すぐ近くの駐車場わきに広がる空き地、この雑木が伐採されてから二年ほどが経過している。
この雑木林の林縁にはキカラスウリのコロニーが広がっていたのだが、伐採によって潰えてしまうのかと思っていたら、夏ともなるとここかしこにあの白いレースのような花が咲き乱れていた。だけど、まだまだつるが蔓延り、葉が展開するなど、これっぽっちも考えていなかったのだが・・・。
団地のバス停からだらだらとした緩い坂道を北進し、突き当りのクランクを抜けると、ちょうど目の高さほどの位置に件の空き地が見えてくる。そう、この空き地の辺りがほぼ頂点となり、数分ほど隔たった我が家の敷地の辺りからまた下り坂となる。
だから、這いつくばることもなく、この目線でキカラスウリの現状をとらえることができるのだ。
だいぶ以前から、これはキカラスウリのつるではなかろうかと思っていた。反面、いや、いや、まだキカラスウリが蔓延るのは早かろうとも思っていた。そうしたら、今日、よくよく見ると、蝋細工のようなてらてらとしたつぼみらしきものを発見したのである。どう、つぼみだよね。雌花か、雄花かはわからないのだけど・・・。
キカラスウリの花は、6月から9月頃にかけて目にすることができるという。もう5月も数日で終わる。だからして、ことさらに早いという訳でもないのだろう。
開花は日没後から始まり、翌日昼頃まで拝めるらしいが、この日没後というのが問題なのである。やはり開花時が一番美しいといわれるが、滅多に見たことがない。というのも、この時間帯は、花の鑑賞というより、食い気、飲み気に気を集中させているのだから・・・・・・。
昨年、一つだに花をつけることのなかったナチアワモリショウマなのだが、「今年は頑張ったよ~!」ってな感じで数本花穂を上げてきている。
ご存じの通り、アワモリショウマは80㎝ほどになるのだが、こちらは大きくても30㎝に満たない小型のアワモリショウマといった位置づけだ。
那智とか、屋久島とか、本当にその地に自生していたのかは疑わしいが、矮小種の形容詞としてちょこんと山野草の名前に冠されていることが珍しくない。
その名の通り、仏炎苞が花開くと、芳香が漂うという(猫の額の庵主はあまり鼻の具合がよろしくないようで、一度としてその縁に浴したことがないというのだが・・・!?)。
この花序の先には、テンナンショウ属などにもよく見られる付属体がひょいと伸びている。その姿を目の当たりにすると、あたかも彼らがフライフィッシングでもしているのかな、なんて思ってしまうのだよ。
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