ウォーホール左派

今日も作詩、明日もまた、本格詩人のブログ。

コーナーの花器

2012-01-24 16:42:00 | Weblog
透明なガラス
花器に水 光る

百合の花の蕾
霞草の可憐な白
紫の小さな薔薇
観葉の緑

スポットライトの光暖かに降りて
ここに花束は存在していて
鎮まる空間を占める

何もかもが透明だ 水 花器 光
佇む場所には黒い壁紙が立ててある

紅 白 黄 紫
花々の色彩が踊り

ゆっくりとステップを踏んで動く
午後の時
暖房を利かせた部屋で

花器をしばし見詰める
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まっさらな雪

2012-01-24 10:03:54 | Weblog
新雪の広野に出て
まっさらの大地に耳をつけ
春の息吹を聴いた

白くあくまで白く
この空地に可能性の発芽を夢見て
草の上に積もった雪を手にする

この白い可能性は大地を掛け布団のように覆う
地の下で眠り続ける春を包んで離さない

静かに春を待つ新雪の場所で
私は密かに義憤の血を流す
鮮血のあたたかな温もりが
白の可能性を染める

大きく息をして
流す夢は
この鮮血のように
あたたかく愛おしい

その夢もこの夢も
分けてください

なぜって
雪がこんなにも純粋だから
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