We can't get our own rice and vegetables in Japan.


自給率が低いということは、言い換えると、外国が食品を売ってくれなければ、国が滅びるということ。

・If no food comes to Japan, we will not survive.


自給率が低いということは、他国が売ってくれなけば、食べ物は手に入らないということ。

・If other countries don't (won't) sell food to Japan, we get no food.


自給率が低いということは、他国への依存度が高いということ。依存度が高いとは?他国を必要としている。need を使おう。

・Japan always needs other countries for food.


自給率が低いということは、耕作地が少ないこと。space や land を使ってみる。

・We have small space for rice and vegetables in Japan.

・We don't have much land for rice and vegetables.


自給率が低いということは、買う(輸入)方が、売る(輸出)より多いということ。

・Japan buys more food than sells.


ちなみに、『自給率』は 一般的に  self-sufficient と言う。sufficient は『充分な』という意味。self-sufficient で、自分で充分満足できる =自給率が高い、ということだろう。

・Australia is 65 % self-sufficient in oil. オーストラリアは、石油の自給率は 65%である。(ロングマン英英辞典)

・Britain is not self sufficient in food production. イギリスは、食料自給率が低い。

自給率のことを調べると、Britain の事がよく出る。日本と同じ島国であり、貿易立国だから食料自給率が低いのだろう。

以上。
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英作『松茸5(輸入大国日本)』答と考え方

2015-11-03 23:02:16 | 英作 解答
『matsutake mushroom』


5. 日本は、食料の輸入大国である。

⇒ 『輸入する』を考える。普通は、import である。インポート。日本語にもなっている。他の言い方を考えてみる。

『輸入』とは何か。

他の国(other countries) から『買う』ことである。

・Japan buys food from other countries.

輸入『大国』とは?

普通に買うだけでは、『大国』とは呼べない。数量的にたくさん買うから、輸入大国である。much や a lot をつけて『たくさん』の意味を付け加え、

・Japan buys a lot from other countries.

日本は外国から『たくさん』買う → 輸入大国。


・Japan buys a lot of food from other countries. 食料の輸入大国、日本。


他の国ということは、世界中からである。

・Japan buys food from all over the world.

・Japan buys food from the whole world.

・Japan buys food from every country.


get を使う。

・We get food from all over the world.


have を使う。

・We have food from other countries.

・We have a lot of food from other countries.


food を 具体的な名詞にする。

・We get a lot of meat and vegetables from many other countries.

食料品を具体的に、肉や野菜としたら、もっとイメージがわく。伝わりやすい。


come を使う。

・A lot of food come from other countries.

・A lot of food we eat in Japan come from other countries. 日本で食するものの多くは外国から『来る』。


いっそうの事、be 動詞でもいける。

・In Japan, a lot of food are from other countries.


『輸入する 』ということは、飛行機や船で運び込まれる。bring (運んで来る)を使ってみよう。

・Airplanes and ships bring food like vegetables and meat to Japan from all part of the world.




輸入=import。なんで知っているのに、他の言い方を考えるのか。そういう向きも多いだろう。特に何でも『一言』で済ませる傾向にある我々日本人は、英語も一言で表現しようとする。キャッチフレーズのように一言で言う。便利であるが、何となくわかった気になる危険性も大きい。例えば、前にも本ブログで出てきた『高齢化社会』。我々は、どうしても、このような日本語を見ると、一言で英語も言おうと頭がパターン化してしまっている。パターン化は硬直化である。頭が働かない、考えられない、思考停止状態に陥る。

『高齢化社会』を簡単な英語で言おうとする。『高齢化社会』とは何か?要は、おじいさん、おばあさんが沢山いるのである。よって Japan has many old people.なのである。『高齢化社会』と聞いて、日本語では漠然と聞いて理解している。あえて英語に直したら、急に目に浮かぶような状況になる。切実なものとなる。

老人が多いのか。ということは、子供が少ない。ということは、働き手が少ない。ということは国内総生産がどんどん低下し、国力は衰える。ならば外国人労働者に頼らざるを得ない。ということは・・・など色々考えてしまう。

要は、日ごろ漠然と聞いて理解している事柄が、英語に直すという努力を通して、それがどういうことかを改めて考える契機となるのである。これが英作修行の恩恵である。よく考えないと英語に直せない。そのおかげで、『高齢化社会』とは、そもそもどういうことか、などを考える習慣がつく。

わかっている。そう思うことが油断である。本当に私は、わかっているのか。わからないと知り、初めて頭は考え始める。英語で表現する努力を通して、人は思索する習慣を身に付ける。

一つの事を、様々に言い換える。それは、一つの事柄を多角的に見ることである。一つの事柄をより深く理解することである。そして、いかに自分がわかっていないかを知る。『無知の知』に至り、人はようやく自分の足で考え始める。

以上。








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英作『松茸4(国産がいい)』答と考え方

2015-11-02 19:24:36 | 英作 解答
『matsutake mushroom』


4. 何でも国産がいい。

⇒ 貿易立国日本。資源に乏しい日本が、そう何でも国産がいいなど、言い続けることも難しい。しかし、食の安全という観点から、口に入るものは、国産がいいという人は多い。

『なんでも国産がいい』。『国産』と言いつつ、この文脈では、『日本製』を意味しているのは明白。日本製は、英語で何というか。日本の~は、Japan の形容詞である Japanese.

『何でも国産がいい』とは、言い換えれば、日本のものが一番だ、ということだろう。よって、

・Japanese things are the best.

Japanese things で日本の物。goods もよい。製品として、products もいい。

・Japanese goods are the best.

・Japanese products are the best.


国産=日本製 → made in Japan である。

・Products made in Japan are always best. (やはり日本製が一番だ)

・Made in Japan products are always best.


『いい』とは、具体的には何か?

食の安全の意味なら、safeだろう。

Japanese food is safe.

高品質ならば、~ of good(high) quality.

・Japanese products are of high quality.


『何でも国産がいい』裏を返せば、『外国産は嫌いだ』。

・I don't like things from other countries.

・I hate anything made in other countries.


ポジティブに言うと、要は『日本製が大好き』ということ。

・I like /love Japanese things.

・I like Japanese things the best.(like ~ the best. で、~が一番好き)

・I like Japanese matsutake the best.


直接関係ないが、xenophobia (ゼノフォビアと発音する) という単語がある。排他主義、外国嫌い、といった意味である。xeno が『外国の、異種の』という語源である。

この"x"が興味深い。恐らく、exit(出口) や、eccentric (変わり者)、 ecstasy(恍惚)、exotic(エキゾチック、異国風の)等の  『ex=外』という意味と共通する語源だろうと思う。

非常口を意味する emergency exit.

eccentric は、center(中心)から『ex=外』へ出るから=変わり者、奇人変人。

ecstasy は、もとは、古代における秘密の宗教儀式に由来する語で、語源的には、自分の立っている(stacy →stand)所から、外へ(ex) 出る → 我を忘れる → 解脱、脱魂、法悦、等を意味する。

xenophobia の phobia は『怖い、恐怖症』の意味。

agoraphobia で広場恐怖症。 古代ギリシャで人々が議論しあったアゴラ(広場)。

claustrophobia で閉所恐怖症。claus→close(閉める)から。

acrophobia = 高所恐怖症。アクロバットの"acro"。

aquaphobia = 水が怖い。アクアラングの "aqua"は水の意(ラング=肺)。


昔、Midnight Run という映画があった。ロバートデニーロ扮する元警官の賞金稼ぎが、逃亡中の会計士をロサンゼルスに連れ戻す為に、飛行機に乗るのだが、会計士が時間稼ぎのために、I can't fly. I suffer from acrophobia and claustrophobia.(俺は高所恐怖症、閉所恐怖症だから飛行機はダメなんだ)と言って、騒ぐ場面がある。結局時間のかかる陸路での移動になり、If you don't cooperate, you are gonna suffer from "fist-a - phobia". (がたがた言って協力しないんだったら、今度は『fist=拳(こぶし)』恐怖症にしてやるぞ!)という、やりとりがあった。

語源は面白い。当英作ブログでは、単語力に頼らないで英語発表力を増強する立場であるが、単語は知っていればいるほど、本(洋書)は読みやすい。あまりなくても読めるけれど、知っていた方が楽しさは倍増する。しかし、決して 単語力=英語力、ではない。単語を増やせばTIMEや、ペーパーバックがスラスラ読めるか、というとそんなに世の中甘くはない。単語力も大事だか、より大事なのは、知性である。考える力と想像力。単語を覚えだした途端に、読解力が落ちるということも、ままあること。英語は、やはりバランスである。

以上。





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