米中「新冷戦」
侘助 最近、米中の「新冷戦」の始まりだというニュース記事が目に付くようになったね。
呑助 米中貿易戦争が冷戦に拡大しているということなんですかね。
句郎 日本のマスコミ報道を読み、聞いているとアメリカの正当な主張に中国は困り切っていると日本の国民は考えているという印象かな。
呑助 アメリカは中国からの輸入品に対して高い関税をかけるぞと言っているんでしょ。中国は強いね。私の方もアメリカからの輸入品に同額の関税
をかけますからね。こういう話なんでしょ。
侘助 アメリカの副大統領ペンス氏は二〇一八年十月四日、ハドソン研究所において講演を行った。中国は恩知らずの国だ。中国が欧州の列強の搾取に苦しんでいたときアメリカは中国の主権を守るために欧州の仲間に入ることしなかった。中国との自由貿易を唱えた。またアメリカ人宣教師たちは中国の一流大学を設立した。
呑助 インドを植民地にしたイギリスは鉄道を初めてインドに敷設したそうですね。
侘助 そうなんだ。アメリカに入植した白人たちは先住民たちに電信を引き文明化したと誇っている。
呑助 そのような恩を受けながら、恩を仇で返すようなことをしているということなんですか。
侘助 そうペンス副大統領は主張している。中国と米国の疎遠な関係は一九七二年に終わった。その直後に我々は外交関係を再構築し、両国の経済の開放を始めました。米国の大学は、新世代の中国人技術者、ビジネスリーダー、学者、官僚の研修を開始しました。ソ連の崩壊後にアメリカは中国の自由化を実現しようとした。二一世紀に入ると分別ある楽観主義をもって中国に米国経済への自由なアクセスを与え、世界貿易機関に加盟させた。中国での自由が経済にも政治にも広がり、私有財産、個人の自由、宗教の自由、全家族の人権の尊重など、あらゆる形で拡大することを期待したがその希望は政府の妨害によって達成されませんでした。このようなことをペンス氏は述べている。
呑助 アメリカは中国が希望した世界貿易機関にも加入させてやり、中国の経済を発展させてやったにもかかわらず、中国政府はアメリカの云うことを聞かないと言っているんですね。
侘助 中国政府は今だに「改革開放」と口先では言っているが、鄧小平氏の有名なこの政策はむなしいものとなっているとね。だから中国政府を懲らしめる必要があるということのようだ。
呑助 日本のマスコミもペンス氏の意向に沿って報道しているということなんですか。
侘助 アメリカの意向に沿って報道している限り、問題は起こらないということなのかもしれない。
呑助 あぁー、これが「新冷戦」の始まりということなんですね。
句郎 一九四六年ミズーリ州フルトンのウェストミンスター大学でイギリス元首相のチャーチルが世に有名な「鉄のカーテン」演説をした。このチャーチルの演説にペンス副大統領の講演は匹敵するという人がいるようだ。
呑助 「新冷戦」はやはり長引くんでしようね。
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