高橋巌著『現代の神秘学』より
「集中的メディテーション」
そこでシュタイナーはあるとき、こんなことを言いました。
二つのコップが目の前にあり、ひとつのコップは空で、
片方のコップには半分水が入っているとします。
その半分水の入っているコップを空のコップに注ぎますと、
空のコップに水が全部移ってしまった時点で、片方が半分に
なり、片方が空になるはずなのですけれど、半分水のはいった
コップの水を空のコップにあけたとたんに、気がつくと、
もともと半分はいっていったコップのほうにも、水がいっぱい
満たされていて、空のほうのコップには水が半分たまっていたのです。
こういうイメージに心を集中することによって、本質的な
メディテーションができるのです。