電信柱をヒュウヒュウ鳴らして
細い路地を立て込んだ家々を縫って
雪混じりの烈風が吹きすさぶ
海辺のこの漁村
灰の空に白波の立つくすんだ蒼
太陽は南中に近く
早い雲間に隠れては照る
円満に輝いては鋭い雲は
鉤爪を伸ばしては
天道を翻弄した
強くあるいは弱く
浜辺の光度が変わり続ける
光のリズムが出来上がり
海岸が流動に晒されて
波・光・風
音波光波に満ち満ちて
凍えた体に烈風は染み渡る
このまま砂地に倒れこみ
胎児の格好をして
夢を織る
ランタンに点火したような
明るさで…
妖精たちが光の輪に集まりだした
ヒュウヒュウと風の音と
スースースー寝息が混ざる
灰の風に暖色の息
灰の海辺に春の広野が見えて
防寒具に包まれて
砂地で寝ころぶ
我 一人
細い路地を立て込んだ家々を縫って
雪混じりの烈風が吹きすさぶ
海辺のこの漁村
灰の空に白波の立つくすんだ蒼
太陽は南中に近く
早い雲間に隠れては照る
円満に輝いては鋭い雲は
鉤爪を伸ばしては
天道を翻弄した
強くあるいは弱く
浜辺の光度が変わり続ける
光のリズムが出来上がり
海岸が流動に晒されて
波・光・風
音波光波に満ち満ちて
凍えた体に烈風は染み渡る
このまま砂地に倒れこみ
胎児の格好をして
夢を織る
ランタンに点火したような
明るさで…
妖精たちが光の輪に集まりだした
ヒュウヒュウと風の音と
スースースー寝息が混ざる
灰の風に暖色の息
灰の海辺に春の広野が見えて
防寒具に包まれて
砂地で寝ころぶ
我 一人