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川内原発 『合格点?』 お手盛り審査で… 火山噴火は当分ないから?

2014-07-17 23:36:04 | 政治
2014年7月17日(木)

 安倍ファシスト政権と九電は誰も責任を負わないまま、
再稼働を進めようとしている。

審査に『合格』と云うが、福島の危機の経験を全く活かしていない!

水平震度は、1G(980gal)にも満たない『620ガル』(元の想定+僅か80)
阪神大震災でも、東日本大震災でもあちこちで1Gを超していたと云うのに。

津波は、約3・7メートルから約6メートルに修正。

火山対策では、周辺のカルデラ火山で起きた過去の噴火間隔から
「運転期間中の噴火の可能性は十分小さい」とする九電の説明を妥当と判断。

東日本大震災の際の津波も 『運転期間中の津波の可能性は十分小さい』
と判断していたが、それを遥かに上回る『想定外』の津波が来て、
あのような事態に陥ったのではなかったか?

この「運転期間中の噴火の可能性は十分小さい」とする九電の説明は、
全く説得力のないお話にならないものである。

 西日本新聞の別の記事では、以下のように描いている。

【九電は審査で、桜島を含む近距離の姶良(あいら)カルデラ(鹿児島湾北部)
 などが原発稼働期間に大規模噴火を起こす可能性は極めて低いとしている。
 だが火山研究者には異論もあり、議論不足は否めない。















川内原発新基準「合格」 規制委が「審査書案」決定 再稼働は10月以降に
 (西日本新聞)- 2014年07月16日 13時33分
 

川内原発 再稼働前に議論を尽くせ
 (西日本新聞の解説)- 2014年07月17日 10時41分



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川内原発新基準「合格」 規制委が「審査書案」決定 再稼働は10月以降に
 (西日本新聞)- 2014年07月16日 13時33分
 

 原子力規制委員会は16日、再稼働の前提となる審査を優先している九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)について、新規制基準を満たしているとする「審査書案」を決定した。30日間の意見公募を経て正式な審査書を完成させる。審査を申請している9電力会社の12原発(19基)の中で、新基準に適合するのは初めて。ただ、機器の耐震設計などを確認する審査が残っており、審査終了後には地元了解も必要になるため、再稼働は10月以降になる見通しだ。

 東京電力福島第1原発事故を教訓にした新規制基準が施行されて約1年。安倍晋三政権が「重要なベースロード電源」と位置付ける原発の再稼働問題は、新たな局面を迎える。
 九電は昨年7月8日の新規制基準施行当日に審査を申請。62回の審査を反映し、規制委が地震津波対策や火山対策などを約420ページにまとめた。それによると、九電が耐震設計の基になる基準地震動(最大規模の揺れの大きさ)を540ガルから620ガルに引き上げたのを「最新の科学的・技術的知見を踏まえている」と評価。約3・7メートルから約6メートルに修正した基準津波(最大規模の津波の高さ)は、海水ポンプを津波から守る防護壁(高さ10メートル)などの対策をすることで認めた。

 火山対策では、周辺のカルデラ火山で起きた過去の噴火間隔から「運転期間中の噴火の可能性は十分小さい」とする九電の説明を妥当と判断
 16日の会合で地震津波対策を担当した島崎邦彦委員長代理は「火山(対策)に批判があるのは承知しているが、噴火の可能性が小さいということはいえる」と述べた。

 規制委は7月17日から8月15日まで技術的な意見を募集し、8月下旬に正式な審査書を策定。ただ、今後必要な工事計画などの書類提出の準備が遅れており、審査終了は9月以降にずれ込む公算が大きい。終了後の地元自治体の了解取り付けや原発の使用前検査にも1~2カ月かかるため、再稼働は10月以降になる。

 川内原発1号機は1984年7月、2号機は85年11月にそれぞれ運転を開始。出力はともに89万キロワット。

■「安全確保に万全を期す」 九電がコメント
 原子力規制委員会が川内原発1、2号機について新規制基準を満たしているとする「審査書案」を公表したのを受け、九州電力は「当社としては今後とも、原子力規制委員会の審査に真摯(しんし)かつ丁寧に対応するとともに、さらなる安全性・信頼性向上への取り組みを自主的かつ継続的に進め、原発の安全確保に万全を期していく」とのコメントを発表した。

【ワードBOX】審査書案
 原発の基本的な設計方針や安全対策を書いた「設置変更」の申請書が、新規制基準を満たしている根拠をまとめた文書。原子力規制委員会の審査を踏まえた審査終了証の原案になる。審査書が確定すれば、規制委が電力会社に設置変更許可を出す。東京電力福島第1原発事故の反省から策定された新規制基準は、原発から放射性物質が放出される過酷事故対策を義務付けたほか、地震や津波対策も厳格化し、火山の影響評価と対策も初めて盛り込んだ。再稼働には、機器の耐震設計を記した「工事計画認可」と、運転や事故時の対応手順を定める「保安規定認可」の二つの認可も必要。

=2014/07/16付 西日本新聞夕刊= 



川内原発 再稼働前に議論を尽くせ
 (西日本新聞の解説)- 2014年07月17日 10時41分
 

 九州電力の川内原発(鹿児島県薩摩川内市)が、新規制基準下で初の再稼働へ向けて動きだす。
 原子力規制委員会が同原発の安全対策を妥当とする「審査書案」を決定した。事実上「合格」と認める判断であり、今後の手続きや設備検査などの進展次第で、今秋以降には再稼働が可能になる。

 九電や地元経済界には再稼働へのヤマ場を越えたとの受け止め方もあるようだが、そうだろうか。
 今後必要な地元同意の手続きや対象範囲は依然曖昧である。事故に備える周辺住民の避難計画も十分詰め切ってはいない。不安や課題を残したまま、再稼働に進むのでは拙速との批判を免れない。

 ▼誰が最終責任を負うか
 まず最終的に誰が再稼働を判断して責任を負うのか不透明だ。規制委は再稼働の是非は判断しない。自治体は国の方針決定を求め、その国は規制委の判断を尊重する-との姿勢にとどまる。九電は地元同意の手続きでは国が前面に立つべきだとの考えだ。まるで責任の押し付け合いの様相である。
 疑問は審査自体にもある。昨年施行の新規制基準で、原発の過酷事故対策や地震・津波対策は厳格になった。しかし、火山噴火などへの対応は試行錯誤の段階だ。
 九電は審査で、桜島を含む近距離の姶良(あいら)カルデラ(鹿児島湾北部)などが原発稼働期間に大規模噴火を起こす可能性は極めて低いとしている。だが火山研究者には異論もあり、議論不足は否めない。

 地元で開くはずの公聴会は開催要請がなく見送られる。これは残念だ。公聴会は貴重な意見陳述の場になる。自治体がしっかり開催を要請し、規制委も責任を持って開くべきではないのか。
 再稼働には地元の同意が必要だが、地元の範囲や同意手続きについて政府は明確な指針を示していない。鹿児島県の伊藤祐一郎知事は、立地自治体である同県と薩摩川内市の同意で十分との考えだ。
 周辺自治体が不満を抱くのも無理はない。薩摩川内市に隣接する姶良市の議会は再稼働に反対する意見書案を可決した。しかし同市が地元に含まれなければ、意見書も蚊帳の外に置かれてしまう。
 そもそも九電など電力会社と自治体が結ぶ協定は立地した地域とその周辺で差がある。立地自治体には稼働などへの「事前了解」を認め、周辺自治体は報告中心の「説明」にとどめる例が多い。地元の範囲を広げると原発事業がやりにくくなる-。電力会社にはそんな考え方が根強くあるようだ。
 とはいえ、重大事故が起きれば周辺自治体も区別なく被害に遭う。それが福島原発事故の教訓だ。政府が同事故後、原発から半径8~10キロだった防災対策重点地域を同30キロ圏に拡大したのもこの教訓に学んだからではなかったか。九電は30キロ圏の自治体にも立地自治体並みに関与する権限を認めて対話する努力が必要だ。立地自治体だけの同意では不十分である。

 ▼避難計画の評価が要る
 住民避難計画も不安が拭えない。同原発30キロ圏の9自治体は避難計画を策定したが、要援護者の支援、渋滞対策など細部になると粗さが目立つ。要援護者の避難計画策定について伊藤知事は「10キロ圏で十分」と述べ、国が求める30キロ圏の計画策定には否定的だ。これには首をかしげざるを得ない。
 薩摩川内市に隣接するいちき串木野市の議会は避難計画に不備があるとして計画修正を求める意見書案を可決した。市民団体の署名活動でも、現状の避難計画では再稼働は認められないとの署名が人口の半数を超えたという。
 避難計画はその妥当性を客観的に評価する仕組みがない。不備や弱点は見過ごされがちである。本来なら避難計画の実効性を再稼働の前提とするのが筋だろう。
 放射性廃棄物も大きなリスクだ。再稼働すればさらに増えるのに最終処分場の当てはない。これまた無責任と言わざるを得ない。
 「核のごみ」処理の問題や脱原発を求める世論なども含め、原発事業の全体像を丁寧に議論することが必要だ。その上で再稼働の是非を慎重に判断すべきである。
 川内原発が再稼働すれば、新規制基準下での再稼働モデルとなる。見切り発車は許されない。国、九電、関係自治体は山積する課題と真剣に向き合って、関係住民への説明を尽くし、地域全体の合意形成へ努力すべきだ。
=2014/07/17付 西日本新聞朝刊= 



【7月19日(土) 追記】

安倍首相「川内再稼働なんとかする」 福岡市で明言
 (西日本新聞)- 2014年07月19日 01時46分
 

 安倍晋三首相は18日、福岡市を訪れ、地元経済人との会合で、九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)の再稼働について「川内はなんとかしますよ」と前向きな姿勢を示した。会合に出席したJR九州の石原進相談役が明らかにした。
 会合には経済関係者約20人が参加し、再稼働を求める声に首相が応じたという。1、2号機については、原子力規制委員会が16日に審査書案を了承しているが、政府は再稼働を「政治判断しない」としている。
 首相はこの日、福岡市内で暴力団追放パレードに参加し、地元のベンチャー企業経営者らと意見交換。記者団に「若いベンチャーのみなさんが福岡から世界に発信していこうという意欲を感じた」と語った。
 また、燃料電池車に水素燃料を供給する「水素ステーション」(北九州市八幡東区)も見学。燃料電池車に試乗し「各官庁に1台導入したい」と述べた。
=2014/07/19付 西日本新聞朝刊= 



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