団十郎が、相変わらずの人気である。いろいろと物議を醸すあの歌舞伎役者のことではない。ここでは、朝顔の品種のことである。
文京区小石川では、7月22日(土曜日) ・23日(日曜日)の両日、傳通院にて「第38回 文京朝顔・ほおずき市」が催されているという。
ここでも、「朝顔「団十郎」鉢販売」(於・善光寺)、「朝顔「団十郎」苗販売」(於・善光寺)などと、団十郎の特設売場が設けられているようだ。
我が家でも、今日(7/23)、団十郎朝顔もどき(?)の第1号、第2号が開花した。
昨年8月29日の日記で、自邸脇の藪にて柿渋色朝顔を撮った話をした。団十郎は種ができにくいとされているが、藪の団十郎もどき(?)から幸いにも10粒ほどの種をゲットできた。そして、1年間の時を経て、いまそのもどき子孫が開花したという訳なのである。
さて、この団十郎朝顔であるが、Wikipediaによると、「特定の品種を指すわけではない」との記述がある。
ご存じの通り、変化朝顔は古典園芸植物の一つとされ、交配によっていろいろな葉形や葉質、そして花姿の変異を愛でるとされている。
同時間帯に撮影したのだが、高低や角度によって団十郎もどき(?)の色の具合が異なってしまった。朝、生まれたばかりの光はなかなか手強く、制御不能、見た目どれが近いかと言ったら濃い方かな。
しかし、なぜ「団十郎もどき(?)」などという曖昧な記述をしているのか? それは、この種を採取した経緯と無関係ではない。これは、前述した昨年8月29日の日記にも期した通りである。
また、2023年6月12日の日記に記した通り、団十郎朝顔は下記の要件を備えている必要があるとされる。
黄蝉葉 栗皮茶 丸咲 大輪(きせみば くりかわちゃ まるざき たいりん:団十郎)
黄緑色に変化した蝉葉(葉の形)で、花色は栗の実の皮のような黒みがかった赤褐色を呈す。
花の形は野生型標準形で変異が無い丸咲きの大輪系を市川団十郎好みの色にちなんで団十郎と命名された。
さらに、「花の中心部分がくっきりと白い」という「日輪抜け」という特徴を示し、葉には斑が入らないのだという。
大概の要件を満たしていると思うのだが、丸咲きが一部切れていたり、すべてとは言わないが斑入り葉が目に付く。だから、「団十郎もどき(?)」であって、「団十郎」とは言い切れない苦しい胸の内をお察しいただきたい。まぁ、ほぼほぼ団十郎朝顔ということで、これからも幾度となく投稿させていただきたいと思っている。
実は、今年の変化朝顔の一番花は団十郎もどき(?)ではない。切れ咲きにもなれず、縞にもなれなかった、この中途半端な青い朝顔だったのである。
これは、昨年「縞」と呼んでいた種から発芽したものである。いつか、きっとキレッキレの「縞」が出ると思う。待て、暫し!