醸楽庵(じょうらくあん)だより 

主に芭蕉の俳句、紀行文の鑑賞、お酒、蔵元の話、政治、社会問題、短編小説、文学批評など

醸楽庵だより  1034号   白井一道

2019-03-23 12:09:54 | 随筆・小説



 



  二〇一九年三月例会 酒塾唎酒出品酒


   
A、雪の茅舎 山廃純米吟醸 秘伝山廃  720ml 1700円
  秋田県由利本荘市   株式会社 齋彌酒造店 明治35年(1902年)創業
  精米歩合:55% 伝統の技、山廃仕込みにより華やいだ香りと独特のきめ細やかな味は、通好みのお酒。

B、雪の茅舎 純米吟醸  720ml 1500円
  秋田県由利本荘市   株式会社 齋彌酒造店 明治35年(1902年)創業
  精米歩合:55% ふくよかで上品なのど越しとほどよい香りが生きているお酒。

C、雪の茅舎 山廃純米  720ml 1200円 
  秋田県由利本荘市   株式会社 齋彌酒造店 明治35年(1902年)創業
  精米歩合:65% 飲みあきしない酒質で適度な酸味があり燗にしてもおいしい純米のお酒。

D、谷川岳 純米吟醸 一意専心 720ml 1200円  3000本限定 2019年副杜氏角田貴之が醸す
  群馬県利根郡川場村 永井酒造
  精米歩合:60% ひたすら一つのことに集中し、醸し上げました。フルーティーな香、綺麗な酒に仕上げることができました。
   
E、谷川岳 吟醸 しぼりたて  720ml  928円 新酒ならではのフレッシュさを感じられる
  群馬県利根郡川場村 永井酒造
  精米歩合:60% 群馬県開発酵母「群馬KAZE」酵母を使用し、心地よい吟醸香と味を感じながらも喉ごし
のキレの良さも感じていただけます。

酒塾のしをり  第三五号。
 今回のテーマは日本一の杜氏だと言われているベテランの高橋藤一杜氏が醸した「雪の茅舎」と新人の若いと言っても三十代の杜氏角田貴之氏が醸した酒を飲み比べるということだ。
 高橋藤一杜氏の言葉
 酒は生きている。ここは、人間がしゃしゃり出る世界じゃない。
決して櫂(かい)入れをしない。決して水を加えない。本物の酒造りを目指した飽くなき挑戦が、何百年と続く酒造りの常識を覆した。
 仕込み蔵に足を踏み入れた途端、華やかな香りに包まれる。酒のにおい、ただそれだけではない。タンクの中でプチプチと弾ける泡の音、うごめく酵母、甘い麹の芳香、明治35年から受け継がれる蔵の空気…。すべてが混然となった馥郁たる香りが冬の冷え切った蔵の内部を満たしている。「早朝、酒蔵に入ると、何とも言えない幸福感に包まれる。蔵に勤めた者じゃないと分からない感覚ですよ」密閉された酒蔵に漂う芳香に浸ることができるのは、「蔵人たちの特権」という。ここは、米と水、米麹、そして蔵人の技が一滴を醸す世界。世間と隔離された「酒蔵」という舞台。厳寒の冬、海沿いの小さな酒蔵に仕込みの季節が訪れる。
 「農家が酒造りをすることはいい。その年に仕込む酒米の出来をしっかりと把握できるから。米の状態をつかまえて蔵に入れば、今年の米は溶けやすいか、溶けにくいか、どんな成分を持っているかを体が知っているから不安がない。データより何より、人間の勘でできるのがいい」
 角田貴之副杜氏の言葉
 酵母よ。元気になってくれ。酒蔵に満ちる酵母が生きる命の音に耳を澄ましていると小さな命の音が蔵全体に行き渡っていく。酵母の命の鼓動に感動する日々が酒造りでした。

  お詫び  同じ写真を載せてしまいました。どのように訂正したらよいのか、分からないのでこのままにしてしまい      ました。

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